やすばすく

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俺節 一幕

俺節千穐楽から2か月経ち、ようやくあらすじをまとめることができました…

あらすじと言っても、自分の記憶とメモだけに頼ったものなので、正確性には全く自信がありません。そこはこう、秀でた方のブログなりをお読みいただければと…

ただただ、舞台俺節の中に散りばめられた、登場人物たちの血の通った言葉たち、あの場所で感じたものを、自分の感覚と記憶で残したくて書いたものです。

読みづらい箇所も多々あると思いますが(特にコージの歌唱部分は、聞いたままを残したかったので、字として読むとわけのわからんことになっています…)、あの空間の雰囲気が少しでも伝わればいいなあと思います。

 

 

一幕

 

津軽の駅】

 舞台を覆う幕に映る、激しい吹雪。その前をゆっくりと歩いてくる、腰の曲がった老婆と、後ろから借金の取り立て屋が二人。孫一人育ててる婆さんのところへ毎月取り立てに来るのも気分悪いんだわ、と嫌味を言われても老婆は、「そんなもんだべかぁ!」ととぼけたように受け流す。あの孫、ろくに人の目も見てしゃべれねえやつだったじゃねえか。せいぜい孝行してもらうんだな。そんな取り立て屋の言葉も聞かず歩き出す老婆、悪態をついて去っていく取り立て屋たち。

 吹雪の向こう、駅のベンチに俯き腰掛けるコージ。寒さに肩をビクンと震わせたり、腕をさすったりしながら電車を待っている。幕が上がる。老婆はコージの元へ。「ばっちゃん!」立ち上がり駆け寄るコージ。「ばっちゃん、堪忍な…。」「東京は謝りながら行くとこじゃね。」背負っていた包みをコージに手渡す老婆。「これ…せびろ?…ぜんこどした?…ばっちゃん!」「それさえ着てれば、おめも、一丁前の都会の人間だ。なんも恥ずかしいことはね。恥ずかしいことはねんだ…」「ばっちゃん…」「…おめ、一人か。おめに友達も作ってやれなかったな。」「そんなもん、ばっちゃんが気にすることでね。」ベンチに腰を下ろす老婆。「おめ、東京に何しにいくんだ。」「…オラ、もう負けたくね。笑われんのもこりごりだ。でも、オラんだって武器あるって気付いたべ。世の中、とっくりかえしてやれるもの!」力強い表情に決意が滲む。暗闇へ走り去るコージ。

 

【東京・北野プロダクション前】

 行き交う人々をキョロキョロと眺めながら、背広姿でカバンひとつを胸に抱き歩くコージ。不安、喜び、好奇心が入り混じったような表情。舞台の中央に辿りつき、「海鹿耕治ともうします。なにとぞ、よろしくおねがいします!」と叫び、額を地につけて土下座をする。すぐ傍で談笑し始める男たち。しばらくしてその中の一人が土下座しているコージに気付く。「君、何してんの!?弟子入り希望の人?」「はい!」正座になって男たちを見上げるコージ。目をキラキラと輝かせている。邪魔だからもっとあっちでやって。そんな冷たいあしらいにも「はい!」と威勢よく返事をして、舞台端へ移動し再び土下座をする。しばらくすると、北野先生がおいでたぞ!という声。それを聞いて取り巻きたちが集まってくる。付き人の女性に手を引かれ、『真夏の果実』を歌いながらスキップで目の前を通り過ぎてゆく北野。それを目を丸くして見つめるコージ。ハッと我に返り、声を上げる。「北野波平先生でいらっしゃいますか!?」「おお、そうだよ~」「オラ、先生の大ファンで!」「そうか、それはありがとう!」そう言うと再びスキップで建物の中へ姿を消す北野。「弟子にしてけろ!!」叫んで後を追おうとするコージだが、取り巻きたちに止められる。「今どき演歌やりてえなんて変人、誰も弟子にしたくねえよ!」と笑われ、追い払われそうになる。

 

 そこへ、「まあまあそうつれないこと言いなさんな!」ギターをかき鳴らしながら現れた黒い革ジャン、黒いズボンにリーゼントの男。「その子、かれこれ四時間はそこで土下座してたぜ。たいした根性じゃねえか!…ま、それを四時間見守ってた俺もたいした根性だが。」「優しい人だな…」「よく言われる。」戸惑いながらも、警戒心の無い顏でオキナワを見つめるコージ。「オキナワ!お前よくまた顔を出せたな!」苛立つ取り巻きの男(大橋)がオキナワに詰め寄る。「彼を弟子に!そして俺のこともそろそろ許してください。」頭を下げたオキナワと、追い返そうとする大橋始め取り巻きたちが揉める中、建物から出てくる北野。女性誌の取材なのに男ばっかりじゃないか!と怒っていたが、オキナワに気付くと、「おおオキナワじゃねえか!」と気さくに声を掛ける。「財布泥棒なんかの相手する必要ないですよ!」止める大橋に反論するオキナワ。「財布泥棒なんかじゃねえよ!財布の中身をちょっと拝借しただけで…」「それを財布泥棒って言うんだよ!」言い返されてとぼけるオキナワ。

 

 「さ、先生いきましょ。」大橋に促され立ち去ろうとする北野に、それまで隅の方で体を硬直させ立ち尽くしていたコージが「弟子にしてけろ!」と駆け寄り、土下座をして思いを叫ぶ。「後生です、人殺し以外なんでもします!」人殺しって…と取り巻きたちに笑われながらもコージは続ける。「北津軽郡から出てきました、ばっちゃん置いて、俺には歌しかねって出てきたんす。」ゆっくりとしゃがみ、コージと目線を合わせる北野。「兄ちゃん。兄ちゃんが歌が好きなのはよくわかった。でもよ、ここにいる人間、全員歌しかないんだよ。」と穏やかにコージを諭す。しかし食い下がるコージは、「北野先生以外に本気の人いるように見えねえですけど。」と口走る。「お前ら!言われてるぞ!」愉快そうに笑う北野。怒り出す取り巻きたちに、焦るコージ。「喧嘩売るつもりはねえんです!けんど、こん中で一人でも、本当に歌しかねえって人がいるなら……会ってみてえから、一歩前へ出てくんねえか!?」立ち上がり、勢いよく取り巻きたちの方へ踏み出す。どよめき、後ずさる取り巻きたち。

 緊張感ある睨み合いの中、やりとりを眺めていたオキナワが豪快な笑い声をあげる。「お前面白えな!面白えよ!おい、北野のオッサン!一曲、一曲歌わせてみようぜ!それで決めりゃいいじゃねえか。」大橋が止めようとするも、「もうお前も、こいつの歌が聞いてみたくなっちゃってんだろ?」と説得して、コージに歌うチャンスを与える。「『なみだ船』でいいか。歌えんだろ?」「はい!」力強く答えるコージ。意を決して、オキナワのギターに乗せて歌い出す。「涙のォォォォォ…」力を込めた声で歌い出すが、北野たちの方を振り向くと、声が出なくなってしまう。喉を押さえ、挙動不審になるコージ。「…もう一回だな?」仕切り直そうとギターを弾きだすオキナワだったが、コージが慌ててギターのネックを掴んで演奏を止める。「なんだよ!!」「みんな、見てるからちょっと…。」「はぁ!?」「人前で歌うの、めぐせくて…」モジモジとはにかむコージ。「めぐせえってなんだよ?」そんなやりとりをしている間に北野は立ち去り、大橋からはもう来んなよ!と釘を刺され、取り残されるコージとオキナワ。

 

 「なんなんだよお前!」「…いっつもだ…!いっつも同じこと繰り返してきた…」頭を抱え、地面に崩れ落ちるコージ。あまりの落ち込みように思わず、「まあ…そんなに落ち込むなよ。」と励ますオキナワだったが、「オラじゃなくてアンタが歌えばよかったんだ!」と逆上するコージ。「俺はこっち専門だからよ!」とギターを掲げるオキナワ。「北野は自前の作曲家集団抱えてるからよ、俺も入り込んでやろうと思って弟子入りしたんだけど、まあいろいろあって…クビだ。」「いろいろって…?」コージの疑問をさりげなく流し、「よし、飲みにいくぞ!」と誘うも、土下座をしたままのコージ、「ぜんこがねえす…。」「なんだよ!」オキナワの大声にビクッと体を震わせる。「ついでに宿も…」と恥ずかしそうに笑う。少し考えた後、「ようし!俺の城に連れてってやるよ。東京で一番の場所だぜぇ。」そう明るく呼びかけ、張り切って歩き出すオキナワ。コージのカバンを掴み、投げてよこす。慌てて受け止めたカバンを抱きしめるコージ。「迷子になんなよ!」と先導するオキナワの後に続き歩き出す。

 

【みれん横丁】

 ボロボロの建物が寄せ集められた通りに、ボロボロのなりをした住人たちが姿を現し、『みれん横丁のテーマ』を歌い出す。「良いも悪いも、あきら~めて、苦笑いで、飲もう…」歌の最後には諦めとやりきれなさが漂う。そこへオキナワが現れ、俄かに活気づく住人たち。「北野波平に許してもらえたのか!?」「俺の伝授した土下座はしたのか?」口々に声を掛ける。オキナワは「懐のちっちぇー野郎ばっかだぜ。」と不満げかつどこか自慢げに語る。その後ろについてきたコージは、住人たちから白い粉を売りつけられそうになったり、足を踏んだと因縁を付けられたりと散々に絡まれ困っている。「見ねえ顔だな。」「身ぐるみはがせ!」もみくちゃにされたところをオキナワが止める。「そいつは俺の友達だ!」「オキナワの友達でも、俺らの友達じゃねえからな!」再びもみくちゃにされそうになったところで、「落ち着きたまえ諸君!」と声を上げながら登場したのは、軍服を着た小太りの男。

 「陛下!」さっと手を引く住人たち。「陛下…?」「横丁の陛下。皇族の生き残りを名乗ってるが、まあ、結婚詐欺師だ。」オキナワがこっそりとコージに説明する。お前たちも行く場所がなくて初めてここに来た時、仲間として受け入れてもらったから今があるんだろう?と住人たちを諭す陛下。確かにそうだった…と納得する住人たち。酒箱の上に乗り、親愛のしるしに、と、手に持っていた袋から肉の串を取り出し、コージに手渡す陛下。「…ばんべきゅ?…いんだべか!?」おずおずと手を伸ばすコージ。集まってきた住人たちに囲まれ見守られながら、オキナワに促され、肉を口に入れる。「…おいしいです!」笑顔で答えるコージに、一気に場の空気が和む。「それで、これは何の肉なんです?」車のブレーキ音。何かにぶつかる鈍い音。住人たちが一斉に振り向く。「あっちで犬が轢かれたぞ!」「何犬だ?」「秋田犬だ!」「よーし、とってこい!バーベキューだ!」目を丸くして、みるみる青ざめるコージ。口元を押さえ、走り出した住人たちにぶつかりフラフラとよろける。これでコージも仲間だな!と喜ぶ住人たちをよそに、ゴミ箱の蓋を取り、勢いよく嘔吐するコージ。ぐったりとその場にへたり込んでしまう。

 

 「おい!すっげえもん拾ってきたぞ!外人の女だ~!!」両手両足を掴まれ、運ばれてくる金髪の女。それがテレサだった。俄かに沸き立つ男たち。「順番を決めよう!」陛下の一声でテレサの前に一列に並び、最前列の男がズボンを下ろす。たどたどしい日本語で必死に「やめてクダサイ」と懇願するテレサに構う様子もない。が、「ちょっと待って!…病気持ちかもしれない!」と騒ぎ出す最前列の男。「よし、コージに味見させよう!お前、ズボン脱げ!」と明るく提案するオキナワ。えぇっ!?と戸惑って後ずさりするコージをまたもやもみくちゃにして、無理やりズボンを脱がせようとする住人たち。

 大騒ぎになっているところへ、子分を従えたヤクザが登場する。「おーいたいた!」ドスの効いた声に住人たちは動きを止める。「悪いな、こいつはうちの商品なんだ!」子分がテレサを捕まえる。「お前ら、まさか一緒になってこいつを逃がそうとしてんじゃねえだろうな?」睨まれて否定する住人を、子分がコージの目の前すれすれで殴り飛ばす。驚き怯え、座り込んだまま動けないコージ。子分たちに引き摺られ、連れていかれるテレサ。「助ケテ…誰か助けてクダサイ…」泣きながら救いを求めるが、誰も動こうとしない中、ただひとり。コージだけが、うずくまり呻き声を出して葛藤した末、「ちょ、ちょっと待ってください!」と声を上げる。「あは、なんだかうまく言えないけど…このままその人連れていかれるの、オラなんか嫌だなぁ。」へら、と笑みを含みながら立ち上がるコージ。慌てて止めようとするオキナワ。「ああいう方たちには逆らわない方がいいんだよ。」「東京じゃそうだべか。」「おおそうだよ、お前の田舎でもそれは同じだろ?」「んだな。どこでも一緒だな!」途端に牙をむいて殴りかかろうとするコージ。それでもオキナワがなんとか止め、「すいません!どうぞ行ってくだせえ。」と頭を下げるも、「いや、俺はなんかムカついたなぁ!」と戻ってくる子分、そのまま勢いよくコージを殴る。「おい、もっとやってやれ。」というヤクザの一声で、殴られ、腹を蹴り飛ばされるコージ。間に入ったオキナワも殴られる。「テレサ!勝手なことをすると、見ず知らずの方々にも迷惑がかかるんだぞ!」「ハイ、スイマセン、スイマセン、帰りマス、帰りますカラ…」目の前でコージたちが痛めつけられる姿に、ショックを受けるテレサ

 フラフラの状態で、オキナワに首根っこを掴まれ、一緒に土下座をして謝るコージ。「すいませんでしたぁ!」「すいませんでしたぁ…」立ち去り際、オキナワに蹴りをまた一つ、コージには唾を吐きかける子分。コージの体に力がこもる。「まてぇ…」「…あン?今俺に言ったか?」「謝れぇ…」「なんでお前に謝らなきゃなんねえんだよ!」再び殴られ倒れ込むが、ゆらゆらと気迫がのぼるように立ち上がるコージ。「オラにでね。せびろに謝れ。ばっちゃんのせびろに謝れ!」「…殴られすぎて頭おかしくなったんじゃねえの?」「オラこの背広にくにしょってんだぁ。これだば二度とばっちゃんに顔合わせられねえべさ!」殴られても殴られても立ち上がるコージ。「謝れ!やんだば、殺せぇ!」叫んだ直後、背後から頭を強く殴られる。目を回しながらもなんとか耐えて、ふらふらと鉄柱に身を預けるコージ。「ホームレス殺して捕まっちゃたまんねえよ。」と引き上げようとするヤクザたちを呼び止める。

 「今度はオラの番だ。今度はオラが、オラの武器で、おめぇらを殴るべ。」目を閉じ、天を仰ぐコージ。「……凍てつくゥ…よお、おォなァァ…港でェ…ひとォりィィ…」腹の底から響いてくるような低い声で、『港』を歌い出す。思わず足を止めるヤクザたち。息をのんで見守る住人たち。「あんたのォォォ…帰ェりィをォォ…待ァァァってェ…おりますゥゥ…」歌いながら、オキナワの方へ手を伸ばすコージ。ハッとしてギターをたぐりよせ、コージの歌に合わせてかき鳴らすオキナワ。「流氷ォ…来る前にィ…帰ってェ…来るゥとォ…言ったァ…あんたのォ…ことば信じィ…」コージが歌いながら振り向くと、ヤクザたちもビクッと体を震わせる。気迫あふれる歌声とギターの音だけが響き渡る。「きょォォもォ…日がァ暮れるゥ…渡り鳥さえェ…眠れぬ港ォ…!」「「あァ~ァァ、北のみなァ~とまちィ~!」」コージの思いに引っ張られるように共に歌う住人たち。「冬待つゥ………おォォ、んンゥ、なァァァァァ…!!」叫ぶように歌い終えると、目を回して体を投げ出し、倒れ込むコージ。我に返り再びコージに殴りかかる子分たちを止めるヤクザ。「…二番まで聞いたら、謝っちまうとこだったぜ。」そう言い残し、助けなきゃ、と言うテレサを引き摺り、連れて行くヤクザたち。同時に、コージ!と駆け寄る住人たち。「死んだかぁ…?」「よし、身ぐるみはがせ~!」性懲りもなく飛び掛かるのをオキナワが止める。「治療だ!」と皆でコージを担ぎ上げると、横丁の奥へ運んでゆく。(運びながら住人の誰か 5/30「しょんべんかけとけ!」6/1「酒かけとけ!」)一人残ったオキナワは、興奮した表情を浮かべ、皆の後を追いかける。

 

【ストリップ小屋】

 『カスバの女』を歌うマリアンと、周りで踊る踊り子たち。小屋はショーの真っ最中。テレサが慌てて裾から現れ、踊り子たちに合流する。激しくビブラートをかけ歌い上げるマリアン(踊り子たちもすごい揺れてる)だったが、ショーが終わると「誰も聞いてないヨ!」と憤慨しながら楽屋へ引き上げる。一方こちらも怒り心頭のエドゥアルダ。「見タ!?見タヨネ!?あれ絶対そうダヨネ!?正面のオッサン、盗撮してたヨネ!?」「エドゥアルダちゃん?ここのお客さんほとんどオッサンダカラ~」とアイリーンが嗜めようとするも怒りが収まらない。「ワタシが股をパカーッ!と開いたら、カバンをグググーッ!と近づけるの。あれ絶対カメラ入ってタヨ!」「そういう時はサ、あえて、こっちから近づいていくンダヨ!」マリアンの言葉に皆が集まる。「そしたら相手もアタシのアタシを覗き込んでくるから、しょんべんひっかけてやればいいのサ~!!」「そんなに都合よく出まセンヨ~!」とアイリーン。「三十年踊ってれば、舞台の上でできないことなんてナイネ~!」張り切って踊り出すマリアン。踊り子たちに向けてM字開脚、から腰を振りあげてみせる。賑やかな雰囲気の中、天真爛漫に尋ねるシャオ。「あれェ?マリアン姐さんってなんしゃいでしたっけェ?」「シャシャシャシャオ!!」アイリーンが慌てて止めるも時すでに遅し、凍り付く楽屋。恐る恐る、M字開脚したままのマリアンを見る面々。「…その質問に答えたら、世界から戦争が無くなるっていうんなら、教えてあげてもイイケド。イイケド~!」腰を振りあげながら答えるマリアン。

 

 「だ、大丈夫デスッ!わ、私トイレ…!」シャオが慌てて扉を開けると、小屋主が立っている。「ま、マネジャ…」「お前も無断外出かぁ?」「違いますトイレデス!」弁明するも、手持ちのティッシュ箱で頭を叩かれるシャオ。「ダメだ!ウクライナみたいなことになりかねないからなぁ!」そう言い、踊り子たちを見回す小屋主。「エビバディ!わかってますか!?そこのブラジルコンビ!」突っかかろうと近づくマリアン、止めようとするエドゥアルダ。マリアンも思い切り叩かれる。「フィリピン、アンダスタン!?」「ファイ!!」全力で返事をするも叩かれるアイリーン。「福建省!」答える間もなく叩かれるシャオ。小屋主はテレサにも詰め寄ろうとするが、橋本が立ちふさがり宥める。「橋本さん…君は僕の味方だよねぇ?」「え?い、いえいえいえいえ!」慌てて否定する橋本の胸倉をつかむと乱暴に口づけ、挙句グーで殴って卒倒させる小屋主。どでーんと仰向けに倒れる橋本さん。「エビバディ、アンダスタン!?」「…ハイ」「ハイッ」「ファイ!!」「…グッ!」満足げに楽屋を去っていく。

 

 「橋本さん!!」駆け寄る踊り子たち。エドゥアルダがテレサを叱責する。「バカなことするからこれダ!」「ハイ…」「パスポート取り上げられてるのに逃げても無駄ダヨ!」「ハイ。」さらにマリアンも続く。「まだまだお金稼ぐんデショ!?」「ハイ…」「そのために仕事頑張るんデショ!?」「ハイッ…!」俯きながら返事をするテレサを、「はい、はい、はーい!っテ!いろんな返事するようになったネ、テレサ!」「日本人ミターイ!」と揶揄するアイリーンとシャオ。堪えきれず呟きを漏らすテレサ。「…ワタシはお金を稼ぐヒト。家族はお金を使うヒト…」「そんな言い方!」咎めるようなマリアンの声にハッとする。「スイマセン…」「別に私に謝らなくてもいいけど…」「いえ!皆さんにも、一度、ちゃんと謝りたいと思っテ…」床に平伏し謝罪するテレサ。「このたびの件につきましては、すべてワタクシの不徳の致すところでゴザイマス!」踊り子たちはしばし呆気にとられた後、「…テレサ堅いヨー!」「どっかのシャチョさんに冗談で教えられたんじゃナイノ~」と笑い出す。「もういいんだよ。お腹空いた!出前頼む人!」エドゥアルダの提案に、皆ドヤドヤと畳の上に集まる。テレサを励ますように肩を抱き、注文を聞くエドゥアルダ。(テレサの注文 5/30「おまかせ」 6/1「辛いの」→エドゥ「辛イノッテ!!」 6/8「麻婆豆腐」→エドゥ「蕎麦屋に麻婆豆腐あったっケ…?」 6/10「コンニャク」→「コンニャクコンニャク!?コンニャクなんかナイヨ!!」 6/18「もんじゃ焼き」→「もんじゃ焼き。ねえヨそんなもん蕎麦屋にバカ!!」 6/30「白子ポン酢」→「白子ポン酢。…居酒屋メニューじゃネエカ!!」)

 ワイワイと話す踊り子たちに背を向け、座り込んだまま小さく鼻歌を歌うテレサ。横丁で聞いた、『港』のメロディーだった。それに気が付き、ニヤニヤと近づいてテレサを囲む踊り子たち。「…いいメロディーだネ!」と声を掛けるマリアン。パアッと顔が明るくなるテレサ。「この曲、知ってマスカ!?」「名前は知らないけど…演歌、ってやつだネ。」「エンカ……」うっとりとその言葉を口にする。「…エエンカ?」「エエノンカ?」自らの胸をわさわさと触りながらふざける踊り子たち。大声で笑いながら暗転。

 

【みれん横丁】

 「I love you~♪OK~…暇、すぎるぜェ~~~♪」横丁の階段に腰掛け、ひとり弾き語るオキナワ。階段の上から住人(殺し屋)が現れる。「オキナワかぁ。コージどした。」「放火魔に紹介してもらって働きにいったよ!」ふてくされている様子のオキナワ。立ち上がり階段を降りる。「お前も働け~!」「俺はまだ二百五十円も持ってんだよ。」ポケットから取り出した小銭を見せつけると、目を丸くする殺し屋。「どうしたそんな大金!?」「へへ…俺とコージがデビューすりゃ、この何百倍も稼げるんだぜ!」目を輝かせながら話すオキナワ。「だけどコージはあれから一度も歌えてねえじゃねえか。」殺し屋の言葉で再び面白くなさそうな表情に戻る。「…めぐせえんだとよ。」「めぐせえ?」「恥ずかしいんだって!呆れるわ。」言い捨てるオキナワを諭すように語り掛ける殺し屋。「…なあ、オキナワ。俺この横丁でそんなやついっぱい見てきたぜ。自分に自信がなくて、なんか生きてるだけで恥ずかしいんだよな。…お前が、一人前にしてやれよ。」

 

 階段上、二人が話している反対の方から、工事現場用の上着を羽織ったコージと住人たちがガヤガヤと帰ってくる。「くせぇか!」と嬉しそうに体のニオイを嗅がせているコージ。住人たちにもすっかりと馴染んでいる。「オキナワ~!こっちさ来て、労働者のかぐわしきにおいを堪能しろよぉ~。」上着の前をがばっと広げ、体を揺らしてアピールするコージ。「や~だよっ。」「なしてさぁ~!この、汗と泥とこのホコリのにおいこそ、この横丁のにおいだべな!」両腕でガッツポーズをするように天を仰ぐ。コージもすっかりこの横丁の仲間だ!あの歌歌おうぜ!と住人たちから声があがり、『みれん横丁のテーマ』を皆で歌い出す。が、歌が始まった途端、はにかんで所在なげに体を縮こませるコージ。おいどうした、お前も歌え!と声を掛け、再び歌い出す住人たちだったが、コージは困り笑いで逃げ出してモジモジと壁に身を寄せる。「プロ目指してるやつはこんなとこで歌わねえかぁ!」「いや、オラは…」「こいつめぐせえんだとよ。」呆れ半分で助け舟を出すオキナワ。

 

 そこへギターを背負った一人の男がふらりと現れる。「あれ…大野のダンナじゃねえか!?」歓声を上げ、我先にと階段を降りて男に駆け寄る住人たち。ぽかん、とその様子を見つめるコージと、面白くなさそうに階段を上りコージの傍で胡坐をかくオキナワ。殺し屋も階上に残り、大野に歌を請う住人たちを見ている。陛下が一歩歩み出て仕切り出す。「お前たち!ダンナはプロとして歌ってらっしゃるんだ!タダで歌ってもらおうとするなんて失礼だろう!ダンナはいくらでやってるんでしたっけ?」「三曲千円。」「よし、金を集めよう!私が三百円カンパする!」おお、というどよめき、各々取り出した小銭を陛下に預ける。「集まりました、三百二十六円!」(金額が違う日あり)「足りねえじゃねえか!お前ら日銭稼いできたんだろう?」「いや、飯代は残しとかねえと…」へへへ、と笑う住人たちに、「じゃあ歌なんか聞いてる場合じゃねえな。」と呆れて立ち去ろうとする大野、しかし住人たちが縋りつく。「ただ飯食って荷を引くだけなら馬や牛と一緒だ!昼間の俺たちは動物だよ、畜生だよ!でも日が暮れて、一杯やりながら歌を聞く…その時ようやく人になれるんだ。牛や馬は歌聞かねえからな!」「ダンナ、俺たちを人間にしてくれ!」

 住人たちの悲痛な叫びに、しばしの沈黙の後、「…五木ひろしでいいか?」とギターを構える大野。わあっと歓声が上がる。大野の歌う『暖簾』に、皆じっくりと聞き入っている。訝し気な顔で見守っていたコージもまた、歌が始まると表情が変わる。大野の歌に聞き入り、今にも泣きそうなくしゃくしゃの顔になっていく。歌が終わり、住人たちが熱い拍手を送る中、コージが呟く。「オキナワ…あの人、変わった人だな…」「確かに、髪型と眼鏡と顔のバランスが絶妙だな。」淡々と返すオキナワに、「そうでなくて!まだ挨拶もしてねえのに、オラのために歌ってくれた…」感無量の様子で話す。だが住人の一人が「ダンナ!俺嬉しいよぉ…俺のために歌ってくれて…」と声を上げると驚き、納得のいかないような顔をして身を乗り出す。他の住人たちも次々と「バカ言え!ダンナは俺のためだけに歌ってくれたんだよ!」「いや、俺のためだ!」「俺だけのために歌ってくれたんだよ!」と主張し争い始める。コージも慌てて立ち上がり、手を上げて入っていこうとするが蚊帳の外。(片手を振ってみたり、両手を振りながらぴょこぴょこと跳び上がってみたり。)そのうちにもみくちゃにされる大野。オキナワも下に降りてさりげなくその混乱に混ざりこむ。

 

 大野が住人たちを振り払って立ち去ると、「なんだよ、みんなしがねえ流しの歌ありがたがっちゃってよぉ。」と悪態をつくオキナワ。「いい歌だったけどなぁ…」思い出しながら、ほわん、としゃべるコージに、「コージ!飲みに行こうぜ!」と声を掛ける。「でも、ぜんこがねぇ。」そう言われると、財布を取り出して自慢げに掲げるオキナワ。「それ…!」「おい、お前!財布盗んだだろ!」怒りながらどかどかと戻ってくる大野。「やべぇ」サッと財布を隠し体を硬直させるオキナワ。しかし大野は別の住人をスリだと勘違いして追いかけていく。その隙に、軽やかに階段を上るオキナワ。コージの肩を抱き誘う。「たまにはぱーっとよぉ!景気のいい店行こうぜ!」「へぇ?」戸惑うコージ。殺し屋が「じゃあ、お言葉に甘えて…」とついていこうとすると、二人で振り返り、手を振ったり苦笑いをしたりしてやんわりと断る。

 

【ストリップ小屋・舞台】

 照明を薄暗く落とした店内。営業終了のアナウンスにも構わず、中央に張り出すステージ脇に丸椅子を並べ、何かを待つ客の男たち。その声に応えステージへひらりと上がる小屋主。「お待たせいたしました!当店自慢の踊り子ちゃんたちと夢の六十分!トゥナイトがっちりはめまショー!」盛り上がる客たち。そこへオキナワとコージがやってくる。「オキナワ、この店…?」不審げな顏をするコージを、強引に丸椅子に座らせるオキナワ。小屋主の卑猥な紹介と共に幕が上がり、ステージにエドゥアルダが登場する。凄みのある形相で客を睨みつけて回るエドゥアルダ。「エドゥアルダちゃん、笑顔っ!」小屋主に小突かれ、自己紹介と共に無理やりな笑顔でポーズを決める。だんだん険しくなってゆくコージの顔。ステージ上のエドゥアルダは見ないようにしながらも、興奮してステージに手を伸ばす隣の男の腕をはたいて止め、睨み付ける。(オキナワ、代わりに手を合わせて謝る。)コージだけが嫌悪と憤りを滲ませる中、「まずは五千円から!」エドゥアルダの競りが始まる。金額が徐々に上がっていくと、立ち上がって帰ろうとするコージ。「オキナワ…見損なったど。」「まあまあ、職業に貴賤なしって言うだろ?」「でもこんなのおかしいべ!」怒りをあらわにするコージを宥め、肩を掴んで再び着席させるオキナワ。そうこうしているうちに競りは進み、「八千円!」「他にありませんか?ありませんか?それでは、そちらの野球帽のお客様、エドゥアルダちゃん、お買い上げ~!!」野球帽の男に蹴とばされながら、一緒にステージの裏へ消えていくエドゥアルダ。

 

 次に呼び込まれたのはテレサ。「…けえる。」ステージ上のテレサを見ることもなく、再度立ち上がり、ずんずんと出口へ向かうコージ。競りが始まる。小屋主が最低額を告げる前に「一万円!」と声が上がり、盛り上がる客席。オキナワに呼び止められ、憤怒の形相で振り返るコージ。ステージ上に不安げに立つテレサの姿が目に入ると表情が一変、驚愕し、食い入るようにテレサを見つめながら、一段ずつ階段を降りステージに近づく。競りは過熱して行き、タンバリンを首にかけた男が一万五千八百円をコール、他の客は悔しそうに財布を覗きながらも、それ以上の額を付けることができない。コージも頭を掻きむしり焦りの表情を浮かべるが、声が出ない。「では、一万五千八百円で、こちらのお客様に決定です!」小屋主がそう告げた直後、「…一万六千!!!」静まり返る店内。皆が、叫んだコージを振り返る。「オラが、一万六千円払うべ、だから…」顔を見て、それが横丁で自分を助けようとした男だと気づくテレサ。「ではこちらのお客様に決定ということで…」小屋主が言うと、タンバリン男は猛然と怒り出し、さらなる高値をつける。コージも負けずに「二万!!!」噛みつくように値を上げていく。(細かく額を刻もうとする男に対し、一度に数千円単位で値段を上げていくコージ。)両者睨み合い、周りの客も盛り上がり、一気に白熱する店内。客の一人がタンバリン男に「兄ちゃん、五千円くらいだったら貸すぜ!」と助け船を出すも、「三万!!!」コージの勢いは止まらない。慌てて止めに入るオキナワ。「おいコージ無理すんなって!お前そんなもってねえだろ?」それでも興奮しステージに向かおうとするコージ。小屋主に本当に金を持っているのか疑われ、言葉に詰まるコージ。代わりに、そんな金は持っていない、と謝るオキナワ。「…ではこちらのお客様、一万五千八百円で落札でございます!」小屋主がタンバリン男の方に身を翻し、競りが決着を迎えようとしたその時。

 「貸シマス!!!」…静寂。手を上げて勢いよく叫んだステージ上のテレサに、そろそろと皆の視線が向く。「…ワタシ、貸シマス、お金。」再びそう告げ、コージを見、手のひらを向けて、あなたに、と示す。テレサの不安でいっぱいだった表情が、強張ってはいるが笑顔に変わる。見つめ合い、頷くコージ。ステージに片足をドン!と乗せ、手の平をめいっぱい広げて威勢よく叫ぶ。「五万!!!!!」再び静寂。客も小屋主も展開を見守る中、タンバリン男が口を開く。「…それは無理だよ~~~!そこで俺が『六万!!!』って言ってもさぁ~~、なんか違うじゃん!気持ちがそっち向いちゃってるじゃん!!」情けない声で抗議する男。テレサとコージは見つめ合い、束の間喜びの表情を浮かべる。「テレサ、それはねえよ…」と小屋主がテレサを咎め、腹を立てたタンバリン男は、「いいよいいよ!その子、金持ってないんでしょ?こうなったら嫌がらせで抱いてやるよ!」ステージ上に一万五千八百円を叩き付ける。改めてタンバリン男の落札を告げる小屋主。テレサの肩を抱き、ステージ裏に連れて行くタンバリン男。コージを振り返り、後ろ髪引かれながら暗闇に姿を消すテレサ

 

 諦めきれない様子のコージ。小屋主が金を拾っている隙に、幕の裏に駆け込んでゆく。すぐに、タンバリン男と腕を掴み合いステージ上に出てくる。「なんなの君は!」「堪忍してけろ!」「怒ってないから、ついてこないでよ!」「歌で、堪忍してけろ!」「歌ぁ?」「五万円ぶん歌うから、それで堪忍してけろ!」男の胸倉を掴んで嘆願するコージを、店員が二人がかりで引き摺り出そうとするが、タンバリン男がそれを止める。「いいよいいよ~!俺、聞いてみたいもん。五万円分の、う・た!」明らかに馬鹿にしている男。「歌ってみろよ、青年!!!」店員を振り切り、気迫の滲む形相でオキナワのもとに歩み寄るコージ。「オキナワ!…『北国の春』。」「…ああもう、どうなっても知らねえぞ!」

 ギターが鳴り響く。瞼を閉じ、意識を集中させるコージ。目を開き、「しらかばァ~、あおぞォらァァ、みィな~あみかァぜェ~」グッと力を込めて歌い出す。周囲の人々も息をのんで聞き入る。…が、客たちの方を振り返った瞬間、喉が詰まったように声が出せなくなるコージ。「……っ!」コージが歌えないと見るやいなや、店内の緊張が解け、「おい、連れてけ!」再びつまみ出されそうになる。コージは暴れ出し、他の客や小屋主を巻き込んでの掴み合い、殴り合いが始まる。殴られ倒れては立ち上がるコージ(相手の股間を掴んだり、腕に噛みついたりと泥くさく戦う)、援護しようとするオキナワ、その隙にタンバリン男に連れて行かれそうになるテレサ。小屋主までもが手にしているマラカスで客を蹴る殴るの大騒ぎ。舞台袖からその様子を覗いていたアイリーンが姿を現し、倒れたコージをさらに殴ろうとする男の後頭部を、カバンで思い切り殴って助ける。橋本はテレサに駆け寄ると、アイリーンと二人がかりで男から奪い返し、コージとオキナワも連れて裏へ逃げようとする。その寸前、コージは倒れていたタンバリン男の胸倉を掴み、その耳に向かって「あのふゥゥるさとへ、かえろかなァァ~!かァァァえろォかァなァァァ!!」叫ぶように歌う。なんなの!うるさいよ!と苦悶する男を床に打ち棄てて、踊り子たちとオキナワと共にステージの裏へと姿を消すコージ。

 

【ストリップ小屋・楽屋】

 壁に耳を付け、外の騒ぎを聞いているシャオとマリアン。シャオが様子を見に行こうとドアを開けると同時にアイリーンが顔を覗かせ、意味ありげな笑顔を浮かべる。直後コージ、オキナワ、テレサ、橋本が部屋に雪崩れ込んでくる。アイリーン、橋本、シャオはすぐまた外の様子を見に出ていく。「ここにいれば、外よりは安全ダカラ…」テレサに言われ頷くコージ。露出の多い衣装姿のマリアンを見て、慌てて目を逸らす。「どうぞ、座ってクダサイ。」振り向いて、じっと見ていたマリアンと目が合うテレサ。「はッ!」と鼻で笑うマリアン。オキナワ、それを見て「はッ!」とマネしてコージに鼻で笑ってみせ、ためらうことなく座敷に腰掛ける。一方はにかんで部屋の端に立ったままのコージに、急いで座布団をはたいて階段に置き、どうぞ、と勧めるテレサ。おずおずとそちらへ向かうコージ。自分の分も用意されると思い立ち上がるオキナワだったが、テレサはコージのことしか見ておらず、あえなく同じ場所にまた腰を下ろす。「さっきは、アリガトウゴザイマシタ。」「ううん、オラは何も…」「お茶、飲みマスカ!」「あっ、おかまいなく…」お互いもじもじと照れ笑いしながら会話する二人。

 

 勢いよく楽屋のドアが開く。入ってきたのは目の周りに大きな痣を作り、衣装も破れボロボロな姿になったエドゥアルダ。「あンの、変態野球帽!!」怒りを込めて叫ぶ。「お疲レサマ~!」驚く様子もなく声を掛けるマリアン。しかしコージは目を丸くし、口を手で押さえて驚くと、勢いよくエドゥアルダに駆け寄る。「大丈夫だべか!?」「ダレ!!??」思い切り不審がるエドゥアルダ。オキナワが間に入り、コージを引き離す。「オキナワ、あの人怪我してる!」「そうだな。」「救急車…救急車呼ぼう!」「呼べねえんだよ!」「なして!」「不法就労だからだよ。」「いいのいいの!よくあることダカラ!」マリアンが割って入る。「客もみんなわかってんダヨ、私たちが何も言えないッテ。わかっててやってんダヨ。」(その後エドゥアルダと手当てをするマリアンのやりとり 6/8マ「唾つけたからすぐ治ルヨ」エ「お姐さん唾ツケタノ!?痛いし汚イヨ!!」 6/18エ「唾ツケタノ!?ばっかじゃネエノ!?」) 

 「わかんねぇべ…」もどかしそうにオキナワに詰め寄るコージ。「違法なんだよ。いちゃいけねえ人たちってこと。」オキナワの言葉に、悲し気な微笑みを浮かべる。「そっか…じゃあオラたちと一緒だな。」「一緒じゃねえよ、俺たちは合法!」「でも、どこにいても、いちゃいけないとこな気がしてるべ…」「…言ってる意味がわかんねえよ。」コージの言葉に苛立つオキナワ。「ワカリマス。」静かな空気の中、テレサの声が響く。「ワタシ、ワカリマス…」コージの傍へ歩み寄るテレサ。「ア…アノ、ふ~るさと、が、かえるかな、か~える~かな~」ぎこちなく、しかし伸びやかな歌声で『北国の春』を歌う。驚きながら喜ぶコージ。「その歌知ってたの?」「いえ、さっき初めて聞きマシタ。」「上手だよぉ!ちょっと違うけど。」にこにこと褒めるコージ、嬉しそうなテレサ。(6/18 コージの足をわざと爪先で踏んでみるテレサ。驚いて笑うコージ。)「違うトコロ?」「ふるさと、”が”じゃなくて、ふるさと”へ”だ。」「ふるさと、ってどういう意味?」テレサから問われ、「えっと…ふるさとは、…なんて訳したらええべ…。えへへ、わっかんねえなぁ~」と、頭を掻きながら笑って答えるコージ。今度は教えられた歌詞を、ちょっぴりコブシをつけてみながら歌うテレサ。「ん、」と優しく相槌を打ちながら見守るコージ。歌い終えるとパチパチと胸の前で拍手を送る。

 

 和やかな空気が流れる中、「ヤメテ!その歌ヤメテ!!!」と叫ぶエドゥアルダ。驚き振り返るコージたち。楽屋のドアが開き、アイリーンが顔を出す。「ダイジョウブ~?」と尋ねると、再びドアを閉める。黙ってしまったエドゥアルダに歩み寄るテレサ。「すいません、ちょっとうるさかった、デスカ?」黙ったままのエドゥアルダに代わり答えるマリアン。「ふるさとっていうのは、帰りたくても帰れない場所のこと。あんたでいうウクライナダネ。」エドゥアルダは座り込み、膝に顔を埋め震えている。コージが「でも、この曲は…」と反論しようとすると、「帰って!もう外へ出ても大丈夫デショ。」マリアンに突き放される。返す言葉もないコージ。「テレサ、あんたまだまだ稼ぐんデショ?テレビ、ラジオ、ホンダのカブ、弟の学費!まだまだ稼いで、家族助けるんデショ?それじゃあこんな男、仕事の邪魔になるだけダヨ!」テレサも何も言い返せず俯いている。「あんたも、中途半端に優しくしないでくれるかナァ!こっちはそういう心、とっくに捨てて戦ってンダヨ!」マリアンの言葉にショックを受けるコージ。

 

 楽屋のセットが下がって行き、何もない暗い空間、オキナワとコージだけが立ち尽くしている。「…コージ、行くぞ。」「だども!」「わかってるよ。…帰れないからこそ、歌う歌だよな。」「ああ…」肩を落とすコージに、声を荒げるオキナワ。「お前がしっかり歌えばきっと伝わったよ!…でも、お前は歌えなかっただろ。」悔しそうに言い残し、コージを置いて立ち去る。悔しさ、悲しさ、虚しさの滲む暗い顔で、ふらふらと歩きだすコージ。スナックのセットが登場し、店のソファに崩れ落ちるように座ると、テーブルにつっぷしてしまう。

 

【スナック】

 カウンターにはスナックのママと話す二人の男性客、テーブル席には突っ伏したままのコージ。そこへ、千鳥足のオキナワがトイレから戻ってくる。「そもそも!そもそもだな!しょもしょも、オメーは何がしてぇんだ?ん?しょもしょも!」酷く酔っているオキナワ。志村けんの某殿様のような話し方になっている。「だからぁ!オラは歌手になるんだぁ。」こちらも酔っ払い、舌足らずで話すコージ。ヘラヘラと笑いながら、おかわりを注文する。「あんまり飲みすぎないでね?」心配(日によっては迷惑そうに)するママに注いでもらった酒をさっそく喉に流し込み、オキナワとぐだぐだと話し始める。「なれねぇよ~このままじゃ!しょもしょも!なんで歌えねぇのに歌おうとするの!」二人ともふにゃふにゃになりながら笑い合う。

 

 そこへ、「こんちー!」ギターを担いだ大野が、中央の階段を降りて店に入ってくる。後ろから追いかけるように客が入ってくる。「大野さん入ってくとこ見えたから。」「おっ、嬉しいこと言ってくれるねぇ。」「大野さん、こいつに一曲歌ってやってくれよ!」「あいよ!」「いい!歌なんか聞きたかねえよ!」自分の会社がうまくいかず、大企業への恨み言を呟く客と、それを励まそうとする客。そんなやりとりの中、ギターを奏で始める大野。曲は『いっぽんどっこの唄』。歌が始まれば聞き入る客たち。コージもうっとりした(酒のせいもあって目がかなりとろんとしている)表情でその歌を聞く。歌が進むにつれ、再び感極まって今にも泣きだしそうに顔を歪めるコージ。歌が終わると、「…まただ!…なして、オラが歌ってほしい歌がわかったんだぁ…」そう言ってふらふらと立ち上がり、大野の元へ歩み寄る。「いや、お前じゃなくてあちらのお客さんのために歌ったんだぞ?」オキナワのツッコミも届かない。

 大野の目の前に立つと、「すいません!弟子になります。」と、ふにゃふにゃした口調で告げて頭を下げるコージ。突然のことに混乱する大野。「弟子にしてくださいは言われたことあるけど、弟子になりますって、聞いたことねえよ…」「よろしくお願いします。」ヘラヘラと頼み込むコージ。「弟子はとらねえよ。」断られ、「どうしてだべかししょ~!」と大野に詰め寄ろうとするコージを、「すいませんこいつ酔っぱらってるんです~」と止めるオキナワ。「あっ!横丁の人間だろ?連れて帰れよ。」(6/18 コージの腕を掴んで「へ~い」と手を上げさせるオキナワ。されるがままの酔っ払いコージ。)しかし、「跡継ぎだよ、跡継ぎ!」客もコージの側につき、冗談半分のように大野を説得する。「ダメだ!」「なんでだべししょ~」コージは大野に泣きつく。「俺はお前の師匠じゃない!」「ししょーだ!」「師匠じゃないと言っているだろう!」「ししょーだ!」「師匠ではない!」「ししょーだししょーだししょーだ!」「ではないではないではない!」「ししょーだって言ってるべ!!!」言い合いの末、興奮して大野を思い切り殴ってしまうコージ。勢いよく倒れ、「何なのお前!!」とコージの熱量に怯えて叫ぶ大野。

 

 ハッとして謝りながら説明しようとするコージ。「あの!オラ、北津軽郡から…じゃなくて!えっと、ばっちゃんが!…ええと…だから…。なのにだめで!今…」うまく言葉が出てこず、頭を掻きむしるコージ。「ああ…あああ…ぁああーーー!!」突如叫ぶと、階段の裏へ走り去ってしまう。驚いて固まる大野や客たちに、笑顔を向けて誤魔化して、コージを連れ戻しに行くオキナワ。だが直後、コージ自ら再び飛び出してくる。そして力いっぱいに歌い出す。「凍えそうなカモメ見つめ泣いていました、あァ~ァァ~…津軽海峡、冬ゥ景色ィィィィ…」(『津軽海峡冬景色』)皆がポカンとして見守る中、さらに「何があァってももういいのォ~~」(『天城越え』)と歌い続けるコージをオキナワが止める。「お前が歌える時と歌えない時の違いを教えてくれよ!」怒鳴るように訴えるオキナワ。「そんなのオラにもわかんね!」泣きそうになりながら怒鳴り返すコージ。

 尻もちをついたまま黙っていた大野が、立ち上がり、口を開く。「…言いたいことがうまく言葉にできなくて、やっと喉から出てきてみたら、歌になっちゃったんだろ?」「…そうです。」涙声で答えるコージ。「お前、そんなんじゃ生きづらいだろう?」「…はい。」「ただ、それは俺も同じだ。」何か、想いを巡らせている様子の大野。再び口を開く。「…給料はねえぞ!」ハッとして、顔を上げるコージ。「…はい!」「あれこれ聞かれるのは嫌いだ。質問は最低限にしろ。」「はい!」「悪いが、俺の言うことは絶対だ。」「「はい!!」」しれっと隣に立ち、一緒に返事をするオキナワ。驚いたように隣のオキナワを見るコージ。「お前も?」怪訝な顔をする大野に対し、「俺たち、コンビでやらせてもらってますから!ししょ~~」急に態度を変えて、ゴマすり声を出すオキナワ。「…ついてこい。俺のショバ、案内するわ。」ニヒルに笑い、出口へ続く階段を上る大野。顔を見合わせて喜び、勢いよく抱き合うコージとオキナワ。コージが改めて「ししょ~!」と呼ぶと、振り返り、手の先をクイクイと動かして二人を呼ぶ大野。わぁっ、とまた顔を見合わせ、続いて階段を駆け上っていくコージ。「悪いけどつけといて!」と言うオキナワに、「今日はおごるわ!」とママや客も喜んでくれている。「ありがとよ!」二人の後を追うオキナワ。

 

【大野の”ショバ”/工事現場】

 階上に料理屋のセット。店内にはスーツ姿の三人の男女。青森の訛りが出て、慌てて標準語に直してしゃべる若い女性と、気を使ってあれこれと話をするが空回りし続ける上司の男。そしてその気遣いをことごとく無下にする若い男性。かみ合っていない様子の三人を見て、こういう場合はどんな歌を歌う?と問いかける大野。「若い人たちがつまらなそうで、上司の人は形無しだぁ。」「ここは若者の好きな歌謡曲!」コージとオキナワが答えるが、大野は違うという。「あっ、流しだ。珍しいなぁ。君たちは知らないかもしれないけどね。一曲お願いしてみようか。」そう言うと、大野に声を掛ける上司。相変わらず興味のなさそうな若者たち。大野が歌い出す。曲は『おふくろさん』。若い女性が、ハッとして大野を振り向く。

 

 「…それでどうなったんだ?」階下には工事現場のセット、作業着姿の住人二人。コージが階段を駆け下りながら、その後の様子を語り出す。若い女性に訛りがあって、下ろしたてのスーツを着ていることから、まだ故郷から上京してきたばかりなのだと思い、『おふくろさん』を選んだ。歌に感動した若い女性はゆっくりと立ち上がり、上司の男と見つめ合うと、腕を絡め、肩に頭を預け、寄り添いながら店を出ていく。「私の寂しさわかってくれるの、係長さんだけだ!…って、二人で夜の街に消えていっただ…」股間を押さえ、ニヤニヤと笑い合うコージと住人たち。

 

 そこへ買い物に出てきたテレサと橋本が通りかかる。テレサの姿を見るやいなや、嬉しそうにそわそわし始めるコージ。テレサもコージに気付き、ゆっくりと歩み寄り二人で話し始める。(照明が当たっていない時にも小声で言葉を交わしている。)

 

 階上では大野とオキナワが次の店へ移動する。大人数で騒ぐ学生グループ。ごめんね、今日は客層が違って…と店員が言うように、歌を聞くような雰囲気ではない。しかしグループの中の一人が大野に気付いて歌をリクエストする。大野が選んだのは『紅い花』。

 

 スポットライトがコージとテレサを照らす。「あえて、小さい声デ歌うの?」「小さい声で歌うと、みんな聞こうとして自然に静かになるんだって!」会話を楽しむ二人に、橋本が水を差す。「テレサちゃん、いこ。」急かされ、名残惜しそうに立ち去るテレサ。見送るコージ。しかしテレサはすぐにコージの前に引き返し、「また、偶然会いたいデス。」と告げる。「うん…。」と嬉しそうに頷くコージ。今度こそ立ち去るテレサと、仲間たちの元に戻りひやかしを受けながら、しかしそれすらも嬉しそうな様子で引き上げていくコージ。

 

 大野とオキナワは次の店へ。店内には個性的な動物たちを連れた男女。「うわ、くっさ!」「今はやりのペットバーってやつだな。コージ、お前なら何を歌う?」

 

 階下ではコージが現場用の上着を羽織り、ヘルメットをかぶって出てくる。「それで?お前はなんて答えたんだよ。」住人に問われ、「ん~、よくわかんねかったぁ~」のんびりと答えるコージ。それからフェンスの前で座り込み、談笑しながらテレサが通りかかるのを待つ。(日によって隣に座る住人の腕時計(実際はつけてない)を覗き込んでみたり、身を乗り出して通りの向こうまで覗き込んでみたり。終始落ち着かずそわそわとしている。)

 

 そこへ再びテレサと橋本が現れる。囃し立てる仲間を「しーっ」と人差し指を唇に当てて牽制し、しかし表情からは隠し切れない喜びを零しながら、立ち上がってテレサを待つコージ。ヘルメットを脱いで腕に抱え、髪の毛をわしゃわしゃと整えたりしながらそわそわ。テレサが目の前にやってくると、また嬉しそうに二人でおしゃべりを始める。(コージ、テレサの服を指さして褒め、胸の前で小さくぱちぱち拍手をしている。)

 

 照明が階上のペットバーを照らす。ワニを連れた女が気になるオキナワ。「あの…噛まれてません?」「噛むわよ。ワニだもの!」リクエストを受け、大野が歌い出したのは、『命くれない』。

 

 再びコージとテレサ。「命くれない。死ぬまで一緒って、愛の歌だべ。」「ワカッタ!ペットと、ずっと一緒?」「んだ!」笑い合う二人。大野が歌い終わり、オキナワと共に店を去る。ライトは階下のコージたちを照らす。「師匠の歌は、すぐに客の心に入り込むんだ。」「…コージは?歌わないの?」困ったようにはにかむコージ。「…オラの歌は、のどまで出かかるけど、そっから先はなかなか出てきてくれねえんだ…」「コージの歌は、シャイ、ネ。」「?…わっかんねぇ。」照れ笑いをするコージ。

 

 するとテレサは、伸びやかな歌声で『北国の春』を歌い出す。楽屋で歌った時よりもずっと上手になっている。「その歌歌って、怒られねえの?」「あれからみんな歌ってるヨ。」「そう…」嬉しそうなコージ。「ねえ、コージのふるさとはどんなトコロ?」ワクワクした様子で尋ねるテレサ。「オラのふるさとは……雪が、いっぱい降るよ。」手を広げて動かし、雪が降る様子を表現するコージ。「同ジ!ウクライナも雪、いっぱい降るヨ。」「とーーっても寒くて!」自分の腕を抱きしめ、凍えるマネをする。「同じだヨ!」盛り上がる二人だったが、「でも、」ふとふるさとを思い出したのか、しんみりと遠くを見つめるコージ。「…すごく、…いいとこだったよ。」「…同じ、だヨ。」少しだけ悲しそうに、微笑み合う二人。少しの沈黙。「…私のふるさとの山梨県もさあ!雪いっぱい降るよ!さむいよ~。一緒だね!!」明るく水を差す橋本。コージとテレサ、困ったように笑う。「あと、信玄餅がおいしいよ!あっ!食べる!?いつも持ち歩いてるから!」胸元から信玄餅の包みを取り出す。「人肌にあったまってるよ!」コージに強引に包みを渡し、食べ方を教えようとする橋本。「橋本さん、行きマショウ!」テレサに呼ばれ、はい、とコージから離れる。一緒に立ち去ろうとするテレサを呼び止めるコージ。「あの!…次は、その…偶然は嫌だな。ここで!待ってるから…」「…私も同じこと言おうと思ッテタ。」笑顔を交わし、食べないで、と耳打ちするテレサ。頷くコージ。(6/18 コージ、「どうすれば…?」と信玄餅を持て余し自らテレサに尋ねる。)二人を見送りながら、手に持った包みを遠くへ放り投げる。躊躇なくノールックで。

 

【スナック】

 場面は再びコージが弟子入りしたスナック。大野の歌が終わり、拍手をする客たちとコージ、オキナワ。客から代金を受け取って大野に渡すコージ、弟子らしさが板についている。階段を新しく客が降りてくる。「あ~終わっちゃったか~!」「タダ聞きすんなよ~」客も和気藹々とし、店全体が明るい雰囲気。後から来た客がリクエストをするも、「ちょっと出すもん出してくるわ!その間弟子がつなぐから。」と言い残してトイレへ行ってしまう大野。

 

 驚いて慌てるコージ。階段の手すりを握りしめながら客の様子をじっと見る。「コージ落ち着け、これはただの場つなぎだ。」自らも緊張した様子で声を掛けるオキナワ。「大丈夫、今、あのお客さんが何を歌ってほしいか、予想してるところ!」客たちの「旭なんてどうだ?」「おっ、いいねぇ~」という会話が聞こえる。「…わかったぁ!」興奮した様子で振り向くコージ。「あのお客さんたちが歌ってほしいのは、小林旭だ!」「…お前の予想を信じよう!」ツッコミを飲みこみ、ギターを構えるオキナワ。「『北へ』でいいか?」さっそく音合わせを始める二人。「はァ~~~!」(超高音)「高いよ!聖歌隊にでもなるつもりか!」「ハァァァ~~~!」(低くうねる声)「しゃくるな!!」そんなやりとりの間に、北野と大橋、連れの女性の三人組が来店するが、二人は気づかない。

 「いいかコージ、小さい声でもいいから、人前で歌うことに慣れろ。」コージに言って聞かせるオキナワ。頷くコージ。「へば。」小林旭の『北へ』を歌い出す。最初は落ち着いて、高音では盛り上がるように、丁寧に歌うコージ。客の拍手に、顔を見合わせて嬉しそうに笑顔を浮かべるコージとオキナワ。コージは客の方へ駆け寄り、手を差し伸べながら歌って場を盛り上げる。一番を歌い上げ、また大きな拍手をもらい、興奮した様子で喜ぶコージとオキナワ。

 

 しかしテーブル席の北野たちは拍手もせず、白けた様子。「この店の流しって、コレ?」嫌味な口調で尋ねる大橋。「いえ、いつもは…」と答えるママ。「先生の馴染みの流しがこの店にくるって聞いたから来たけど、のど自慢の若造のカラオケだった。店、間違えたみたいだわ。」「はぁ…」困惑した様子で大橋からお代を受け取るママ。立ち去ろうとする一行に、「あれ?お前大橋じゃねえか!」気づいて声を掛けるオキナワ。「呼び捨てにするな!」「ということはそっちは…北野波平だな!」どよめき、階段を上りかけていた北野に注目する客たち。おもむろにサングラスを外し、堂々と挨拶する北野。「どうも、北野、波平です!」すらすらと自己紹介の口上を始める。「先生、こいつらファンの方じゃないんで。」止めに入る大橋。「あ、そうなの?」「オキナワですよ。」「おお!オキナワかぁ!お前元気にしてたか!」「なんだよ北野のオッサン、俺らの顔忘れちまったのかよ~!」「オッサンって言うな!」苛立つ大橋。フランクなオキナワに対し、コージは北野に頭を下げた後は、店の隅で恐縮したように身を固くしている。行きましょう、と大橋に促されて再び階段を上ろうとする北野。

 

 「…待ってけろ!」突如声を上げ、階段に駆け寄るコージ。「北野先生はどう思っただ。オラの歌、…のど自慢だって思ったんだべか。」不安と自信の入り混じった表情で北野を見上げる。北野は笑顔で答える。「悪い悪い、こいつは口が悪くてね。口が悪いし臭いしで困ってるんだよ。」えっ!と慌てる大橋。(鼻をつまんで大橋をおちょくるオキナワ。)北野はコージに語りかける。「『名もない港に桃の花は咲けど 旅の町には安らぎはないさ』と君は歌った。情景がよ~く浮かんだよ。表現力はあるようだね。」そう評価され、コージの顔がパアッと明るくなるが、「だが、その情景の中に君の姿が見えなかった。」切り捨てるような北野の言葉に今度は困惑の色を浮かべる。「君は誰のために歌っていたんだ。」「それはもちろん、お客さんのために!」前のめりになって答えるコージ。「ではお客さんのために歌っていたその時、君はどこにいたのかね?」「どこ、って…」「質問の意味がわかんねえよ!」割って入るオキナワ。「では質問を変えよう。お客さんのために歌うとはどういうことかね。」「心を込めて…」胸に手を当て、自信を持ってそう答えるが、北野は笑ってあしらう。「心を込めて。よく聞く言葉だ。では今君が込めた心とは、具体的にはどんな心のことだね。」尋ねられ、答えられないコージ。「歌の景色の中に君の姿が見えなかった。客のために歌いすぎたんだ。流しの悪い癖だ。」話の途中、大野が帰ってくるが、北野の姿を見て再び姿を隠す。「君の歌の中には君がいない。以上だ。」断言する北野。誰も言い返せず、店内は静まり返る。呆然とするコージ。北野は身を翻すと、店を出るべく階段を上り始める。

 …と、思ったら再びコージたちを振り返り、「君の歌は、差出人の書いていない手紙のようだったよ。そんな手紙、気味が悪くて読む気になれやしない。君の歌の差出人は、もちろん君であるべきだ。だったら堂々と差出人に君の名前を書いて出したまえ!」階段を降りながら、演説のように語り続ける北野。「まだ、続きますね?」諦めた様子の大橋。「客のために歌うことの何が悪いんだよ!」思わず反論するオキナワに北野は猛然と詰め寄る。「客のため?何様だ!自分の無い歌が、誰かのためになるもんか!」「でも…!自分自分じゃ、客の心はどうなるんだよ!」「客は歌い手の背中に自分を重ねる。客は歌い手の中に自分を見るのだ。だから歌の景色の中にはまず君が立つべきだ。歌の中に嵐が吹き荒れるならびしょ濡れになるべきは君だ。歌で大地が割れるなら奈落の底に落ちるべきは君だ。歌で誰かが死ぬのならば君が死ね!…だが、その屍を見て、客は涙を流して悲しむだろう!」北野の気迫に、誰も言葉を発することができない。「…歌は、君自身でなければいけない。今歌っている歌を否定されたら君自身が否定される、そんな歌を、歌いたまえーーー!」両腕を広げ大演説を締めくくる北野。息をのむように、黙ったままのコージたち。「…先生、そろそろ。」大橋に促される北野だが、「場を白けさせてしまったお詫びに、一曲歌わせていただこう。」そう言うと、おもむろに「ち~らし~♪寿司~な~ら~♪」軽妙に、そしてとても上機嫌で、某CMソングを歌い出す。「先生!余計、変な空気になるので…」「そうか、残念だなぁ~」渋々出口へと向かう。最後にもう一度、思い出したように振り返り、「北野、波平でした。」そう言い残して立ち去っていく。自然と拍手が沸き起こる。一方で悔しそうに俯くコージと、そんなコージを心配そうに見つめるオキナワ。「…俺はお前が、お前の歌を歌ってるとこ、ちゃんと見たことあるからな。」そう励ますが、打ちひしがれるコージには届いていない様子。

 

【ストリップ小屋・楽屋】

 ラジオから流れる明るいアイドルの曲。(プラネット・ギャラクティカ『今夜はプラネット』)わいわいと談笑する踊り子たち。「最近みんな明るいネー!」ふんっ、ふんっ、と脚を高く上げながら言うマリアン。テレサが明るくなった、という話になるとすかさず手を上げるアイリーン。「ファイファイファーイ!橋本さんに聞いたんだケド、」「アイリーン!」橋本の制止も聞かず、マリアンに駆け寄って嬉しそうに続ける。「テレサ、買い物のたびにこないだの男と会ってるんダッテ~!」眉を顰めて振り返るマリアン。「青森の男なんダッテ~!」続くシャオ。「演歌歌手目指してるンダッテ~!!」エドゥアルダまで乗ってくる。あたふたするテレサ。「ミンナに言ッチャッテル!!!」「ごめ~ん…」手を合わせる橋本。「ゴメンナサイ、マリアン姐サン…」「別に、謝ることじゃないよ。」一層盛り上がる踊り子たち。(本当に小躍りしてる。)テレサも安堵するが、「男と会うなとは言ってナイヨ。惚れるなって言ったンダヨ。」マリアンの言葉に再び表情が曇る。「…でも、テレサが好きなら、ねぇ!」励まそうとするアイリーン。「この仕事を続けるなら、あんな男、邪魔になるだけダヨ。」そう切り捨てるマリアン。気まずい沈黙が流れる。場を収めようと、エドゥアルダが陽気な調子で口を開く。「…ま、まあ、巡業もあるしネ!」熱海、箱根、名古屋…テレサたちは踊り子の一団として、各地の小屋を渡り歩いていた。「いいじゃないねぇ、遠距離恋愛で、ねぇ?」なんとかテレサの恋を応援しようとする橋本だったが、「追いかけさせるのかい?自分の女が全国回って体売ってるのを許す男なんてロクなもんじゃないネ!かといってこの仕事をやめたらアンタの家族は食っていけない。どのみち、無理な二人なんダヨ…」割り切ったように、でもどこか寂しそうに呟くマリアン。

 

 「…マリアン姐さんは、恋したこと、ありまセンカ?」そう尋ねるテレサに、「ナイヨ!恋なんてしたことナイヨ!」背を向けて座り込んでしまうマリアン。言葉を失うテレサだったが、エドゥアルダは微笑んで話し始める。「嘘ヨ。姐さんもいっぱい恋して、いっぱい失敗したからこそ、今こうやって話してくれてるンダヨ。」胸が詰まるような表情でマリアンの背中を見つめ、「姐サン…!」駆け寄るテレサ。「私も、失敗したいデス。失敗してから考えマス。」床に崩れ落ちながら、泣きそうな声で続けるテレサ。「もう何年も、失敗できないことばっかりだったんデス…。お金のために、家族のために…。私、今失敗がしたいんデス!」切実に言葉を紡ぐ。けれどマリアンは取り合わない。「話しても無駄だネ!さあ皆、仕事の前に荷物をまとめておくんダヨ!箱根は海も温泉もあるヨ~!」テレサを無視して、明るく踊り子たちに話しかける。踊り子たちもはい、と返事をして支度を始める。エドゥアルダはテレサの肩に優しく手を置いて、ゆっくりと立ち上がらせ、慰めながら支度に誘う。そんな中何か複雑な気持ちを抱えている様子の橋本。コートを羽織ると、仲間たちを一瞥し、一人歩き出す。下がっていく楽屋のセットに代わり、みれん横丁のセットが現れる。

 

【みれん横丁】

 住人たちがたむろする横丁の一角の階段。住人たち、「犬はあれだな、噛むなぁ…」などと話している。橋本は身を護るようにコートの前をギュッと締める。そして意を決して、住人たちに話しかける。「あのっ!」「おう、どうした姉ちゃん。」「さては殺してやりてぇほど憎んでる男がいるんだな!?それならこの人に頼めば、ひとり五万でやってくれるぞ!」「まいどあり!」勝手に話を進めていく住人たち。「ち、違います!!あの…海鹿耕治さんは、こちらにいらっしゃいますでしょうか…」「コージ!?コージは友達だよ!」「友達は、七万はもらわねえと殺せねえなぁ…」「殺してほしいわけじゃありません!!」話が進まずやきもきする橋本。

 

 そこへ横丁の奥から、頭を掻きむしりながらコージが飛び出てくる。それを追いかけて出てくるエドゥアルダ。「だからァ巡業なんだッテ!」橋本を見つけると、駆け寄って肩を揺さぶりながら問いただすコージ。「巡業ってほんとだべか!?」「だから本当だって言ってんダロ!信じてナイノ!??」声を荒げるエドゥアルダ。混乱し、オキナワに縋りつくコージ。「オキナワ、どうする!?」「どうするったって…あの人はヤクザの商品だ、俺たちじゃどうにもできねえんだよ。」諦め顔のオキナワになおも縋りながら、何かを閃くコージ。「連れ出そう…オキナワ、連れ出そう!」「そんなの無理だよ!」一方、予想外の場所で落ち合った橋本とエドゥアルダ。「エドゥアルダちゃんも来てたの?」「テレサがかわいそうダカラ。あの男を焚き付けに来たンダヨ!」

 コージを諦めさせようと説得するオキナワ、諦めないコージ、そこへ覗き魔が割って入る。「でもよコージ、あいつらビザ切れてんだろ?すぐに捕まるぜ。ヤクザのとこにいるからやっていけてるんだ。」「覗き魔さん…」切なげに覗き魔を見つめるコージ。「しかもパスポートはヤクザが取り上げてんだろ。逃げたところでパスポートが無けりゃよお…」「覗き魔さん……どうしてそんな詳しいんだべか?」「…ずっと覗いてたんだろ。」ぺろ、と舌を出して再び覗き業務に戻る覗き魔。「な?どっちに転んでもうまくいかねぇってことだ。」とコージを宥めるオキナワ。それを聞いて、エドゥアルダが苦しそうに口を開く。「…うまくいかなくたっていいンダヨ。あの子に失敗させてやりてえンダヨ。薄々だめだって気づいてることでも、飛び込ませてやりテエノ。…ねえ、一緒に失敗してあげてくれないカナァ?」コージにそう問いかける。「……オキナワ。」「だめだ。」「オキナワ!」「だめだって!」取り合わず、階段の方へ去っていくオキナワをなんとか振り向かせようとするコージ。「一人じゃどうにもなんねから、オキナワぁ!」「やっぱり出んのな、声!テレサのことになると!」呆れたように突然振り返って応じるオキナワに驚くコージ。「…あぁもう、これもデビューへの試練ってことかよ。おい、みんな集めてくれ!作戦会議だ!」意を決して声を上げるオキナワ。「オキナワぁ…!」目を潤ませるコージ。手を取り合い喜ぶエドゥアルダと橋本。「これは、大勝負だぞ!」

 

【みれん横丁・夜】

 すっかり暗くなった深夜の横丁。荷物を担いで小屋主の後に続く踊り子たちを、街灯が頼りなく照らす。「ろくでもない一座だったな。もう二度と呼ばねえよ。」「あんたも最低な小屋主だったヨ!」小屋主のぼやきに、マリアンが呟く。「まともな小屋主なんかいるのかよ…っておい、今言ったの誰だ!?」振り向いて踊り子たちに詰め寄る小屋主。サッとテレサの陰に隠れるマリアン。(6/18 隠れた上で「くされチンピラよ!」とさらに罵倒するマリアン。)「何揉めてんだよ!」ヤクザが現れ一喝すると、身を縮こまらせて頭を下げる小屋主。「なんでもありません!お疲れ様でございます、こちら、パスポートです。」手にしていたセカンドバッグを渡す。

 するとアイリーン、シャオ、橋本と目を見合わせて小さく頷くエドゥアルダ、突然芝居がかった声で話し始める。「この辺、最近痴漢が多いらしいのヨネ~~」ね~、と調子を合わせる踊り子たち。テレサとマリアンだけが、何が起こっているのかわからず怪訝な顔をする。「触らせてやりゃあいいじゃねえか。」と返すヤクザに、「痴漢のせいで、おまわりさんいっぱいイルノヨ~。…ワタシはビザ切れてるし!シャオなんて偽造パスポートだから見つかったら一発でアウトだヨ!!」「何が言いてえんだよ!」「だから!裏道使って行きましょうよってだけのハ~ナ~シ~~~。」額同士をくっつけるほどの超至近距離で睨み付けるエドゥアルダ。しばしの睨み合いの末、「…わかった!案内しろ。」と了承するヤクザ。「あっ、ハイ~!」態度を一変させ、腰が低くなるエドゥアルダ。不審がるマリアンに小声で「勝手なことしてゴメン!」と一言告げると、「こちらでごじゃいましゅー!あんよがじょうず、あんよがじょうず!」と手拍子をしながら一行を横丁の奥へと誘導する。(6/18 「あんよがじょうず」に続けて「おにさんこちら」)「この横丁、前にも来たことありませんでしたっけ…?」子分が気付きそうになると、シャオやアイリーンも一緒になって囃し立ててごまかしながら誘導を続ける。

 

 その時、突然ライトが点灯し、眩しく横丁を照らす。そこにはそれぞれにプラカード、スコップや標識、武器のようなものを掲げる住人たちの姿があった。拡声器を持ったオキナワが階上に現れ、呆気にとられるヤクザや小屋主をよそに、「反対だ!反対だ!なにもかも反対だ~!!!」と叫び出す。それを合図に「反対!反対!」と住人たちが一斉に叫びはじめ、じりじりと一行に詰め寄る。「で、デモですかね?」「明け方二時だぞ!?」戸惑うヤクザたち。舞台手前の建物の窓がそろ~っとスライドし、コージが恐る恐るデモの様子を覗いている。ヤクザたちに見つかりそうになるとサッと隠れ、またそろ~っと顔を覗かせる。オキナワが拡声器に声を乗せる。「諸君!この中に部外者が紛れ込んでいる!」どよめく住人たち。「我々の意思に賛同してくださる協力者だ!ありがたく、寄付をいただこう!」そう告げると、一斉に住人たちが飛び掛かり、ヤクザたちはもみくちゃにされる。

 そのタイミングを見計らって建物から走り出るコージ、「テレサ!」名前を呼び、手を伸ばす。驚くテレサ、橋本たちに守られながらコージの元へ駆け寄る。踊り子たちもコージの隠れていた建物の下、階段付近に避難する。手を取り合う二人。「テレサ!」「コージ!」「行こう。」「ドコヘ!?」「どこでもいいよ。さぁ!」テレサの手を引き、走り出そうとするコージ。「パスポート!」エドゥアルダに言われ振り返り、「オキナワ、パスポート!」大声で叫ぶコージ。「あいよ!」階上から指示を出すオキナワ、もみくちゃの団子状態の中から、セカンドバッグを抱えた小屋主が押し出され、ふらふらと前に出てくる。そこへ駆け寄ったのはマリアン。自分のバッグで小屋主を一発、二発、強烈に殴り倒し、セカンドバッグを奪い取る。歓声を上げる踊り子たち。「言ってくれればもっと上手いやり方あったヨ!!」咎めながらもバッグからパスポートを取り出し、テレサの胸に押し付けるマリアン。パスポートを受け取ると、手を握ったまま再び駆け出すコージ。舞台から降り、客席間の通路へ走り出る。

 

 「テレサァ!その男もダメになるぞ!」ヤクザの声に、足を止めるテレサ。突然止まったテレサに驚き振り向くコージ。「ジャパニーズマフィアはしつこいぞ。その男も一緒にダメになる。それでもいいのか、ウクライナァ!!!」顔から血の気が引いていくテレサ。「…っ、行こう!」再び手を取って駆けだそうとするコージ。しかし、テレサはその手を自ら振りほどく。「えぇ…?」「…やっぱり行けナイ。」何が起きたのかわからない、そんな表情でテレサを見つめるコージ。「テレサ、自分の意思で戻ってこい。そしたら許してやる。」ヤクザの言葉に、グッと気持ちを飲みこみ、ゆっくりと身を翻すテレサ。一歩ずつ、ヤクザたちの方へ歩き出す。「テレサ、なして!!」コージの声に足を止める。「……家族、大事ダカラ。まだまだ、お金稼がなきゃイケナイ。」「仕事なら他にあるべ!」「コージも大事、ダカラ…」「オラのことはいいから。テレサはどうしたいんだべ!」「…私が我慢するのが一番、コージ大事にできるみたい、ダカラ…」そう告げて、また歩き出すテレサ。「テレサ、だめダヨ!!!」エドゥアルダたちの呼びかけもテレサには届かない。手を伸ばし、名前を呼び、それでも自ら背を向けたテレサをそれ以上追うことのできないコージ。頭を抱え、苦しみ、もがく。舞台上ではテレサがヤクザの目の前まで来て、しかし最後の一歩を躊躇っている。「さあ、もうちょっと、もうちょっとだテレサ。」呼び寄せようとする小屋主。痺れを切らしたヤクザが「テレサァ!」と怒鳴る。弾かれたようにオキナワが叫ぶ。「いいのかよコージ!!」「…あああああ!!!」言葉にならないコージの絶叫。「コージ、全部吐き出しちまえ!!」オキナワが呼びかけた、次の瞬間。

 

 「生まァれる…まえェかァらァ…結ゥばれていたァァ…」コージの想いが歌になって飛び出す。『命くれない』…テレサの動きが止まる。「あなたァ…お前…夫婦みィちィ…!」胸に手を当て、テレサに手を伸ばし、歌い続けるコージ。「いィィのちくれェェなァいィィ…いのち、くれなァい…ふゥたァァりィ連れェェェェ…」テレサだけを見つめるコージ。コージを見つめるテレサ。周りのすべての目が二人を見つめる。ヤクザの方に向き直るテレサ。その表情は晴れやか。静かに頭を下げ、(他の日には敬礼や、スカートの裾をつまんで膝を折って挨拶し、)くるりと身を翻しコージの元へ駆けてゆく。コージもまたテレサに駆け寄り、腕を広げてその体を受け止める。仲間たちの歓声に包まれ抱き合う二人。「そうはいくかよ!」殴りかかる子分たち、再び始まる乱闘、なんとかテレサの手を掴み、舞台後方へと逃げるコージ。子分たちが飛び掛かろうとしたその時、コージ、テレサ、踊り子たち、住人たちが一斉に歌い出す。「人目を忍んで隠れて泣いた…そんな日もある傷もある…」皆の歌声が、気迫が、徐々にヤクザたちと小屋主を舞台前方へと追い込んでいく。コージはしっかりとテレサの手を握っている。「命くれェェなァいィィ、命、くれなァいィィ…!ふたァり連れェェェ…!」

 ついに舞台から転げ落ちる男たち。「今のうちに!」仲間の声に顔を見合わせて頷くと、通路へ降りて走り去るコージとテレサ、後を追うオキナワ。「アディオス、テレサ!」エドゥアルダが祝福を送る。子分たちも急いで追いかけようとするが、「もういいデショ!」マリアンの叫びがそれを止める。「…テレサの分まで私たちが稼ぐからさ。」ヤクザが手下を呼び戻す。マリアンの言葉に応じるように、覚悟を決めて(諦めのようにも見える)笑うエドゥアルダ、不安そうな表情を浮かべるアイリーン…踊り子たちもそれぞれの思いを持って再び歩き出す。「…二人とも、幸せになんなきゃ、嘘ダカラネ!」コージたちの走り去った先を見つめながら呟くマリアン。その背を足蹴にするヤクザ。『命くれない』の終わりの伴奏が流れ、幕が下りる。

俺節 あらすじ(一幕)

俺節の素晴らしい台詞たち、素晴らしいシーンたちを記憶に残したい、と思って個人的記録として書き始めたんですけど、東京楽が終わったのでちょっとずつアップしてみようかと思います。間違ってる部分もあるかと思いますが、雰囲気で読んでいただければ…。個人的に好きな台詞、熱かった台詞は何度か確かめたので合ってるかなあと思います…(どの台詞だよ問題)

 


一幕

 

【駅】

 幕に映る吹雪。その前をゆっくりと歩いてくる腰の曲がった老婆、後ろから借金の取り立て屋が二人。孫一人育ててる婆さんのところへ取り立てに来るのも気分悪いんだわ、と嫌味を言われても老婆は「そんなもんだべかぁ!」とぼけたように受け流す。あの孫、ろくに人の目も見てしゃべれねえやつだったじゃねえか。せいぜい孝行してもらうんだな。そんな取り立て屋の言葉も聞かず歩き出す老婆、悪態をついて去っていく取り立て屋たち。

 吹雪の向こう、駅のベンチに俯き腰掛けるコージ。寒さに肩をビクン、と震わせたり、腕をさすったりしている。老婆はコージの元へ。「ばっちゃん!」立ち上がり駆け寄るコージ。「ばっちゃん、堪忍な…。」「東京は謝りながら行くとこじゃね。」背負っていた包みをコージに手渡す老婆。「これ…せびろ?…ぜんこどした?ばっちゃん!」「それさえ着てれば、おめも、一丁前の都会の人間だ。なんも恥ずかしいことはね。恥ずかしいことはねんだ…」「ばっちゃん…」「…おめ、一人か。おめに友達も作ってやれなかったな。」「そんなもん、ばっちゃんが気にすることでね。」ベンチに腰を下ろす老婆。「おめ、東京に何しにいくんだ。」「…オラ、もう負けたくね。笑われんのもこりごりだ。でも、オラんだって武器あるって気付いたべ。世の中、とっくりかえしてやれるもの!」力強い表情に決意が滲む。

 

【東京・北野プロダクション前】
 行き交う人々をキョロキョロと眺めながら、背広姿でカバンひとつを胸に抱いて歩くコージ。不安、喜び、好奇心が入り混じったような表情。舞台の中央に辿りつき、「海鹿耕治ともうします。なにとぞ、よろしくおねがいします!」と叫び、額を地につけて土下座をする。すぐ傍で談笑する男たち。しばらくしてその中の一人が土下座しているコージに気付く。「君、何してんの!?」弟子入り志望の人?邪魔だからもっとあっちでやって。そんな冷たいあしらいにも「はい!」と返事をして、舞台左端へ移動して再び土下座するコージ。

 しばらくすると北野が登場。付き人の女性に手を引かれながら『真夏の果実』を歌い、スキップで通り過ぎる北野に、目を丸くしながら抱きしめていたカバンをぽろっと落とすコージ。「北野波平先生でいらっしゃいますか!?」「おお、そうだよ~」「オラ、先生の大ファンで!」「そうか、それはありがとう!」そう言うと再びスキップで建物に入って行ってしまう北野。「弟子にしてけろ!!」叫んで後を追おうとするコージだが、取り巻きに止められる。「今どき演歌やりてえなんて変人、誰も弟子にしたくねえよ!」と笑われ、追い払われそうになるコージ。

 そこへ、「まあまあそうつれないこと言いなさんな!」ギターをかき鳴らしながら現れた黒い革ジャン、黒いパンツにリーゼントの男。「そいつ、かれこれ四時間はそこで土下座してたぜ。たいした根性じゃねえか!…ま、それを四時間見守ってた俺もたいした根性だが。」「優しい人だな…」「よく言われる。」戸惑いながらも、ぽうっとした表情でオキナワを見つめるコージ。「オキナワ!お前よくまた顔を出せたな!」オキナワと取り巻き(大橋)が揉める中、建物から出てくる北野。女性誌の取材なのに男ばっかりじゃないか!と怒っている。「おおオキナワじゃねえか!」と気さくに声を掛ける北野。財布泥棒なんかの相手する必要ないですよ、と止める大橋。「泥棒じゃねえよ!財布の中身をちょっと拝借しただけで…」「それを財布泥棒って言うんだよ!」

 そんな中で再び、「弟子にしてけろ!」と土下座するコージ。「後生です、人殺し以外なんでもします!」「北津軽郡から出てきました、ばっちゃん置いて、俺には歌しかねって出てきたんす。」ここにいる人間、全員歌しかないんだよ。と穏やかに断る北野。しかし食い下がるコージ、「北野先生以外に本気の人いるように見えねえですけど。」怒る取り巻きたち。「喧嘩売るつもりはねえんです!けんど、こん中で一人でも、本当に歌しかねえって人がいるなら…会ってみてえから、一歩前へ出てくんねえか!?」立ち上がり、勢いよく取り巻きたちの方へ踏み出すコージ。どよめき、後ずさる取り巻きたち。「お前面白えな!面白えよ!おい、北野のオッサン!一曲聞いてみて、それから決めたらどうだ。」「彼を弟子に!そして俺のこともそろそろ許してください。」ちゃっかり頭を下げるオキナワ。大橋が止めようとするも、「もうお前も、こいつの歌が聞いてみたくなっちゃってんだろ?」と説得して、コージに歌うチャンスを与える。

 「『なみだ船』でいいか。歌えんだろ?」「はい!」力強く答えるコージ。意を決して、オキナワのギターに乗せて歌い出す。「涙のォォォォォ…」力を込めた歌声で歌い出すが、北野たちの方を振り向くと、声が出なくなる。喉のあたりを押さえて挙動不審になるコージ。「…もう一回だな?」仕切り直そうとギターを弾きだすオキナワだったが、コージが慌ててギターのネックを掴んで演奏を止める。「なんだよ!!」「みんな、見てるからちょっと…。人前で歌うの、めぐせくて…」モジモジとはにかむ。「めぐせえってなんだよ?」そんな間に北野は立ち去り、大橋からはもう来んなよ!と吐き捨てられ、取り残されるコージとオキナワ。

 「なんなんだよお前!」「…いっつもだ…!いっつも同じこと繰り返してきた…」頭を抱え、地面に崩れ落ちるコージ。「まあ…そんなに落ち込むなよ。」励ますオキナワに、「オラじゃなくてアンタが歌えばよかったんだ!」と逆上するコージ。「俺はこっち専門だからよ!」(ギターを掲げる。)「北野は自前の作曲家集団抱えてるからよ、俺も入り込んでやろうと思って弟子入りしたんだけど、まあいろいろあって…クビだ。」「いろいろって…?」コージの疑問をさりげなく流し、「よし、飲みにいくぞ!」とオキナワが誘うも、土下座をしたまま、「ぜんこがねえす…。」「なんだよ!」オキナワの大声にビクッとするコージ。続けて「ついでに宿も…」と言い、恥ずかしそうに笑う。「ようし!俺の城に連れてってやるよ、東京で一番の場所だぜぇ。」カバンを投げられ、慌てて胸に抱くコージ。「迷子になんなよ!」とオキナワに先導され、戸惑いながら後についていく。

 

【みれん横丁】
 ボロボロの建物が寄せ集まった通りに、ボロボロのなりをした住人たちが姿を現し、『みれん横丁のテーマ』を歌い出す。「良いも悪いもあきらめて苦笑いで飲もう…」諦めとやりきれなさが漂う。オキナワが現れ、俄かに活気づく住人たち。「北野波平に許してもらえたのか!?」「俺の伝授した土下座はしたのか?」口々にオキナワに声を掛ける。オキナワは「懐のちっちぇー野郎ばっかだぜ。」と不満げかつどこか自慢げ。その後ろ、ついてきたコージは、白い粉を売りつけられそうになったり、足を踏んだと因縁を付けられたりと散々に絡まれ困っている。「見ねえ顔だな。」「身ぐるみはがせ!」もみくちゃにされて、オキナワが止める。「そいつは俺の友達だ!」「オキナワの友達でも、俺らの友達じゃねえからな。」
 再びもみくちゃにされそうになったところで、「落ち着きたまえ諸君!」登場したのは軍服を着た小太りの男。「陛下!」(実のところは結婚詐欺師。)お前たちも行く場所がなくて初めてここに来た時、仲間として受け入れてもらったから今があるんだろう?と住人たちを諭す。住人たちが落ち着くと、酒箱の上に乗り、親愛のしるしに、と、手に持っていた肉の串を渡す。「…ばんべきゅ?」集まってきた住人たちに囲まれ見守られながら、オキナワに促され、肉を口にするコージ。「…おいしいです!」一気に場の空気が和む。「それで、これは何の肉なんです?」車のブレーキ音。何かにぶつかる音。住人たちが一気に振り向く。「あっちで犬が轢かれたぞ!」「何犬だ?」「秋田犬だ!」「よーし、とってこい!バーベキューだ!」目を丸くして、みるみる青ざめるコージ。走り出した住人たちにぶつかりフラフラとよろける。これでコージも仲間だな!と喜ぶ住人たちを横目に、ゴミ箱の蓋を取り、勢いよく嘔吐する。ショックを受け、ぐったりとその場にへたり込むコージ。
 そこへ「おい!すっげえもん拾ってきたぞ!外人の女だ~!!」両手両足を掴まれ、運ばれてくるテレサ。俄かに沸き立つ男たち。「順番を決めよう!」陛下の一声でテレサの前に一列に並び、最前列の男がズボンを下ろす。「ちょ、ちょっと待ってクダサイ!」慌てるテレサ。「ちょっと待って!…病気持ちかもしれない!」と騒ぎ出す最前列の男。「よし、コージに味見させよう!お前、ズボン脱げ!」と明るく提案するオキナワ。えぇっ!?と戸惑って後ずさりするコージをまたもやもみくちゃにしてズボンを脱がせようとする住人たち。
 大騒ぎになっているところへ三人組のヤクザが登場する。「おーいたいた!悪いな、こいつはうちの商品なんだ!」下っ端がテレサを掴まえる。「お前ら、まさか一緒になってこいつを逃がそうとしてんじゃねえだろうな?」否定する住人を、コージの目の前すれすれで殴り飛ばす下っ端。驚き怯え、倒れ込んだまま動けないコージ。引き摺られ、連れていかれるテレサ。「助ケテ…誰か助けてクダサイ…」泣き声のように救いを求めるが、誰も動こうとしない。ひとり、コージだけが、うずくまり呻き声を出して葛藤した末、「ちょ、ちょっと待ってください!」と声を上げる。「あは、なんだかうまく言えないけど…このままその人連れていかれるの、オラなんか嫌だなぁ。」へら、と笑いまじりに立ち上がるコージ。慌ててコージを諭すオキナワ。「東京じゃああいう方たちに逆らわない方がいいんだよ。お前の田舎でもそれは同じだろ?」「んだな。どこでも一緒だな!」途端に牙をむいて殴りかかろうとするコージ。オキナワが止めるも、「なんかムカつくなぁ!」と、腹を立てた下っ端に殴られる。「おい、もっとやってやれ。」という親玉の一声で、殴り飛ばされ、蹴りを入れられるコージ。止めようとしたオキナワも殴られる。「テレサ!勝手なことをすると、見ず知らずの方々にも迷惑がかかるんだぞ!」「はい、すいません、すいません、帰ります、帰りますカラ…」目の前で痛めつけられるコージたちの姿にショックを受けるテレサ
 フラフラのまま、オキナワに首根っこを掴まれ、一緒に土下座をして謝るコージ。「すいませんでしたぁ!」「すいませんでしたぁ…」立ち去り際、オキナワに蹴りをまた一つ、コージには唾を吐きかける下っ端。コージの体に力がこもる。「まてぇ…」「…あン?今俺に言ったか?」「謝れぇ…」「なんでお前に謝らなきゃなんねえんだよ!」再び殴られるが、ゆらゆらと気迫がのぼるように立ち上がるコージ。「オラにでね。せびろに謝れ。ばっちゃんのせびろに謝れ!」「…殴りすぎて頭おかしくなったんじゃねえの?」「オラこの背広にくにしょってんだぁ。これだば二度とばっちゃんに顔合わせられねえべさ!」殴られても殴られても立ち上がるコージ。「謝れ!やんだば、殺せぇ!」背後から頭を激しく殴られ、目を回しながらもなんとか耐えて、ふらふらと鉄柱に身を預ける。
 「今度はオラの番だ。今度はオラが、オラの武器で、おめぇらを殴るべ。」目を閉じ、天を仰ぐコージ。「……凍てつくようなァァ…港でェひとォりィィ…」気迫のこもった声で、『港』を歌い出す。思わず動けなくなるヤクザたち。息をのんで見守る住人たち。「あんたのォォォ…帰ェりィをォォ…待ァァァってェ…おりますゥゥ…」オキナワの方へ手を伸ばすコージ。ハッとしてギターをたぐりよせ、コージの歌に合わせてかき鳴らすオキナワ。「あァ~ァァ、北の港町」住人たちもコージの思いに引っ張られるように共に歌う。「冬待つゥ…おォォ、んンゥ、なァァァァァ!!」絶叫のように歌い終え、目を回して体を投げ出し、倒れ込むコージ。我に返ったように再びコージに殴りかかる下っ端たちを止める親玉。「…二番まで聞いたら、謝っちまうとこだったぜ。」助けなきゃ、と言うテレサを引き摺り、連れて行くヤクザたち。それと同時に、コージ!と駆け寄る住人たち。「死んだかぁ…?」「よし、身ぐるみはがせ~!」飛び掛かるのをオキナワが止め、「治療だ!」とコージを担ぎ上げ、横丁の奥へ運んでゆく。(5/30「しょんべんかけとけ!」6/1「酒かけとけ!」)一人残ったオキナワ、興奮した顔を浮かべ、みんなの後を追いかける。

 

【ストリップ小屋】
 『カスバの女』を歌うマリアンと、周りで踊る踊り子たち。テレサが慌てて裾から現れ合流する。おかしなビブラートをかけ歌い上げるマリアン(踊り子たちもすごい揺れてる)だったが、ショーが終わると「誰も聞いてないよ!」と怒りながら楽屋へ引き上げる。一方こちらも怒っているエドゥアルダ。「見タ!?見タヨネ!?あれ絶対そうダヨネ!?正面のオッサン、盗撮してたヨネ!?」「エドゥアルダちゃん?ここのお客さんほとんどオッサンだから~」とアイリーンが嗜めようとするも怒りが収まらない。「ワタシが股をパカーッ!と開いたら、カバンをグググーッ!と近ヅケルノ。あれ絶対カメラ入ってタヨ!」「そういう時はサ、あえて、こっちから近づいていくンダヨ!」マリアンの言葉に皆が集まり注目する。「そしたら相手もアタシのアタシを覗き込んでくるから、しょんべんひっかけてやればいいノサ~!!」「そんなに都合よく出まセンヨ~!」とアイリーン。「三十年も踊ってたら、舞台の上でできないことなんてナイネ~!」張り切って踊り出すマリアン。踊り子たちに向けてM字開脚、から腰を振りあげる。明るい雰囲気の中、「あれェ?マリアン姐さんってなんしゃいでしたっけェ?」「シャシャシャシャオ!!」シャオの爛漫な疑問にその場が凍り付く。恐る恐るマリアン(M字開脚したまま)を見る面々。「…その質問に答えたら、世界から戦争が無くなるっていうんなら、教えてあげてもイイケド。イイケド~!」腰を振りあげながら答えるマリアン。
 「だ、大丈夫デスッ!わ、私トイレ…!」シャオが慌てて扉を開けると、小屋主が立っている。「ま、マネジャ…」「お前も無断外出かぁ?」「違いますトイレデス!」弁明するも、手持ちのティッシュ箱で頭を叩かれるシャオ。「ダメだ!ウクライナみたいなことになりかねないからなぁ!エビバディ!わかってますか!?そこのブラジルコンビ!」突っかかろうと近づくマリアン、止めようとするエドゥアルダ。マリアンも思い切り叩かれる。「フィリピン、アンダスタン!?」「ファイ!!」全力で返事をするも叩かれるアイリーン。「福建省!」「ハイ!」やっぱり叩かれるシャオ。小屋主はテレサにも詰め寄ろうとするが、橋本が立ちふさがり宥める。「橋本さん…君は僕の味方だよねぇ?」「い、いえいえいえいえ!」橋本の胸倉をつかむと乱暴に口づけ、挙句グーで殴って卒倒させる。どでーんと仰向けに倒れる橋本さん。「エビバディ、アンダスタン!?」「…ハイ」「ハイッ」「ファイ!!」「…グッ!」満足げに楽屋を去る小屋主。
 「橋本さん!!」駆け寄る踊り子たち。「バカなことするからこれダ!」テレサを責めるエドゥアルダ。「ハイ。」「まだまだお金稼ぐんデショ!?」「ハイ…」「そのために仕事頑張るんデショ!?」「ハイッ…!」マリアンの叱責のたびに様々な「はい」で返事をするテレサを、「はい、はい、はーい!ッテ!」「日本人ミターイ!」と揶揄するアイリーンとシャオ。「…ワタシはお金を稼ぐヒト。家族はお金を使うヒト…」堪えきれずつぶやきを漏らすテレサ。「そんな言い方!」咎めるようなマリアンの声にハッとする。「スイマセン…」「別に私に謝らなくてもいいけど…」「いえ!皆さんにも、一度、ちゃんと謝りたいと思ッテ…」床に平伏すテレサ。「このたびの件につきましては、すべてワタクシの不徳の致すところでゴザイマス!」土下座で謝罪する。踊り子たち、しばし呆気にとられた後、「…テレサ堅いヨー!」「どっかのシャチョさんに冗談で教えられたんじゃナイノ~」と笑い出す。「もういいんだよ。お腹空いた!出前頼ム人!」エドゥアルダの提案に、皆ドヤドヤと畳の上に集まる。テレサを励ますように注文を聞くエドゥアルダ。(5/30「おまかせ」6/1「辛いの」→エドゥ「辛イノッテ!!」6/8「麻婆豆腐」→エドゥ「蕎麦屋に麻婆豆腐アッタッケ…?」6/10「コンニャク」→「コンニャクコンニャク!?コンニャクなんかナイヨ!!」6/18「もんじゃ焼き」→「もんじゃ焼き。ねえよそんなもん蕎麦屋にバカ!!」(エドゥさんノリつっこみ))
 ワイワイと話す踊り子たちに背を向け、座り込んだまま小さく鼻歌を歌うテレサ。それは『港』のメロディー。それに気が付き、ニヤニヤと近づいてテレサを囲む踊り子たち。「…いいメロディーダネ!」とマリアン。パアッと明るい顔になるテレサ。「この曲、知ってマスカ!?」「名前は知らないけど…演歌、ってやつダネ。」「エンカ……」うっとりとその言葉を口にする。「…エエンカ?」「エエノンカ?」自らの胸をわさわさと触りながらふざける踊り子たち。大声で笑いながら暗転。

 

【みれん横丁】
「I love you~♪OK~…暇、すぎるぜェ~~~♪」横丁の階段に腰掛け、ひとり弾き語るオキナワ。階段の上から住人(人殺し)が現れる。「オキナワかぁ。コージどした。」「放火魔に紹介してもらって働きにいったよ!」どこかふてくされている様子のオキナワ。「お前も働け~!」「俺はまだ250円も持ってんだよ。」「どうしたそんな大金!?」「俺とコージがデビューすりゃ、この何百倍も稼げるんだぜ!」話しながら表情が明るくなるオキナワ。「だけどコージはあれから一度も歌えてねえじゃねえか。」人殺しの言葉で再び面白くなさそうな表情に。「…めぐせえんだとよ。」「めぐせえ?」「恥ずかしいんだってよ!呆れるわ。」言い捨てるオキナワに、諭すように語り掛ける人殺し。「…オキナワ。俺この横丁でそんなやついっぱい見てきたぜ。自分に自信がなくて、なんか生きてるだけで恥ずかしいんだよな。お前が一人前にしてやれよ。」
 階段上、二人が話している反対側から、工事現場用の上着を羽織ったコージと住人たちがガヤガヤと帰ってくる。「くせぇか!」と嬉しそうにニオイを嗅がせているコージ。住人たちともすっかりと馴染んでいる。「オキナワ~!こっちさ来て、労働者のかぐわしきにおいを堪能しろよぉ~。」上着の前をがばっと広げ、体を揺らしてニオイをアピールするコージ。「や~だよっ。」「なしてさぁ~!この、汗と泥とこのホコリのにおいこそ、この横丁のにおいだべな!」(両腕でガッツポーズをするように天を仰ぐ。)コージもすっかりこの横丁の仲間だ!あの歌歌おうぜ!と住人たちから声があがり、『みれん横丁のテーマ』を歌い出す。が、歌が始まった途端、はにかんで所在なげにするコージ。おいどうした、お前も歌え!と再び歌い出す住人達だったが、コージは困り笑いで逃げ出し、店の壁に身を寄せる。「プロ目指してるやつはこんなとこで歌わねえかぁ!」「いや、オラは…」「こいつめぐせえんだとよ。」と呆れ半分で助け舟を出すオキナワ。
 そこへフラッとギターを背負った一人の男が現れる。「あれ…大野のダンナじゃねえか!?」歓声を上げ、我先にと階段を降りて男に駆け寄る住人たち。ぽかん、とその様子を見つめるコージと、面白くなさそうに階段を上りコージの傍で胡坐をかくオキナワ。人殺しも階上から住人たちを見ている。大野に歌を請う住人たち。陛下が歩み出、鎮めようとする。「お前たち!ダンナはプロとして歌ってらっしゃるんだ!タダで歌ってもらおうとするなんて失礼だろう!ダンナはいくらでやってるんでしたっけ?」「三曲千円。」「よし、金を集めよう!私が300円カンパする!」おお、というどよめき、そして各々取り出したお金を陛下に預ける。「集まりました、326円!」(金額が違う日あり)「足りねえじゃねえか!お前ら日銭稼いできたんだろう?」「いや、飯代は残しとかねえと…」へへへ、と笑う住人たちに、「じゃあ歌なんか聞いてる場合じゃねえな。」と呆れて立ち去ろうとする大野、しかし住人たちが縋りつく。「ただ飯食って荷をひくだけなら馬や牛と一緒だ!昼間の俺たちは動物だよ、畜生だよ!でも日が暮れて、一杯やりながら歌を聞く…その時ようやく人になれるんだ。牛や馬は歌聞かねえからな!」「ダンナ、俺たちを人間にしてくれ!」
 住人たちの悲痛な叫びに、しばしの沈黙の後、「…五木ひろしでいいか?」とギターを構える大野。わあっと歓声を上げる住人たち。五木ひろしの『暖簾』を歌う。皆じっくりと聞き入っている。階上で訝し気な顔をしていたコージもまた、歌が始まると表情が変わる。大野の歌に聞き入り、くしゃくしゃの泣き顔になっていく。歌が終わり、住人たちが熱い拍手を送る中、コージが呟く。「オキナワ…あの人、変わった人だな…」「確かに、髪型と眼鏡と顔のバランスが絶妙だな。」淡々と返すオキナワに、「そうでなくて!まだ挨拶もしてねえのに、オラのために歌ってくれた…」感無量の様子で話す。だが住人の一人が「ダンナ!俺嬉しいよぉ…俺のために歌ってくれて…」と声を上げると、驚き、納得のいかない顔をするコージ。他の住人たちも次々と「バカいえ!ダンナは俺のためだけに歌ってくれたんだよ!」「いや、俺のためだ!」「俺だけのために歌ってくれたんだよ!」と主張し争い始める。コージも手を上げて入っていこうとするが入れず。(片手を振ってみたり、両手を振りながらぴょこぴょこと跳び上がってみたり。)そのうちにもみくちゃにされる大野。オキナワも階下に降りてさりげなくその混乱に混ざりこむ。
 大野が住人たちを振り払って立ち去ると、「なんだよ、みんなしがねえ流しの歌ありがたがっちゃってよぉ。」と悪態をつくオキナワ。「いい歌だったけどなぁ…」ほわん、としゃべるコージに、「コージ!飲みに行こうぜ!」と声を掛ける。「でも、ぜんこがねぇ。」自慢げに財布を掲げるオキナワ。「それ…!」「おい、お前!財布盗んだだろ!」どかどかと怒りながら戻ってくる大野、サッと財布を隠し体を硬直させるオキナワ。大野は別の住人をスリだと勘違いして追いかけていく。軽やかに階段を上るオキナワ。「たまにはぱーっとよぉ!景気のいい店行こうぜ!」「へぇ?」戸惑うコージ。人殺しが「じゃあ、お言葉に甘えて…」とついてこようとすると、二人でそちらを振り返り、手を振ったり苦笑いをしたりしてやんわりと断る。

 

【ストリップ小屋・舞台】
 すでに照明を薄暗く落とした店内。営業終了のアナウンスにも構わず、中央に張り出すステージ脇に丸椅子を並べ、何かを待つ客の男たち。その声に応えステージへひらりと上がる小屋主。「お待たせいたしました!当店自慢の踊り子ちゃんたちと夢の60分!トゥナイトがっちりはめまショー!」盛り上がる客たち。そこへオキナワとコージがやってくる。「オキナワ、この店…?」不審げな顔をするコージを、強引に丸椅子に座らせるオキナワ。小屋主の卑猥な紹介と共に幕が上がり、ステージにエドゥアルダが登場する。凄みのある形相で客を睨みつけて回るエドゥアルダ。「エドゥアルダちゃん、笑顔っ!」小屋主に小突かれ、自己紹介と共に無理やりな笑顔でポーズを決めるエドゥアルダ。だんだんと険しくなるコージの顔。舞台上のエドゥアルダを見ないようにしながらも、興奮して手を伸ばす隣の男の腕をはたいて止める。(オキナワ、代わりに手を合わせて謝る。)コージだけが嫌悪と憤りを滲ませる中、「まずは五千円から!」エドゥアルダの競りが始まる。金額が徐々に上がっていくと、立ち上がって帰ろうとするコージ。「オキナワ…見損なったど。」「まあまあ、職業に貴賤なしって言うだろ?」「でもこんなのおかしいべ!」怒りをあらわにするコージを宥め、肩を掴んで再び着席させるオキナワ。そうこうしているうちに競りは進み、「八千円!」「他にありませんか?ありませんか?それでは、そちらの野球帽のお客様、エドゥアルダちゃん、お買い上げ~!!」野球帽の男に、蹴とばされながら共に舞台の裏へ消えていくエドゥアルダ。
 次に呼び込まれたのはテレサ。「…けえる。」舞台上のテレサを見ることもなく、再度立ち上がり、ずんずんと出口へ向かうコージ。競りが始まる。小屋主が最低額を言う前に「一万円!」と声が上がり、盛り上がる客席。オキナワに呼び止められ、憤怒の形相で振り返るコージ。舞台上に不安げに立つテレサの姿を見て表情が一変、目を丸くして驚愕し、食い入るようにテレサを見つめながら、一段ずつ階段を降りて舞台に近づく。競りは過熱して行き、タンバリンを首にかけた男が一万五千八百円をコール、他の客は悔しそうに財布を覗きながらも、それ以上の額を付けることができない。コージも頭を掻きむしり焦りの表情を浮かべるが声が出ない。「では、一万五千八百円で、こちらのお客様に決定です!」小屋主がそう告げた直後、「…一万六千!!!」一瞬静まり返る店内。皆が、叫んだコージを振り返る。「オラが、一万六千円払うべ、だから…」顔を見て、それが横丁で自分を助けようとした男だと気づくテレサ。「ではこちらのお客様に決定ということで…」小屋主が言うと、タンバリンの男は猛然と怒り出し、さらなる高値をつける。コージも負けずに「二万!!!」噛みつくように値を上げていく。(細かく額を刻もうとする男に対し、一度に数千円単位で値段を上げていくコージ。)両者睨み合い、周りの客も盛り上がり、一気に白熱する店内。客の一人がタンバリン男に「兄ちゃん、五千円くらいだったら貸すぜ!」と助け船を出すも、「三万!!!」コージの勢いは止まらない。慌てて止めに入るオキナワ。「おいコージ無理すんなって!お前そんなもってねえだろ?」それでも興奮し舞台に向かおうとするコージ。小屋主に本当に金を持っているのか疑われ、言葉に詰まるコージ。代わりに、そんな金は持っていない、と謝るオキナワ。「…ではこちらのお客様、一万五千八百円で落札でございます!」小屋主がタンバリン男の方に身を翻し、競りが決着を迎えようとしたその時。
 「貸シマス!!!」…静寂。手を上げて勢いよく叫んだ、舞台上のテレサに、ソロソロと皆の視線が向く。「…ワタシ、貸シマス、お金。」再びそう告げ、コージを見、手のひらを向けて、あなたに、と示す。テレサの不安でいっぱいだった表情が、強張った笑顔に変わる。見つめ合い、頷くコージ。舞台に片足をドン!と乗せ、手の平をめいっぱい広げて威勢よく叫ぶ。「五万!!!!!」再び静寂。客も小屋主も展開を見守る中、タンバリン男が口を開く。「…それは無理だよ~~~!そこで俺が『六万!!!』って言ってもさぁ~~、なんか違うじゃん!気持ちがそっち向いちゃってるじゃん!!」情けない声で抗議する男。テレサとコージは見つめ合い、束の間喜びの表情を浮かべる。「テレサ、それはねえよ…」と小屋主がテレサを咎め、腹を立てたタンバリン男は、「いいよいいよ!その子、金持ってないんでしょ?こうなったら嫌がらせで抱いてやるよ!」ステージ上に一万五千八百円を叩き付ける。改めてタンバリン男の落札を告げる小屋主。テレサの肩を抱き、舞台裏に連れて行くタンバリン男。コージを振り返り、後ろ髪引かれながら暗闇に姿を消すテレサ
 諦めきれない様子のコージ。金を拾うため小屋主が屈んだ隙をついて、幕の裏に駆け込んでゆく。すぐに、タンバリン男と腕を掴み合い再び舞台上に出てくる。「なんなの君は!」「堪忍してけろ!」「怒ってないから、ついてこないでよ!」「歌で、堪忍してけろ!」「歌ぁ?」「五万円ぶん歌うから、それで堪忍してけろ!」男の胸倉を掴んで嘆願するコージを、店員が二人がかりで引き摺り出そうとするが、タンバリン男がそれを止める。「いいよいいよ~!俺、聞いてみたいもん。五万円分の、う・た!」明らかに馬鹿にしている男。「歌ってみろよ、青年!!!」店員を振り切り、力のこもった形相でオキナワのもとに歩み寄るコージ。「オキナワ!…北国の春。」「…ああもう、どうなっても知らねえぞ!」
 ギターが鳴り響く。瞼を閉じ、意識を集中させるコージ。目を開き、「しらかばァ~、あおぞォらァァ、みィな~あみかァぜェ~」グッと力を込めて歌い出す。周囲の人々も息をのんで聞き入る。…が、客たちの方を振り返った瞬間、喉が詰まったように声が出せなくなるコージ。「……っ!」コージが歌えないと見るやいなや、店内の緊張が解け、「おい、連れてけ!」再びつまみ出されそうになる。コージは暴れ出し、他の客や小屋主を巻き込んでの掴み合い、殴り合いが始まる。殴られ倒れては立ち上がるコージ(相手の股間を掴んだり、腕に噛みついたりと泥くさく戦う)、援護しようとするオキナワ、その隙にタンバリン男に連れて行かれそうになるテレサ。小屋主までもが手にしているマラカスで客を蹴る殴るの大騒ぎ。舞台袖からその様子を覗いていたアイリーンが姿を現し、倒れたコージをさらに殴ろうとする男の後頭部をカバンで思い切り殴って助ける。橋本はテレサに駆け寄り、アイリーンと二人で男から奪い返し、コージとオキナワも誘導して裏へ逃げようとする。その寸前、コージは倒れていたタンバリン男の胸倉を掴み、その耳に向かって「あのふゥゥるさとへ、かえろかなァァ~!かァァァえろォかァなァァァ!!」叫ぶように歌う。なんなの!うるさいよ!と苦悶する男を床に打ち棄てて、踊り子たちとオキナワと共に裏へと姿を消すコージ。

 

【ストリップ小屋・楽屋】
 壁に耳を付け、外の騒ぎを聞いているシャオとマリアン。シャオが様子を見に行こうとドアを開けるとアイリーンが顔を覗かせ、意味ありげな笑顔を浮かべる。直後コージ、オキナワ、テレサ、橋本が部屋に雪崩れ込んでくる。アイリーン、橋本、シャオはすぐまた外の様子を見に出ていく。「ここにいれば、外よりは安全ダカラ…」テレサに言われ頷くコージ。露出の多い衣装姿のマリアンを見て、慌てて目を逸らす。「どうぞ、座ってクダサイ。」振り向いて、じっと見ていたマリアンと目が合うテレサ。「はッ!」と鼻で笑うマリアン。オキナワ、それを見て「はッ!」とマネしてコージに鼻で笑ってみせ、ためらうことなく座敷に腰掛ける。一方はにかんで部屋の端に立ったままのコージに、急いで座布団をはたいて階段に置き、どうぞ、と勧めるテレサ。おずおずとそちらへ向かうコージ。自分の分も用意されると思い立ち上がるオキナワだったが、テレサはコージのことしか見ておらず、あえなく同じ場所にまた腰を下ろす。「さっきは、アリガトウゴザイマシタ。」「ううん、オラは何も…」「お茶、飲みマスカ!」「あっ、おかまいなく…」お互いもじもじと照れ笑いしながら会話する二人。
 勢いよく楽屋のドアが開く。入ってきたのは目の周りに大きな痣を作り、衣装も破れボロボロな姿になったエドゥアルダ。「あンの、変態野球帽!!」怒りを込めて叫ぶ。「お疲レサマ~!」驚く様子もなく声を掛けるマリアン。しかしコージは目を丸くし、勢いよくエドゥアルダに駆け寄る。「大丈夫だべか!?」「ダレ!!??」思い切り不審がるエドゥアルダ。オキナワが間に入り、コージを引き離す。「オキナワ、あの人怪我してる!」「そうだな。」「救急車…救急車呼ぼう!」「呼べねえんだよ!」「なして!」「不法就労だからだよ。」「いいのいいの!よくあることダカラ!」マリアンが割って入る。「客もみんなわかってんダヨ、私たちが何も言えないッテ。わかっててやってんダヨ。」(その後エドゥアルダと手当てをするマリアンのやりとり 6/8マ「唾つけたからすぐ治ルヨ」エ「お姐さん唾ツケタノ!?痛いし汚イヨ!!」6/18エ「唾ツケタノ!?ばっかじゃネエノ!?」) 
 「わかんねぇべ…」もどかしそうにオキナワに詰め寄るコージ。踊り子たちは皆違法滞在者で、病院に行けばすぐに見つかり強制送還となってしまう。「ここにいちゃいけねえ人たちなんだよ。」オキナワの言葉に、表情が悲しく和らぐコージ。「…じゃあオラたちと一緒だな。」「一緒じゃねえよ、俺たちは合法!」「でも、どこにいても、いちゃいけないとこにいる気がしてるべ…」「…言ってる意味がわかんねえよ。」コージの言葉に苛立つオキナワ。「ワカリマス。」静かな空気の中、テレサの声が響く。「ワタシ、ワカリマス…」コージの傍へ歩み寄るテレサ。「ア…アノ、ふ~るさと、が、かえるかな、か~える~かな~」ぎこちなく、しかし伸びやかな歌声で『北国の春』を歌う。驚きながら喜ぶコージ。「その歌知ってたの?」「いえ、さっき初めて聞きマシタ。」「上手だよぉ!ちょっと違うけど。」にこにこと褒めるコージ、嬉しそうなテレサ。(6/18 コージの足をわざと爪先で踏んでみるテレサ。驚いて笑うコージ。)「違うトコロ?」「ふるさと、”が”じゃなくて、ふるさと”へ”だ。」「ふるさと、ってどういう意味?」テレサから問われ、「えっと…ふるさとは、…なんて訳したらええべ…。えへへ、わっかんねえなぁ~」と、頭を掻きながら笑って答えるコージ。今度は教えられた歌詞を、ちょっぴりコブシをつけてみたりしながら歌うテレサ。「ん、」と優しく相槌を打ちながら見守るコージ。歌い終えるとパチパチと胸の前で拍手を送る。
 和やかな空気が流れる中、「ヤメテ!その歌ヤメテ!!!」と叫ぶエドゥアルダ。驚きそちらを見遣るコージたち。楽屋のドアが開き、アイリーンが顔を出す。「ダイジョウブ~?」と尋ねると、再びドアを閉める。黙ってしまったエドゥアルダに歩み寄るテレサ。「すいません、ちょっとうるさかった、デスカ?」「ふるさとっていうのは、帰りたくても帰れない場所のこと。あんたでいうウクライナダネ。」代わりに答えるマリアン。エドゥアルダは座り込み、膝に顔を埋め震えている。コージが「でも、この曲は…」と反論しようとすると、「帰って!もう外へ出ても大丈夫デショ。」マリアンに突き放される。返す言葉もないコージ。「テレサ、あんたまだまだ稼ぐんデショ?お父さんの借金、ホンダのカブ、弟の学費、まだまだ稼いで、家族助けるんデショ?それじゃあこんな男、仕事の邪魔になるだけダヨ!」テレサも何も言い返せず俯いている。「あんたも、中途半端に優しくしないでくれるかナァ!こっちはそういう心、とっくに捨てて戦ってンダヨ!」マリアンの言葉にショックを受けるコージ。

 楽屋のセットが下がって行き、何もない暗い空間、オキナワとコージだけが立ち尽くしている。「…コージ、行くぞ。」「だども!」「わかってるよ。…帰れないからこそ、歌う歌だよな。」「ああ…」肩を落とすコージに、声を荒げるオキナワ。「お前がしっかり歌えばきっと伝わったよ!…でも、お前は歌えなかっただろ。」悔しそうにそう言い残し、コージを置いて立ち去る。悔しさ、悲しさ、虚しさを浮かべた暗い顔で、ふらふらと歩きだすコージ。スナックのセットが登場し、店のソファに崩れ落ちるように座ると、テーブルにつっぷしてしまう。

 

【スナック】
 カウンターには二人の男性客がスナックのママと話している。テーブル席には突っ伏したままのコージ。そこへ、千鳥足のオキナワがトイレから戻ってくる。「そもそもそもそもだな!しょもしょも、オメーは何がしてぇんだ?ん?しょもしょも!」(志村けんのバ〇殿のような話し方のオキナワ。酷く酔っている。)「だからぁ!オラは歌手になるんだぁ。」こちらも酔っ払い、舌足らずなコージ。ヘラヘラと笑いながら、おかわりを注文する。「あんまり飲みすぎないでね?」心配(日によって迷惑そうに)するママに注いでもらった酒をさっそく喉に流し込み、オキナワとぐだぐだと話し始める。「なれねぇよ~このままじゃ!しょもしょも!なんで歌えねぇのに歌おうとするの!」二人ともふにゃふにゃになりながら笑い合う。
 そこへ、「こんちー!」ギターを担いだ大野が、中央の階段を降りて店に入ってくる。その後ろからもう一人客が来店。「大野さん入ってくとこ見えたから。」「おっ、嬉しいこと言ってくれるねぇ。」「大野さん、こいつに一曲歌ってやってくれよ!」「あいよ!」「いい!歌なんか聞きたかねえよ!」自分の会社がうまくいかず、大企業への恨み言を呟く客と、それを励まそうとする客。そんなやりとりの中、ギターを奏で始める大野。曲は水前寺清子『いっぽんどっこの唄』。歌が始まれば聞き入る客たち。コージもうっとりした(酒のせいもあって目がかなりとろんとしている)表情でその歌を聞く。歌が進むにつれ、再び感極まって今にも泣きだしそうに顔を歪める。歌が終わると、「…まただ!…なして、オラが歌ってほしい歌がわかったんだぁ…」そう言ってふらふらと立ち上がり、大野の元へ歩み寄る。「いや、お前じゃなくてあちらのお客さんのために歌ったんだぞ?」オキナワのツッコミも届かない。
 大野の目の前に立つと、感動を伝え、「すいません、弟子になります。」と、ふにゃふにゃした口調で告げて頭を下げる。突然のことに混乱する大野。「弟子にしてくださいは言われたことあるけど、弟子になりますって、聞いたことねえよ…」「よろしくお願いします。」ヘラヘラと頼み込むコージ。「弟子はとらねえよ。」断られ、「どうしてだべかししょ~!」と大野に詰め寄ろうとするコージを、「すいませんこいつ酔っぱらってるんです~」と止めるオキナワ。「あっ!横丁の人間だろ?連れて帰れよ。」(6/18 コージの腕を掴んで「へ~い」と手を上げさせるオキナワ。されるがままの酔っ払いコージ。)しかし、「跡継ぎだよ、跡継ぎ!」客もコージの側につき、冗談半分のように大野を説得する。「ダメだ!」「なんでだべししょ~」と大野に泣きつくコージ。「俺はお前の師匠じゃない!」「ししょーだ!」「師匠じゃないと言っているだろう!」「ししょーだ!」「師匠ではない!」「ししょーだししょーだししょーだ!」「ではないではないではない!」「ししょーだって言ってるべ!!!」ヒートアップの末、大野を思い切り殴ってしまうコージ。勢いよく倒れ、「何なのお前!!」とコージの熱量に怯えて叫ぶ大野。
 ハッとして謝りながら説明しようとするコージ。「あの!オラ、北津軽郡から…じゃなくて!えっと、ばっちゃんが!…ええと…だから…。なのにだめで!今…」うまく言葉が出てこず、頭を掻きむしるコージ。「ああ…あああ…ぁああーーー!!」突如叫ぶと、階段の裏へ走り去ってしまう。驚いて固まる大野や客たちに、へら、と笑って誤魔化して、コージを連れ戻しに行くオキナワ。だが直後、コージ自ら再び飛び出してくる。そして力を込めて歌い出す。「凍えそうなカモメ見つめ泣いていました、あァ~ァァ~…津軽海峡、冬ゥ景色ィィィィ…」(石川さゆり津軽海峡冬景色』)ポカン、とする周りの人たち。さらに「何があァってももういいのォ~~」(石川さゆり天城越え』)と歌い続けるコージをオキナワが止める。「お前が歌える時と歌えない時の違いを教えてくれよ!」怒鳴るように訴えるオキナワ。「そんなのオラにもわかんね!」泣きそうになりながら怒鳴り返すコージ。
 座り込んだまま黙っていた大野が言葉を発する。「…言いたいことがうまく言葉にできなくて、やっと喉から出てきてみたら、歌になっちゃったんだろ?」「…そうです。」涙声で答えるコージ。「お前、そんなんじゃ生きづらいだろう?」「…はい。」「ただ、それは俺も同じだ。」何か、想いを巡らせる様子の大野。再び口を開く。「…給料はねえぞ!」ハッとして、顔を上げるコージ。「…はい!」「あれこれ聞かれるのは嫌いだ。質問は最低限にしろ。」「はい!」「悪いが、俺の言うことは絶対だ。」「「はい!!」」しれっと隣に立ち、一緒に返事をするオキナワ。驚いたように隣のオキナワを見るコージ。「お前も?」「俺たち、コンビでやらせてもらってますから!ししょ~~」急に態度を変えて、ゴマすり声を出すオキナワ。「…ついてこい。俺のショバ、案内するわ。」ニヒルに笑い、出口へ続く階段を上る大野。顔を見合わせて喜び、勢いよく抱き合うコージとオキナワ。コージが改めて「ししょ~!」と呼ぶと、振り返り、手で”ついてこい”と伝える大野。わぁっ、とまた顔を見合わせ、続いて階段を駆け上っていくコージ。「悪いけどつけといて!」と言うオキナワに、「今日はおごるわ!」と客も共に喜んでくれている。「ありがとよ!」二人の後を追うオキナワ。

 

【大野の”ショバ”/工事現場】
 階上に料理屋のセット。店内にはスーツ姿の三人の男女。青森の訛りが出て、慌てて標準語に直してしゃべる若い女性と、気を使ってあれこれと話をするが空回りし続ける上司の男。そしてその気遣いをことごとく無視する若い男性。かみ合っていない様子の三人を見て、こういう場合はどんな歌を歌う?と問いかける大野。「若い人たちがつまらなそうで、上司の人は形無しだぁ。」「ここは若者の好きな歌謡曲!」コージとオキナワが答えるが、大野は違うという。「あっ、流しだ。珍しいなぁ。君たちは知らないかもしれないけどね。一曲お願いしてみようか。」そう言うと、大野に声を掛ける上司。相変わらず興味のなさそうな若者たち。大野が歌い出す。曲は森進一『おふくろさん』。若い女性が、ハッとして大野を振り向く。
 「…それでどうなったんだ?」階下には工事現場のセット、作業着姿の住人二人。コージが階段を駆け下りながら、その後の様子を語り出す。若い女性に訛りがあって、下ろしたてのスーツを着ていることから、まだ故郷から上京してきたばかりなのだと思い、『おふくろさん』を選んだ。歌に感動した若い女性はゆっくりと立ち上がり、上司の男と見つめ合うと、腕を絡め、肩に頭を預け、寄り添いながら店を出ていく。「私の気持ち、わかってくれるの、係長さんだけだ!…って、二人で夜の街に消えていっただ…」股間を押さえ、ニヤニヤと笑い合うコージたち。
 そこへ買い物に出てきたテレサと橋本が通りかかる。テレサの姿を見るやいなや、嬉しそうにそわそわとし始めるコージ。テレサもコージに気付き、ゆっくりと歩み寄り二人で話し始める。(照明が当たっていない時にも小声で言葉を交わしている。)
 階上では大野とオキナワが次の店へ移動する。大人数で騒ぐ学生グループ。ごめんね、今日は客層が違って…と店員が言うように、歌を聞くような雰囲気ではないが、グループの中の一人が大野に気付いて歌をリクエストする。大野が選んだのは、ちあきなおみの『紅い花』。スポットライトがコージとテレサを照らす。「あえて、小さい声で歌うノ?」「小さい声で歌うと、みんな聞こうとして自然に静かになるんだって!」嬉しそうに会話を楽しむ二人に、橋本が水を差す。「テレサちゃん、いこ。」急かされ、名残惜しそうに立ち去るテレサ。見送るコージ。しかしテレサはすぐ引き返してきて、「また、偶然会いたいデス。」と告げる。「うん…。」と頷くコージ。今度こそ立ち去るテレサと、仲間たちの元に戻りひやかしを受けながら(それすらも嬉しそう)引き上げていくコージ。
 大野とオキナワは次の店へ。店内には個性的な動物たちを連れた男女。「うわ、くっさ!」「今はやりのペットバーってやつだな。コージ、お前なら何を歌う?」階下ではコージが現場用の上着を羽織り、ヘルメットをかぶって出てくる。「それで?お前はなんて答えたんだよ。」仲間に問われ、「ん~、よくわかんねかったぁ~」のんびりと答えるコージ。それからフェンスの前で座り込み、談笑しながらテレサが通りかかるのを待つ。(日によって隣に座る住人の腕時計(実際はつけてない)を覗き込んでみたり、身を乗り出して通りの向こうまで覗き込んでみたり。終始落ち着かずそわそわとしている。)
 そこへ再びテレサと橋本が現れる。囃し立てる仲間を「しーっ」と人差し指を唇に当てて牽制し、しかし表情からは隠し切れない喜びを零しながら、立ち上がってテレサを待つコージ。ヘルメットを脱いで腕に抱え、髪の毛をわしゃわしゃと整えたりしながらそわそわ。テレサが目の前にやってくると、また嬉しそうに二人でおしゃべりを始める。(コージ、テレサの服を指さして褒め、胸の前で小さくぱちぱち拍手をしている。)
 照明が上段のペットバーを照らす。ワニを連れた女が気になるオキナワ。「あの…噛まれてますよ?」「噛むわよ。ワニだもの!」リクエストを受け、大野が歌い出したのは、瀬川瑛子命くれない』。再びコージとテレサ。「命くれない。死ぬまで一緒って、愛の歌だべ。」「ワカッタ!ペットと、ずっと一緒?」「んだ!」笑い合う二人。大野が歌い終わり、オキナワと共に店を去る。ライトは闇の中、階下のコージたちを照らす。
 「師匠の歌は、すぐに客の心に入り込む。」「…コージは?歌わないノ?」困ったようにはにかむコージ。「…オラの歌は、のどまで出かかるけど、そっから先はなかなか出てきてくれねえんだ…」「コージの歌は、シャイ、ネ。」「?…わっかんねぇ。」照れ笑いをするコージ。するとテレサは、伸びやかな歌声で『北国の春』を歌い出す。(最初に歌った時よりずっと上手になっている。)「その歌歌って、怒られねえの?」「あれからみんな歌っテルヨ。」「そう…」嬉しそうなコージ。
 「ねえ、コージのふるさとはどんなトコロ?」ワクワクした様子で尋ねるテレサ。「オラのふるさとは……雪が、いっぱい降るよ。」(手を広げて動かし、雪が降る様子を表現するコージ。)「同ジ!ウクライナも雪、いっぱい降ルヨ。」「とーーっても寒くて!」(自分の腕を抱きしめ、凍えるマネをする。)「同ジダヨ!」「でも、」盛り上がる二人だったが、ふとふるさとを思い出したのか、しんみりと遠くを見つめるコージ。「…すごく、…いいとこだったよ。」「…同ジ、ダヨ。」少しだけ悲しそうに、微笑み合う二人。少しの沈黙。「…私のふるさとの山梨県もさあ!雪いっぱい降るよ!さむいよ~。一緒だね!!」明るく水を差す橋本。コージとテレサ、困ったように笑う。「あと、信玄餅がおいしいよ!あっ!食べる!?いつも持ち歩いてるから!」(胸元から信玄餅の包みを取り出す。)「人肌にあったまってるよ!」コージに強引に包みを渡し、食べ方を教えようとする橋本。「橋本さん、行きマショウ!」テレサに止められ、はい、と信玄餅を残して離れる。一緒に立ち去ろうとするテレサを呼び止めるコージ。「あの!…次は、その…偶然は嫌だな。ここで!待ってるから…」「…私も同じこと言おうと思ッテタ。」笑顔を交わし、信玄餅は食べないで、と耳打ちするテレサ。頷くコージ。(6/18 コージ、「どうすれば…?」と信玄餅を持て余し自らテレサに尋ねる。)二人を見送りながら、手に持った包みを遠くへ放り投げる。(気持ち良いほどに躊躇なくノールック。)

 

【スナック】
 場面は再び、コージたちが大野に弟子入りをしたスナック。ちょうど大野の歌が終わり、拍手をする客たちとコージ、オキナワ。客から代金を受け取って大野に渡すコージ。弟子らしさが板についている。階段を新しく客が降りてくる。「あ~終わっちゃったか~!」「タダ聞きすんなよ~」客も和気藹々とし、店全体が明るい雰囲気。後から来た客がリクエストをするも、「ちょっと出すもん出してくるわ!その間弟子がつなぐから。」と言い残してトイレへ行ってしまう大野。
 驚いて慌てるコージ。階段の手すりを握りしめながら客の様子をじっと見る。「コージ落ち着け、これはただのつなぎだ。」自らも緊張した様子で声を掛けるオキナワ。「大丈夫、今、あのお客さんが何を歌ってほしいか、予想してるところ!」客たちの「旭なんてどうだ?」「おっ、いいねぇ~」という話し声。「…わかったぁ!」興奮した様子で振り向くコージ。「あのお客さんたちが歌ってほしいのは、小林旭だ!」「…お前の予想を信じよう!」「『北へ』でいいか?」さっそく音合わせを始める二人。「はァ~~~!」(超高音)「高いよ!聖歌隊にでもなるつもりか!」「ハァァァ~~~!」(低くうねる声)「しゃくるな!!」そんなやりとりの間に、北野と大橋、連れの女性の三人組が来店するが、二人は気づかない。
 「いいかコージ、小さい声でもいいから、人前で歌うことに慣れろ。」コージに言って聞かせるオキナワ。頷くコージ。「へば。」小林旭の『北へ』を歌い出す。最初は落ち着いて、高音では盛り上がるように、丁寧に歌うコージ。客の拍手に、顔を見合わせて嬉しそうに笑顔を浮かべるコージとオキナワ。コージは客の方へ駆け寄り、手を差し伸べながら歌って場を盛り上げる。一番を歌い上げ、また大きな拍手をもらい、興奮した様子で喜ぶコージとオキナワ。
 しかしテーブル席に座って歌を聞いていた北野たちは拍手もせず、白けた様子。「この店の流しって、コレ?」嫌味な口調で尋ねる大橋。「いえ、いつもは…」と答えるママ。「先生の馴染みの流しがこの店にくるって聞いたから来たけど、のど自慢の若造のカラオケだった。店、間違えたみたいだわ。」「はぁ…」困惑した様子で大橋から代金を受け取るママ。立ち去ろうとする一行に、「あれ?お前大橋じゃねえか!」気づいて声を掛けるオキナワ。「呼び捨てにするな!」「ということはそっちは…北野波平だな!」どよめき、階段を上りかけていた北野に注目する客たち。おもむろにサングラスを外し、堂々と挨拶する北野。「どうも、北野、波平です!」すらすらと自己紹介の口上を始める。「先生、こいつらファンの方じゃないんで。」止めに入る大橋。「あ、そうなの?」「オキナワですよ。」「おお!オキナワかぁ!お前元気にしてたか!」「なんだよ北野のオッサン、俺らの顔忘れちまったのかよ~!」「オッサンって言うな!」苛立つ大橋。フランクなオキナワに対し、コージは北野に頭を下げた以外は、店の隅で恐縮したように身を固くしている。行きましょう、と大橋に促されて再び階段を上ろうとする北野。
 「…待ってけろ!」突然叫び、階段に駆け寄るコージ。「北野先生はどう思っただ。オラの歌、…のど自慢だと思ったか。」不安と自信の入り混じった表情で北野を見上げる。「悪い悪い、こいつは口が悪くてね。口が悪いし臭いしで困ってるんだよ。」えっ!と慌てる大橋。北野はコージに語りかける。「『名もない港に桃の花は咲けど 旅の町には安らぎはないさ』と君は歌った。情景がよ~く浮かんだよ。表現力はあるようだね。」そう評価され、コージの顔がパアッと明るくなるが、「だが、その情景の中に君の姿が見えなかった。」切り捨てるような北野の言葉に困惑の色を浮かべる。「君は誰のために歌っていたんだ。」「それはもちろん、お客さんのために!」前のめりになって答えるコージ。「ではお客さんのために歌っていたその時、君はどこにいた?」「どこ、って…」「質問の意味がわかんねえよ!」割って入るオキナワ。「では質問を変えよう。お客さんのために歌うとはどういうことかね。」「心を込めて…」胸に手を当て、自信を持ってそう答えるが、北野は笑ってあしらう。「心を込めて。よく聞く言葉だ。では今君が込めた心とは、具体的にはどんな心のことだね。」尋ねられ、答えられないコージ。「歌の景色の中には君の姿が見えなかった。客のために歌いすぎたんだ。流しの悪い癖だ。」話の途中、大野が帰ってくるが、北野の姿を見て再び姿を隠す。「君の歌の中には君がいない。以上だ。」断言する北野。誰も言い返せず、店内は静まり返る。呆然とするコージ。北野は身を翻すと、店を出るべく階段を上り始める。
 …と、思ったら再びコージたちを振り返り、「君の歌は、差出人の書いていない手紙のようだったよ。そんな手紙、気味が悪くて読む気になれやしない。君の歌の差出人は、もちろん君であるべきだ。だったら堂々と差出人に君の名前を書いて出したまえ!」階段を降りながら、演説のように語りを続ける北野。「まだ、続きますね?」諦めた様子の大橋。「客のために歌うことの何が悪いんだよ!」思わず反論するオキナワに北野は猛然と詰め寄る。「客のため?何様だ!自分の無い歌が、誰かのためになるもんか!」「でも…!自分自分じゃ、客の心はどうなるんだよ!」「客は歌い手の背中に自分を重ねる。歌い手の中に自分を見るのだ。だから歌の景色の中にはまず君が立つべきだ。歌の中に嵐が吹き荒れるならびしょ濡れになるべきは君だ。歌で大地が割れるなら奈落の底に落ちるべきは君だ。歌で誰かが死ぬのならば君が死ね!…だが、その屍を見て、客は涙を流して悲しむだろう!」北野の気迫に、誰も言葉を発することができない。「…歌は、君自身でなければいけない。今歌っている歌を否定されたら君自身が否定される、そんな歌を、歌いたまえーーー!」両腕を広げ大演説を締めくくる北野。息をのむように、黙ったままのコージたち。「…先生、そろそろ。」大橋に促される北野だが、「場を白けさせてしまったお詫びに、一曲歌わせていただこう。」そう言うと、おもむろに「ち~らし~♪寿司~な~ら~♪」軽妙に某CMソングを歌い出す。(しかもとても上機嫌。)「先生!余計、変な空気になるので…」「そうか、残念だなぁ~」渋々出口へと向かう。最後にもう一度、思い出したように振り返り、「北野、波平でした。」そう言い残して立ち去っていく。自然とママや店の客から拍手が沸き起こる。一方で悔しそうに俯くコージと、そんなコージを心配そうに見つめるオキナワ。「…俺はお前が、お前の歌を歌ってるとこ、ちゃんと見たことあるからな。」そう励ますが、打ちひしがれるコージには届いていない様子。

 

 【ストリップ小屋・楽屋】
 ラジオから流れる明るいアイドルの曲。(プラネット・ギャラクティカ『今夜はプラネット』)わいわいと談笑する踊り子たち。「最近みんな明るいネー!」ふんっ、ふんっ、と脚を高く上げながら言うマリアン。テレサが明るくなった、という話になるとすかさず手を上げるアイリーン。「ファイファイファーイ!橋本さんに聞いたんだケド、」「アイリーン!」橋本の制止も聞かず、マリアンに駆け寄って嬉しそうに続ける。「テレサ、買い物のたびにこないだの男と会ってるんダッテ~!」眉を顰めて振り返るマリアン。「青森の男なんダッテ~!」続くシャオ。「演歌歌手目指してるンダッテ~!!」エドゥアルダまで乗ってくる。あたふたするテレサ。「ミンナに言ッチャッテル!!!」「ごめ~ん…」手を合わせる橋本。「ゴメンナサイ、マリアン姐サン…」「別に、謝ることじゃないよ。」一層盛り上がる踊り子たち。(小躍りしてる。)テレサも安堵の表情を浮かべるが、「男と会うなとは言ってナイヨ。惚れるなって言ったンダヨ。」マリアンの言葉に再び表情が曇る。「…でも、テレサが好きなら、ねぇ!」励まそうとするアイリーン。「この仕事を続けるなら、あんな男、邪魔になるだけダヨ。」そう切り捨てるマリアン。気まずい沈黙が流れる。場を納めようと、エドゥアルダが陽気な調子で口を開く。「…ま、まあ、巡業もあるしネ!」箱根、名古屋…テレサたちは踊り子の一団として、各地の小屋を渡り歩いていた。「いいじゃないねぇ、遠距離恋愛で、ねぇ?」なんとかテレサの恋を応援しようとする橋本だったが、「追いかけさせるのかい?全国回って体売ってるような女、追う男なんてロクなもんじゃないネ!」とまたもやマリアンに一蹴される。「どのみち、無理な二人なんダヨ…」割り切ったような、でもどこか寂しそうな顏で呟くマリアン。
 「…マリアン姐さんは、恋したこと、ありまセンカ?」そう尋ねるテレサに、「ナイヨ!恋なんてしたことナイヨ!」背を向けて座り込んでしまうマリアン。言葉に詰まるテレサだったが、エドゥアルダはマリアンの言葉を聞くと、微笑んで話し始める。「嘘ヨ。姐さんもいっぱい恋して、いっぱい失敗したからこそ、今こうやって話してくれてるンダヨ。」胸が詰まるような表情でマリアンの背中を見つめ、「姐サン…!」駆け寄るテレサ。「私も、失敗したいデス。失敗してから考えマス。」床に崩れ落ちながら、泣きそうな声で続けるテレサ。「もう何年も、失敗できないことばっかりだったんデス…。お金のためニ、家族のためニ…。私、今失敗がしたいんです!」切実に言葉を紡ぐ。けれどマリアンは取り合わない。「話しても無駄ダネ!さあ皆、仕事の前に荷物をまとめておくんダヨ!箱根は海も温泉もあるヨ~!」テレサを無視して、明るく踊り子たちに話しかける。踊り子たちもはい、と返事をして明るく振る舞い支度を始める。エドゥアルダはテレサの肩に優しく手を置いて、ゆっくりと立ち上がらせ、慰めながらテレサを支度に誘う。そんな中何か複雑な気持ちを抱えている様子の橋本。コートを羽織ると、仲間たちを一瞥し、一人歩き出す。下がっていく楽屋のセットに代わり、みれん横丁のセットが現れる。

 

 【みれん横丁】
 住人たちがたむろする横丁の一角の階段(住人たち、「犬は、噛むなぁ…」などと話している。)、橋本は恐怖を感じながら、身を護るようにコートの前をギュッと締める。そして意を決して、住人たちに話しかける。「あのっ!」「おう、どうした姉ちゃん。」「さては殺してやりてぇほど憎んでる男がいるんだな!?それならこの人に頼めば、ひとり五万でやってくれるぞ!」「まいどあり!」勝手に話を進めていく住人たち。「ち、違います!!あの…海鹿耕治さんは、こちらにいらっしゃいますでしょうか…」「コージ!?コージは友達だよ!」「友達は、七万はもらわねえと殺せねえなぁ…」「殺してほしいわけじゃありません!!」話が進まずやきもきする橋本。そこへ横丁の奥から、頭を掻きむしりながらコージが飛び出てくる。それを追いかけて出てくるエドゥアルダ。「だからァ巡業なんだッテ!」橋本を見つけて駆け寄り、肩を揺さぶりながら問いただすコージ。「巡業ってほんとだべか!?」「だから本当だって言ってんダロ!信じてナイノ!??」声を荒げるエドゥアルダ。
 混乱し、オキナワに縋りつくコージ。「オキナワ、どうする!?」「どうするったって…あの人はヤクザの商品だ、俺たちじゃどうにもできねえんだよ。」諦め顔のオキナワになおも縋りながら、何かを閃くコージ。「連れ出そう…オキナワ、連れ出そう!」「そんなの無理だよ!」一方、予想外の場所で落ち合った橋本とエドゥアルダ。「エドゥアルダちゃんも来てたの?」「テレサがかわいそうダカラ。あの男を焚き付けに来たンダヨ!」
 コージを諦めさせようと説得するオキナワ、諦めないコージ、そこへ覗き魔が割って入る。「でもよコージ、あいつら不法就労だろ?見つかりゃ強制送還だぜ?」「覗き魔さん…」切なげに覗き魔を見つめるコージ。「しかもパスポートは小屋主が取り上げてんだ。逃げたところでパスポートが無けりゃよお…」「覗き魔さん……どうしてそんな詳しいんだべか?」「…ずっと覗いてたんだろ。」ぺろ、と舌を出して再び覗き業務に戻る覗き魔。「な?どっちに転んでもうまくいかねぇってことだ。」とコージを宥めるオキナワ。それを聞いて、エドゥアルダが苦しそうに口を開く。「…うまくいかなくたっていいンダヨ。あの子に失敗させてやりてえンダヨ。薄々だめだって気づいてることでも、飛び込ませてやりテエノ。…ねえ、一緒に失敗してあげてくれないカナァ?」コージにそう問いかける。「……オキナワ。」「だめだ。」「オキナワ!」「だめだって!」取り合わず、階段の方へ去っていくオキナワをなんとか振り向かせようとするコージ。「一人じゃどうにもなんねから、オキナワぁ!」「やっぱり出んのな、声!テレサのことになると!」呆れたように突然振り返って応じるオキナワに驚くコージ。「…あぁもう、これもデビューへの試練ってことかよ。おい、みんな集めてくれ!作戦会議だ!」意を決して声を上げるオキナワ。「オキナワぁ…!」目を潤ませるコージ。手を取り合い喜ぶエドゥアルダと橋本。「これは、大勝負だぞ!」

 

【みれん横丁・夜】
 すっかり暗くなった深夜の横丁。荷物を担いで小屋主の後に続く踊り子たちを、街灯が頼りなく照らす。「ろくでもない一座だったな。もう二度と呼ばねえよ。」「あんたも最低な小屋主だったヨ!」小屋主のぼやきに、マリアンが呟く。「まともな小屋主なんかいるのかよ…っておい、今言ったの誰だ!?」振り向いて踊り子たちに詰め寄る小屋主。サッとテレサの陰に隠れるマリアン。(6/18 隠れた上で「くされチンピラよ!」とさらに罵倒するマリアン。)「何揉めてんだよ!」ヤクザの親玉が現れ一喝すると、身を縮こまらせて頭を下げる小屋主。「なんでもありません!お疲れ様でございます、こちら、パスポートです。」手にしていたセカンドバッグを親玉に渡す。
 するとアイリーン、シャオ、橋本と目を見合わせて小さく頷くエドゥアルダ、突然芝居がかった声で話し始める。「この辺、最近痴漢が多いらしいのヨネ~~」ね~、と調子を合わせる踊り子たち。テレサとマリアンだけが、何が起こったのかわからず怪訝な顔をする。「触らせてやりゃあいいじゃねえか。」と返す親玉に、「痴漢のせいで、おまわりさんいっぱいイルノヨ~。…ワタシはビザ切れてるし!シャオなんて偽造パスポートだから見つかったら一発でアウトだヨ!!」「何が言いてえんだよ!」凄む親玉。「だから!裏道使って行きましょうよってだけのハ~ナ~シ~~~。」負けじと、額同士をくっつけるほどの超至近距離で睨み付けるエドゥアルダ。しばしの睨み合いの末、「…わかった!案内しろ。」「あっ、ハイ~!」親玉の言葉に態度を一変させ、腰が低くなるエドゥアルダ。不審がるマリアンに小声で「勝手なことしてゴメン!」と一言告げると、「こちらでごじゃいましゅー!あんよがじょうず、あんよがじょうず!」と手拍子をしながら一行を横丁の奥へと誘導する。(6/18 あんよがじょうず、に続いておにさんこちら、と歌うエドゥアルダ。)「この横丁、前にも来たことありませんでしたっけ…?」手下が気付きそうになると、シャオやアイリーンも一緒になって囃し立てながらごまかして誘導を続ける。
 と、その時、突然ライトが点き、そこにはそれぞれにプラカード、スコップや標識、武器のようなものを掲げた住人たちの姿。拡声器を持ったオキナワが階上に現れ、呆気にとられるヤクザや小屋主をよそに「反対だ!反対だ!なにもかも反対だ~!!!」と叫ぶ。それを合図に「反対!反対!」と住人たちが一斉に叫びはじめ、じりじりと一行に詰め寄る。「で、デモですかね?」「明け方二時だぞ!?」戸惑うヤクザたち。舞台手前、右側の建物の窓がそろ~っとスライドし、コージが恐る恐るデモの様子を見ている。ヤクザたちに見つかりそうになるとサッと隠れ、またそろ~っと顔を覗かせる。オキナワが拡声器に声を乗せる。「諸君!この中に部外者が紛れ込んでいる!」どよめく住人たち。「我々の意思に賛同してくださる協力者だ!ありがたく、寄付をいただこう!」そう告げると、一斉に住人たちが飛び掛かり、ヤクザたちはもみくちゃにされる。
 そのタイミングを見計らって建物から走り出るコージ、「テレサ!」名を呼び、手を伸ばす。驚くテレサ、橋本たちに守られながらコージの元へ駆け寄る。踊り子たちもコージの隠れていた建物の下、階段付近に避難する。手を取り合う二人。「テレサ!」「コージ!」「行こう。」「ドコヘ!?」「どこでもいいよ。さぁ!」テレサの手を引き、走り出そうとするコージ。「パスポート!」エドゥアルダに言われ振り返り、「オキナワ、パスポート!」大声で叫ぶコージ。「あいよ!」階上から指示を出すオキナワ、もみくちゃの団子状態の中から、セカンドバッグを抱えた小屋主が押し出され、ふらふらと前に出てくる。そこへ駆け寄ったのはマリアン。自分のバッグで小屋主を一発、二発、強烈に殴って倒し、セカンドバッグを奪い取る。歓声を上げる踊り子たち。「言ってくれればもっと上手いやり方あったヨ!!」咎めながらもバッグからパスポートを取り出し、テレサの胸に押し付けるマリアン。パスポートを受け取ると、手を握ったまま再び駆け出すコージ。舞台から降り、客席間の通路へ走り出る。
 「テレサァ!その男もダメになるぞ!」親玉の声に、足を止めるテレサ。突然止まったテレサに驚き振り向くコージ。「ジャパニーズマフィアはしつこいぞ。その男も一緒にダメになる。それでもいいのか、ウクライナァ!!!」顔から血の気が引いたようなテレサ。「…っ、行こう!」再びテレサの手を取って駆けだそうとするコージ。しかし、テレサはその手を振りほどく。「…やっぱり行ケナイ。」「えぇ…?」何が起きたのかわからない、そんな表情でテレサを見つめるコージ。「テレサ、自分の意思で戻ってこい。そしたら許してやる。」親玉の言葉に、グッと気持ちを飲みこみ、苦しい苦しい表情を浮かべ、ゆっくりと身を翻すテレサ。ゆっくりと一歩ずつ、ヤクザたちの方へ歩き出す。「テレサ、なして!!」コージの声に足を止め、静かに答えるテレサ。「……家族、大事ダカラ。まだまだ、お金稼がなきゃいけないカラ。」「仕事なら他にあるべ!」「コージも大事、ダカラ…」「オラのことはいいから。テレサはどうしたいんだべ!」「…私が我慢するのが一番、コージ大事にできるみたい、ダカラ…」そう告げて、また歩き出すテレサ。「テレサ、だめダヨ!!!」エドゥアルダたちの呼びかけもテレサを止めることはできない。手を伸ばし、名前を呼び、それでも自ら背を向けたテレサをそれ以上追うことのできないコージ。頭を抱え、苦しみ、もがく。舞台上ではテレサが親玉の目の前まで来て、しかしそこから進むことを躊躇っている。「さあ、もうちょっと、もうちょっとだテレサ。」呼び寄せようとする小屋主。痺れを切らした親玉が「テレサァ!」と叫ぶ。「あああああ!!!」言葉にならないコージの絶叫、たまらずオキナワが「コージ、全部吐き出しちまえ!!」そう呼びかける。次の瞬間。
 「生まァれる…まえェかァらァ…結ゥばれていたァァ…」コージの想いが歌になって飛び出す。『命くれない』…テレサの動きが止まる。「あなたァ…お前…夫婦みィちィ…!」胸に手を当て、テレサに手を伸ばし、歌い続けるコージ。「いィィのちくれェェなァいィィ…いのち、くれなァい…ふゥたァァりィ連れェェェェ…」テレサだけを見つめるコージ。コージを見つめるテレサ。周りのすべてが二人を見つめる。親玉の方に向き直るテレサ。その表情は晴れやか。静かに頭を下げ、(他の日には敬礼や、スカートの裾をつまんで膝を曲げ、)くるりと身を翻しコージの元へ駆けてゆく。コージもまたテレサに駆け寄り、腕を広げてその体を受け止める。仲間たちの歓声に包まれ抱き合う二人。「そうはいくかよ!」殴りかかる手下たち、再び始まる乱闘、なんとかテレサの手を掴み、舞台後方へと逃げるコージ。ヤクザたちが飛び掛かろうとしたその時、コージ、テレサ、踊り子たち、住人たちが一斉に歌い出す。「人目を忍んで隠れて泣いた…そんな日もある傷もある…」皆の歌声が、気迫が、徐々にヤクザたちと小屋主を舞台手前へと追い込んでいく。コージはしっかりとテレサの手を握っている。「命くれェェなァいィィ、命、くれなァいィィ…!ふたァり連れェェェ…!」ついに舞台から転げ落ちる男たち。「今のうちに!」顔を見合わせて頷くと、通路へ降りて走り去るコージとテレサ、後を追うオキナワ。「アディオス、テレサ!」エドゥアルダが祝福を送る。手下たちも急いで追いかけようとするが、「もういいデショ!」マリアンの叫びがそれを止める。「…テレサの分まで私たちが稼ぐからさ。」親玉が手下を呼び戻す。マリアンの言葉に応じるように、覚悟を決めて(諦めのようにも見える)笑うエドゥアルダ、不安そうな表情を浮かべるアイリーン…踊り子たちもそれぞれの思いを持って再び歩き出す。「…二人とも、幸せになんなきゃ、嘘ダカラネ!」コージたちの走り去った先を見つめながら呟くマリアン。その背を足蹴にする親玉。『命くれない』の終わりの伴奏が流れ、幕が下りる。

セブンティーン

大倉くん、32歳のお誕生日おめでとうございます!

生まれてきてくれてありがとう。アイドルとして輝き続けてくれてありがとう。

 

最近はもっぱらヴァレンティン仕様のお髭の色気に当てられています。少女漫画とかでよくあるやつ。学園の王子様が前を通っただけで「はぁ…っ」っておでこに手の甲を当ててふらっ…って倒れちゃう女子生徒Bみたいな気持ち。髭倉くんに対して。髭はどちらかといえば苦手な人間だったのですが、ヴァレンティン倉くんには苦手とかそんなの通用しませんでした。30代であることも重要なんでしょうね、大倉くん自身が17で止まっている意識でも、放つ芳しきフェロモンはやはり大人の魅力、という解釈をしたくなる濃密さですね!そんな昂ぶりのここ最近です!

 

ドラムを叩く大倉くんが好きです。エイタメにてバスドラとスネアの間から抜くようにカメラを設置してくれた方ありがとうございました。前から、横から、後ろから、どの角度から見える姿も好きなのですが下から見上げる形もたまらなかったです。叩きながらマイクに唇を近づける横顔から喉仏のラインが大好きです。肩を背中を揺らしながら叩きながら踊っているようなプレイスタイルが大好きです。呼吸も苦しそうにへっとへとになっているところまで含めて大好きです。あーー大倉忠義という人があのルックス、あのキャラクター、あの雰囲気でドラマーって世界は夢と希望に溢れているなーって思います!最高だね!

 

さらにエイタメではMC中の御顔があまりに美しくて言葉を失った。ただただ美しい。いろんな生物において「美形とされる」形があると思うけれど、大倉くんのそれはもうかなり広い範囲での共通認識を生む美だなあ、と改めて思いました。(美美美美ゆうとりますけども私の日常の語彙は「美しい」「可愛い」「かっこいい」「好き」で構成されております言葉にできない!!!)

 

ANN、大倉くんの生身感が時に溢れるので聞きながらうぐ、となることもしばしばだけど(圧倒的に個人的にね)、生身感があるからこその地面に足をついて発言する大倉くんの言葉を受け取れるわけで、なんだかんだとANNを聞くと大倉くんを好きになります。賢くて、熱さの一方どこか冷たさも感じさせる冷静さを持っていて、という印象だった大倉くん。自分の中にしっかりとした自分の考えは持っているけれど、核の部分は決して話そうとはしない人。そんな印象があった大倉くん。単独ラジオという場が、さらにANNという場ができてから、自分の言葉で話す人、自分の言葉で話そうとする人、という印象がぐわ~~~っと逆転で押し寄せてきました。自分の言葉で、というのは前からあった印象だけれど、そこにより感情が乗っているというか、誌面だとかお客さんを目の前にしているからじゃない、ラジオという空間の中で、自分の内面と向き合って確かめながら一言一言を紡ぐその感じが、とても、とても、すげえなって思います。へらへら~~~っと叩く軽口も好きですよ!!!そういうところは!セブンティーン!!!

 

苦悩を隠すことは美しくはあるけれど、苦悩を曝け出す強さというものは確かにある。弱さを見せる大倉くんを、強い人だと思います。蜘蛛女のキス、素晴らしい舞台になるよう。素晴らしい時間になるように祈ってます。

今年もどうかどうか、お体にお気をつけて!大倉くんにたくさんの笑顔が咲きますように!お誕生日おめでとうございました!

ゼウス、または大明神

横山さん、36歳のお誕生日おめでとうございます!

生まれてきてありがとう。アイドルとして輝き続けてくれてありがとう。

 

ゼウス【Zeus】
ギリシャ神話の最高神。天空神。オリンポス十二神の一で神族の長。クロノスとレアの子。父クロノスたちのティタン神族を征服した後,世界の統治を兄弟ポセイドン,ハデスとくじで分割し,天界の統治権を得て,世界の覇者となる。正義と法により人間社会の秩序を守る。妻はヘラ。多くの神々や人間の女とも交わり,アテネアポロン・アルテミス・ヘルメスなどを生んだ。ローマ神話ユピテル(ジュピター)と同一視される。

 

大明神【だい みょうじん】

①「明神」(神を尊んでいう語。特に霊験あらたかな神を言うこともある)をさらに尊んだ言い方。②名詞の下に付けて、敬意・尊崇・願望・ときにおどけた気持ちを現す。

 

三省堂大辞林より)

 

霊験あらたかな最高神……

語感がピッタリすぎる。ゼウス横山。横山大明神。学名か和名かの違い的な。何にせよ語感がいい。使っていこう。

 

めっきり大人の優しさと少年の無邪気さのバランスが落ち着きと愛らしさを持って偏ることなく保たれるようになった横山さん、

ここ最近は「見守る」と「挑む」がかなり重きを占めていて、で、その二つを同時に両手に持っているってすごいことでないか…?と思います。

周りの努力や、葛藤や、喜びや悔しさを温かく見守りながら、自分においては苦手としていた分野で新たな武器を手にするべく挑戦、緊張、挑戦の連続、その過程や悔しさまで見せながら、うわべのプライドより「挑戦する姿を見せること」を大事にしてくれること、どんな気持ちで両立をしているのだろう。

すごいことです。すごいこと。

横山さんの優しさは、常に周りにアンテナを張るその神経の使い方、それを実行し続けることの精神力。

そういう、そういうふうに感じさせてくれる横山さんの、姿を見ているとやっぱり「ありがとう」という言葉が自然と浮かんできます。

 

個人的な体感で言いますと、私は、横山さんの誕生日だというのに今年はなんだか仕事の諸々でメンタルが地面にめり込んでいた5月9日だったんですが、ふと、歩きながらふと、「今日は横山さんが生まれてから36回目の日じゃないか」と思ったら、わあ、横山さんの美に、横山さんの強さに、横山さんの優しさに、笑顔に、同じ時代で時に同じ空間で触れることのできているこの、幸せ!と思ったら、メンタルの矢印が上を向きました。すごいです。その先の欲望、は一旦置いといて、の「ありがとう」を、非常に素直に、湧き上がる形で体感して、ああ、横山さんすごいなあ、ありがとうだなあ、と思った今年の5月9日でした。

 

他者認識と自己認識、両面から己の美というものへの自信、というよりそれが見る人を楽しませることのできる武器である、ということへ、強がりじゃない確信を持ってそれを磨き始めた横山さんって本当に最強じゃない?ワンダフル、美!惜しみなく美。ありがたや、と手を合わせます。なんせ大明神。

優しい横山さんが、たくさんの優しさで包まれる一年になりますように。先ずはジレッタ、怪我やトラブルなく千秋楽まで走り切れますように、その先もまた、挑む男、の背中を憧れを持って見つめてゆきます。どうぞお体にお気をつけて!横山さんが健康でありますように!お誕生日おめでとうございました!

ANN大倉くんと高橋くん 20170415

・大倉くんのニート生活

・もしもANAのブースに女性がいたら

・危機感とニート

・リップと唇のMIX

・5時間目の起立

・大倉くんはAカップ(ノーブラ)

・レッグウォーマーを脱がせたい!

 

大:こんばんは!
優:はいこんばんは
大:は~い、やってまいりました
優:やってまいりましたオールナイトニッポンサタデースペシャル。大倉さんは
大:はいはいはい
優:忙しくされてますね
大:いや、やっと、やっとよね。なんか。
優:やっと。忙しくなってきた
大:どんだけこう引きこもってたんだっていうね、感じですよもう
優:そうか。なんかでもお会いさせてもらってる感じだと、ツアーが終わってすぐ今舞台の方にシフトしてっていうように見えますけどね。
大:いやでもまあレギュラーやってる時があったりして。で僕があの横山さんと、うちのメンバーの、安田さんも舞台やるんですけど。僕だけちょっと発表が遅かったりしたので。きっと、ね、このラジオでも僕その情報言えないですし。んでね、あの、ニートなんだろうって思われてんだろうって
優:我々からね
大:うん。大丈夫か?と。
優:心配されてね。
大:我々もそうだし、リスナーもそうだし。大丈夫かって心配されてるんだろうなって思ってて。その期間中とか本当にニートでしたから
優:あ心配してた通りだったんだ
大:はい!
優:大丈夫でしたか、その時はじゃあ
大:いえ全然大丈夫でした。
優:ニート生活は。
大:うん。すごく充実した毎日。
優:出前を頼まれて。
大:出前を頼んで。
優:ヨギボーに
大:うん、出前を食ったらまああの、昼寝したくなるから。
優:あ、お腹いっぱいになるのね
大:お腹いっぱいなったらちょっともう眠くなるでしょ?
優:気持ちいいよね、ウトウトしてきて
大:気持ちいいのよ~。そう。で運動とかもしなきゃいけないなとか思うんだけども、なんかもう家で寝て、もう寝たら3時4時とかなっちゃうでしょ。で3時4時とかなったらもう出掛ける気しないでしょ?
優:しないんだよね
大:出掛ける時間じゃないんだよねその時間。
優:わかるわかるわかる、夜が間近だと。
大:そうそうそうそう。これは、もう夜ご飯のことを考えなきゃいけないと。時間かけて。情報番組とか見ながら。夕方のニュースとか見ながら。
優:今日こんなことがあったのかと。
大:そうかそうかと、そういう人見ながら。てことはご飯これかな、と。あとどんな人とか捕まったりするか。でも捕まらないか!また出前か~つって。
優:あはは(笑)結局ね、昼と同じ。種類を変えたりしながら。
大:ていうこともありながら。過ごしてましたけれども。
優:そんな日々を過ごしたけれども。もう今やですよ。
大:いやいや
優:あと一か月ですか?
大:うん。一か月ちょいかな。
優:迫って参りましたけれどもね。
大:来月末なので。
優:もう稽古にも入られて。
大:稽古にも入ってますね。
優:どう、その体感としてはやっぱり今までやってきた芝居と違いますか、舞台というのは。
大:僕あの、まあ前回も言ったけど初舞台なので、ストレートで言うと。もう、音楽というか歌も一切ないという。で二人でやるので台詞覚えるっていうのもこんなに覚えたことないっていうぐらいの量なので。
優:そうだよね
大:ええ。これは、まあいい試練だなと思いながら、はい。やらさして頂いてますよ。優等生なコメントでしょ。
優:優等生。素敵。スタッフもだって困惑するくらい大倉くんが真面目だっつってみんな。本番前大倉くんが真面目だぞ
大:真面目だぞで驚かれる(笑)
優:台本とにらめっこだもんずっと。
大:ちょ俺真面目やで、いっつも基本さあ
優:この番組が始まる前っていうのは他愛無い話を3、40分するじゃないですか
大:まあね~大体、エロ話とかね
優:エロ話だったりくだらない中2のようなね、癖の話だとか(笑)
大:癖の話ね(笑)
優:癖の話がもう番組内でするようになっちゃったけど。でも今日の番組始まる前、誰も一言も話さなかったよ!?
大:いやいやごめんな、ちょっと気ぃ遣わしてしまったよね。
優:いやいやいやいや、いや僕は、微笑ましく見てた。
大:あ、ほんとに?
優:うん、僕もそこで話したいとも別に思わないし。
大:いや、みんなですごい談笑してもらっててもよかったんやけど、何か俺あまりにも静かにさあ台本とこう向き合ってたからさあ、ああ気ぃ遣わしてるんだろうなあと思って。でも、もうごめんなさいと思いながらね、ちょっと今日、いつもよりも早く仕事がいろいろ終わって、その前にあった仕事とか
優:あ、そうだったんだ。
大:そう。
優:あ、それで今日入るの早かったんだね。
大:めっちゃ早かったでしょ?
優:めっちゃ早かった、僕より早く入ってたもんね大倉さん。
大:異常に早かったでしょ?びっくりされたのよ。
優:俺もびっくりした
大:スタッフさんに。ぱーって上がっていって。え!?みたいになって。そこまでびっくりする?たまには俺もそれぐらい、そういう時もあるよ!
優:早く出勤(笑)
大:早く出勤することもあるし
優:10分前行動みたいな
大:あるある!まあびっくりされるぐらいまあいつもギリギリやったから、最近はね
優:まあまあまあね、大倉さん今日大丈夫かなって日も時々あるからね。忙しいんでしょうなんつって
大:まあドラムの練習が長引いたりするときもあるし
優:する時もあるからね実際ね
大:そうそう、だからあれですけど

優:沈黙が
大:いやそうなんですよ
優:で、僕はね、その、大倉さんがその台本とにらめっこしてるのは何も、微笑ましいけど、それよりびっくりしたのが、スタッフはここまで気を遣えるんだってことにびっくりした。
大:ははは(笑)どんなスタッフや思てんねん(笑)
優:いやもう何が何でも本番前の談笑は、スタッフにとってもなんか必要なもんなのかって今まで思ってたの。
大:まあまあまあまあね。
優:3回くらいさ、カガワさんとか入ってきたじゃない。
大:そうそうそう、入って出て入って出て
優:コントロールルームの人なんですよ、カガワさんっているんですよ。毎回なんかしゃべんなきゃいけないと思っちゃう俺。でも今日2回入ってきて2回とも無言で去っていったでしょ。あの2回入ってきたの何だったの
大:いやいやたぶんね、なんかあっためようとしてくれてたのか、きっとね。あとでも、こういう人たちはさ、もうこう、人と会わないでしょきっと。もう紙とばっかりさあ、向き合ってさ。だからその談笑もさ、みんなそうやん。俺らもさ、ここに来るまでもう一人でさ、暗闇の中でいるわけでしょ。あはははは(笑)
優:暗闇の中でね(笑)そうそうそうテレビもつけずにラジオもつけずに無言で過ごして、たま~になにか音楽かけたかと思ったらね、宇多田ヒカルさんのバラード聞いて。心癒されるぐらいの感じの。
大:そうそうそう、なんか音楽聞こうと思ってシャッフルしたらすごい暗い曲なっちゃう。なんでこれ!
優:寂し気なバラードとかが好きだから
大:スマホまでか!って。あっはっは(笑)ていう状況ですけれども。だから、ここ集まった時は、なんか男が集まるとバカ話するじゃないですか。なんかそれが楽しいじゃないですか。
優:楽しかった。
大:そう、癖の話とかもなんかそういう、なんか変なノリじゃないけど、こういうところでじゃないとなんか生まれなかったりするじゃないすか。たぶんこのブースにひとり女性がいたら、たぶんもっと上品な番組になってると思うもん。
優:なってるだろうね。
大:なってると思う。
優:全く質が違ったと思うよ。
大:そう、だって俺嫌われなくないんだもん。基本的には。
優:俺も。
大:でしょ?
優:なんかもっとスポーツとか
大:うん、あははは(笑)爽やかな話題
優:爽やかな、なんかビジネスとか
大:そうそうそう
優:そういう話したいよ。
大:わからないけど野、球のこととか勉強してたと思うよ。わからないまましゃべってなかたったと思う。
優:わかるわかる、俺も何だったらもっとゴルフのドライバーの話とかさ
大:絶対棒とか言わなかったよね。
優:棒なんて言わない
大:クラブのことね
優:間違ったって自分のよだれのにおいの話なんかしないよ
大:あっはっはっは(笑)しないよ
優:何を間違ってケツの話だとかよだれの話だとかし始めちゃってる
大:聞いてる人にさ女性の方はさ、こんなにたくさんいるのにさ、顔が見えないってさ、こんなに下品になるもんなんだね。ラジオってさ。
優:密室っていうのは恐ろしいよね。でも女性もたぶんひとりの密室で聞いてたりしてらっしゃるんだと思うんですよ。
大:いや~やらしいね
優:やらしいんですよこの空間て意外と。
大:いいですよね。
優:男だけで話して。散々くだらないちょっとハレンチな話をして、クスッと笑ってくれてるんですよきっと。
大:いやそうですよね。
優:そうだと嬉しいんですよ。
大:いやだからそのラジオとかさ、たまに聞きますけど、イヤホンで聞くとさ、すごく耳元で話してくれてるようなさ
優:感じするよね。
大:感じするじゃないですか。
優:ドキドキするんじゃない?女性が話したりするとね
大:そうそうドキドキするのよ。いいんですよだから
優:そういうのもちょっと目指していってみる俺らも?
大:いやそういうとこもやっぱりなんか需要というかね、作っていかなきゃいけないと思うよ。
優:スタジオにだから一回女性の人をこう黙って座らせてみるっつうのいいんじゃない?
大:ええ~。なんかちょっとさあ、俺もうだってスウェット上下にさあ今日サンダルで来てるわけよ。
優:あはは(笑)かなり部屋着に近いです今日
大:優くんは、じゃあいっつもしっかりしてんのよ。ちゃんと。しっかりしてらっしゃる。
優:そうお?
大:そう俺もう部屋着にさあ
優:あ、今日上下、ジャージ上下
大:上下スウェットにさあ、つっかけやからさあ、
優:あほんとだ。すごいラフな格好でいらっしゃいましたね。
大:いややばいなと思って。
優:一時期はなんか着物みたいなの着てきたことあった
大:なんかあったねそれ(笑)それ友だちにもらったやつ。あったけど~。だからそうなると、もうなんかここに来る服も考えてこなきゃいけなくなるでしょ?
優:毎週だとね。
大:そう。なんか自分的になんかどっかかっこつけてる自分とか嫌やもう。でこんだけやってきてさあ、もうなんかリラックスした恰好できてんのにさあ、何か女性がいるってだけでさあ、こいつ、意識しやがって。俺その目には耐えられない。絶対嫌や。
優:見てみたいけどねえどうなるのか。
大:嫌やわ
優:俺全員見てみたいここに居る男性諸君。スタッフ含め。女性がこのスタジオのね。この中で、ブースの中に一人座ってるだけ、別に話もせず。なんかいるの。でイシカワさんの笑い方とか変わるのか。俺ら二人の何が変わるのか。
大:いやカガワさんのキューとかも絶対変わると思う
優:変わるんだよたぶん。
大:立ち上がる
優:俺一回思ったの地方あったじゃない今回、この僕のツアー中明日ツアー終了するんですけどついにね。そのツアー中で、どこだっけ?カガワさん来たじゃん地方こないだ、名古屋!
大:行ってたね
優:名古屋で、二元中継する時に、カガワさんと、あといらっしゃったのが結構お年頃の20歳、24、5歳ぐらいの綺麗な女の人だったんですよ。
大:ミキサーの方?
優:ええええ。そん時のカガワさんのねえ態度がねえ、ずーっと男前だった。
大:うそお
優:いや俺結構キショかったもん。
大:いやキショい言うなや(笑)
優:なんかカガワさん今日違くね?
大:いやいや男の性ですよそれが
優:そうなんだよね、たぶんそうやって見てる俺もたぶんキショかったと思う。
大:まあまあまあそれ見てたぶんニヤニヤしてたから、ミキサーからすれば優くんが一番キショかったと思う。
優:わかるわかる
大:何であの人ニヤニヤしてんだろ
優:そうそうそう、で俺にドリンクを持ってくるシマヌキもキショかったもん。
大:あっはっはっは(笑)
優:全員なんかいつもとちょっと違うくねえか?みたいな。男ってさ!
大:びっくりするよねこれ、びっくりするぐらい女性がいないもんねいっつもね。
優:今日ちょっと僕のレコード会社の新しい人が一人いますけど
大:あ~!あ、下でお会いした方や。あ、そうなんすね。
優:ワーナーミュージックジャパン、
大:かっこいいすね
優:最近入社されたんですよね。女性が一人いらっしゃいますけど。ま、我々のスタッフっていうのはさ、たまに大倉さんのレコード会社の方かな?女性の方もいらっしゃるじゃないですか。
大:ああそうですね。
優:っていうんじゃなくて、なんか、なんか、なにこの人、みたいな女の人一人座らせてみてやってみよこれ実験的に。
大:まあまあまあそうなんですよねだから、ちょっとだってラジオ局だからアナウンサーの方とかいるでしょ。
優:アナウンサーの方いいけどアナウンサーの人座らせて何も言わせないって結構、どうなの(笑)
大:いやだからなんか言ってもらいましょうよ。タイトルとかさあ別に。俺タイトル別にプライドないから譲るよ。
優:あ~確かにね。
大:言っていただいて
優:俺も別にタイトルにプライドないから(笑)
大:しっとり言ってほしくない?なんか女性の声で
優:あ~いいねえ全然違う番組が始まったかのような
大:いやオールナイト感がすごいと思う。
優:すごいよね。ちょっとセクシーなオールナイト。
大:いやいいよね。
優:”オールナイトニッポン”。いいじゃない。ちょっとドレッシーに言ってほしい。
大:あっはっはっは(笑)
優:いや実験したい俺は。だって3年目に突入してね。まあなんだかんだでそんな代わり映えせずやってるじゃない我々男二人で。そして男性諸君のスタッフと一緒にね。
大:やってるわりにはなんかいろんなコーナー生まれてる方よね。
優:そうだよね。そうそうそうそうでまあ俺ら二人でやっていってるけれども、こんなに毎週やらしてもらってありがたいと思いつつさ、それを逆手に捉えればいろいろ実験もできるってことだから。
大:そうよ。新しいこととか。
優:新しいこととか
大:取り入れていきましょうよどんどん。
優:やってってみようよ。新しい大倉くんを見たいと思うよみんな。
大:いやいやいやそれ優くんに関してもそうやと思うよ。
優:我々まあ二人でね
大:優くんの鉄板ネタを話し出すっていう
優:あはは(笑)その女性がいることで(笑)
大:そうそうそう!
優:その女性に聞いてほしいもんだから(笑)自慢げにね。
大:そう!全然関係ない流れのところで。
優:だいもんの話だとかね、俺の大学の時のね、かっさんの話とかけんじの話とかするんだよ。
大:そう、こうやって話しててさ、そういやさ!みたいな。大学の時のさ、みたいな。いやそんな流れないけど今みたいな。
優:あはは(笑)
大:始まっちゃうみたいな。いやそんなことにもなる、だろう。
優:そうだね。それはもう改めてするかもしんないし。いつもと違う大倉さんが見えるかもしれないから
大:なんかそういうことも考えつつね。もう、話は変わりますけど。
優:おっ、急に、どうしました。
大:優くん。明日ツアーファイナルなんだって。
優:ああ(笑)「なんだって」(笑)
大:見たよ台本。あっはっはっは(笑)
優:今ね!今見てくれたね台本!
大:いや知ってたけどね?台本通りにちょっと進めてみたよ。
優:いやいやいやありがとうございます
大:どうですか半年近く続けたツアーを、終える心境は。
優:あ~台本をね、読んでくれましたね。
大:長かったですね今回
優:去年の12月から始まりましたから。おおよそ半年間ですよ。
大:セットリストも変わったりして。
優:ちょこちょこ変えながら。今回大倉さんも来ていただいたアリーナ編ではですね、毎回違うのを歌うっていうコーナーを作らしてもらってるんで
大:いや~あれ良かったね。でも明日もあるからそれはもう言わないほうがいいもんね?
優:そうですねそれだとありがたいですね。でまあ、始まった時ってさ、ツアー始まる時ってわ~また始まるな~とかさ、ちょっと不安もあったりしません?
大:まあそうですね
優:なんかねハプニングとかなきゃいいなとかさ
大:不安だらけですよ。
優:不安だらけだったりするじゃん、体調管理とかもあるし。
大:まあね
優:でも、明日で終わりだなって思うと、やっぱ寂しいもんなんですよ。
大:そうよね~
優:なんなんだろうなあってその、まあ、歌を仕事としているとかいう言い方するとさ。ちょとドライな言い方ですけど。だから頑張んなきゃいけないってあるんですけど、やっぱ楽しいんすよ。
大:あ~やってる間ね。
優:ライブやってると。
大:いや~そりゃ楽しいですよ。自分が輝いていられる場所ですから。
優:そうそうそうだから認めてもらえるというかね。歌を聞いてもらえるっていうのは一番冥利に尽きる場所じゃないですか。
大:そりゃもう歌い人ですから。
優:歌い人ですから(笑)大倉さんも歌い人でらっしゃいますからね。
大:いや歌い人専門じゃないですから。
優:まあそうかあ
大:そう。まあでも歌い人専門でやってらっしゃるわけですから。
優:まあねぇ
大:だからそれでいうとそのライブっていう場所が一番こう生きている場所というか。
優:ほんとそうなんですよ。なんか、今回のツアーで言うと週末にツアーが集中していて、土日にやらしてもらって。で平日あるじゃないすか。平日でなんかこう、やっぱうまくいかないこととかね。逆になんかだらしなく過ごしちゃったなって。さっきの話じゃないけど夕方までもうダラダラ過ごして何やってんた自分って思う日があったとしても、その、週末にツアーがある!と思うとやっぱ生活にハリが生まれるんですよね。
大:あ~わかるわかる。
優:よしもうちょっと練習してから今日は寝ようかなとか、スタジオ入ろうかなとか、ジョギングだけはしとこうかなとか。それがあるだけでやっぱ、なんだかんだで救われてるんだなって思うんすよ自分が音楽に。励まされてるんだなって。それが明日でまたひと段落かって思うと、やっぱ寂しいっすよ。
大:そして次の何かを見つけなきゃいけないっていう。
優:そうそうそう切り替えていかなきゃみたいな。ツアーがあるとね、全部がツアーを中心に考えられるから
大:まあ生活もね、そうなるし。
優:逆に健康でいられたりとか
大:わかる
優:ね。なんか、その生活の中心みたいなものがまたひゅっとなくなって、この日テレビ。この日ラジオ。この日レコーディング。みたいなぽつんぽつんぽつんみたいになると、なんか作るのが結構難しくないですか?
大:うん体調崩す。
優:また、極端でらっしゃる(笑)
大:リズムがわからんくなるから。そう。連続ドラマってほんとにそんな感じで。だから3か月間みっちりやるじゃないですか。毎日やってるでしょ。じゃあクランクアップした次の日から嘘のように仕事なくなるんすよ。ポカーンと。そうレギュラーとかじゃなかったら。てなると、いつ起きてもいいしいつ寝てもいいし、いつ飯食ってもいいし、リズム狂うじゃないすか。
優:そうなんだよね
大:そういうことでしょ。
優:そういうことそういうこと、まさしくそういうこと。その自由が怖くなるの。何してもいくなるのが。で僕今禁酒とかもしてるでしょ。
大:そうね。
優:それが例えばまたとけて、明後日、まあ明日とかたぶんツアースタッフとかで
大:打ち上げね。
優:打ち上げとかあるかもしれないそこでようやく解禁!つってお酒飲んだりするかもしれない。そん時の、自分がちょっとまだなんかあんま見たくないんだよね。
大:なんで?飲みたいって気持ちもあるでしょでも
優:うん?
大:飲みたいっていう気持ちもあるでしょ?
優:ある。何かの肩の荷が下りるみたいな気持ちもあるかもしれない。でも、今終わり間際で思うのは、なんかもっと、あと半年やりたいとか。もう逆に。もっとずっと張り詰めたまんまで。あの、これ放送回ってない時に大倉さん言ったんだっけ?なんかその今大変、その舞台に向かってるけど、なんかいい感じ、ってさっきちょっとおっしゃってたの今ごめんゆっちゃった
大:それ、あの、そやね回ってないとこやね。
優:ごめんね、俺、そんな感じ。
大:そんな感じね。
優:なんかその頑張ってる感じが心地い感じっていうのか
大:ああ~。でもそれさあ、結構、その半年っていうのが決まってるから、それに合わして全部さ、コントロールできるけど、それず~っとやったらきっとそれはそれで、もたないと思ういろんなものが。
優:そうなんだよね。
大:それが難しいところ
優:それが難しいところなんだよね。
大:そうだから空くからこそまたツアー始まる時にさあ、何かしようとか思えるわけで。で僕も、こうダラ~ンってなって、ステージに立ってる自分がいるからプラマイゼロみたいなってるんですよ。その、ニートんなってる時に。いやゼロにはなってないマイナスちょっとデカいけど。
優:あはは(笑)ニートの存在感がね。
大:そうでもそん時に頑張れてるから。あ、っていうのがあるんですけど。この、ステージとか自分がこう頑張ってる場所がくなったら、ヤバイよね。
優:うーん。ほんっとやばいそれ。
大:ほんっとやばいと思う。
優:なんか、あの、何もなくなったら、やっぱ音楽でどうにか生きてて、まあ僕の場合はね。音楽をとったら何も残んないなとか(笑)
大:いや、でも音楽っていう職があるじゃないですか。手に職を持ってるのと一緒じゃないですか。
優:う~んええ~大倉さんもね、音楽って言うおっきなくくりで、バンドもやるし、踊って歌うし、その間の例えばMCのことが生きてテレビでお話されたりとかあるじゃないですか。パフォーマンスというくくりで言えば手に職なんじゃないんですか?
大:いや手に職ついてる気がしないから。ずっと、危機感をもってやってますよ。
優:ま~危機感ねえ。危機感てあったほうがいいんだよね、またね。
大:そう。
優:それはまたちょっと、ずれるけど。
大:いつポンって終わるかわからないというか
優:そうなんだよね、危機感なくなった人ってさあ、逆にあんまかっこよく見えなかったりするしね。
大:なんかそれがなんなんだろう、怠慢じゃないけど、当たり前のようになって、この状況が普通なんだって思っちゃうと、もうそれはそれでさあ、その人って輝いてないのよね。なんか現状に満足してる感じと言うか。やっぱなんかに飢えてる人がなんかかっこよくて、こっちから見ててもね。いや、傍から見てたら成功してんのに、でも常になんか追い求めてるみたいな。あでもこのなんかレベルの人とかもそうなんだと思うと、いや、俺らももっと頑張らなきゃいけないよねってなるよね
優:うん、いや、だから俺大倉さんの事すごい尊敬してたから、してるからさ。
大:してた?
優:いや、だからこれ聞いて
大:ちょと待って、なんで今didになったん?
優:いやこれ聞いて聞いて。いや過去形にした理由がある。ふふふ…後で話そっか(笑)それでは今週もいってみましょう!

大:オールナイトニッポンサタデースペシャル大倉くんと!
優:高橋くん!

大:あらためましてこんばんは。子供の頃ぞうさんのふとんが無いと眠れなかった関ジャニ∞大倉忠義です。
優:いってたね
大:可愛い~
優:可愛い
大:可愛い~
優:ここだけ言うとすごい可愛い(笑)癖の話なのに。においフェチだけど自分のにおいを人に嗅がれるのは苦手な高橋優です。
大:あ~そうね、だいたいそうですね
優:これはそうなんだよね。自分のにおいは愛おしいんだよね
大:よだれが好きなんでしたっけ。
優:よだれ、好きっていうんじゃないの。なんか不思議な気持ちになるの。
大:不思議なの。
優:何このにおい
大:何その嬉しそうな顔
優:何この人間のにおい
大:だって、あれでしょ。なんにでもよだれかけて食べるんでしょ?
優:マヨラーみたいに言うのやめてよ(笑)

 


メ:花にキスして投げ込む演出でにおいを心配してたけど、沖縄で大倉くんの花をゲットした隣の男性はすぐにおい嗅いで、すごいいいにおいですよって言っていた。嗅がせてもらったけど何にもにおいませんでしたよ

大:それはそれでどうなん。

優:なんかのにおいしてほしいとかあったね。
大:いやなんか、結局なんにもなかったっていうことでしょ。
優:そうですね無臭、大倉さんのキスのにおいは無臭。うははは(笑)
大:もうちょっ、何回かしたらそれは、ね?してくるんじゃない?
優:あとシチュエーションもね、コンサートですからね
大:まあでもアイドルだからさあ、しないのかもね?もしかしたら。
優:ああ、やっぱアイドルだから
大:お客さんの前に立ってる時って。
優:花ですからね
大:そうなんか、唾液とかも、無臭になっていってんのかも。
優:おお~。変身してるのかな。スーパーサイヤ人
大:なんかね、においが無いものに。体質がちょっと変わってんのかもねなんか。
優:アイドルになるんだねステージにあがると。今の大倉さんのにおいってどうなんだろうね。
大:くっせ。
優:あはは(笑)
大:お伝えすることじゃないけど、まじくっさい。今すぐ風呂入りたい
優:あははは(笑)関ジャニ∞のコンサートの中での大倉さんがキスした花をゲットした人は今全国各地にいらっしゃるわけですから。オールナイトニッポンサタデースペシャル大倉くんと高橋くんの時の大倉くんがキスした花プレゼント。
大:それ嫌やわ。
優:それのにおいの感想を
大:いっちばんリラックスしてる時はあかんやろ
優:あ今変身前の状態という
大:もっちろんそうですよ。これはもうお届けできない。これ僕がもうちゃんと用意してきてんのはこの声だけですから。
優:あそうですか。ラジオですからね
大:そう。
優:においをまさか嗅がれるとは。
大:そうそう思ってもないから。アイドルとして装着してきてんのは声だけです。
優:声だけですか。あ~でもなんかねえせっかくだからにおいの話になりましたしね。においプレゼント。
大:においプレゼントはしたくないなあ~
優:あはは(笑)俺も、すごい自信ない今しゃべってて思ったけど
大:いやなんかたぶんズルすると思うよなんか、すっごく珍しい香水とか買ってきて。どこにも売ってないような。
優:あはははは(笑)その企画やるってなったら企画段階から把握しておいて
大:そうそう、シュッて。
優:いや俺も最近すっごい馬刺しが好きだってことがわかってさ。全国ツアーとかでも、それこそ熊本とかね、長野とかね、馬刺しおいしいじゃないですか。ツアー中忙しくてあんま食べれなかったんすよ今回。その思いを抱えたまま東京戻ってきてるから、もうなんだったら安い居酒屋とかのでもいいから馬刺し食べたいと思って
大:何なのその馬刺し
優:僕いまんとこねえ、肉の刺身で一番好きなの馬刺しだってことがわかってね。でも馬刺し食う時ってさ、ニンニクのっけない?
大:のっける
優:もう大量にのっけて食べるんですよ。で、僕ここ最近昨日もミュージックステーション出させてもらって、まあ仕事終わるのが夜めになるんですよ。で一人で帰宅するでしょ?でなんか腹減って食べたいと。で馬刺しってなんかちょっとヘルシーだって聞いたことない?
大:ある。
優:馬刺し食べにいったんすよ僕昨日も。
大:ええ~
優:で、馬刺しにニンニク大量にのっけて食ったら、次の日マジにおい終わるんすよ
大:終わんねや
優:僕今誰とも近づいて話したくないもん。
大:あそうなんや。
優:去年のライブで、あの~弾き語りのイベントというかラジオの公開収録で六本木でね、ライブとトークやらしてもらったんですけど。両隣にはちょっと他局なんで言わないですけど、他局の方々いらっしゃって。目のまえには、まあまあ近くに公録見に来てくれたお客さんいて。やべこんなちけえんだ!と思って。俺、絶対今くせえ!と思った(笑)
大:いやでも、その距離でにおうていうことはないよ
優:そうかなあ~?俺臭い人ってさ、まあまあ同じ空間にいるだけであれなんか、オイニーするみたいになるときない?
大:なんかもう汗からニンニク出てるみたいなね
優そう!
大:あるある
優:俺一昨日も馬刺しくった
大:ハマりすぎやろ
優:馬刺しニンニク2daysやっちゃったもんだから
大:ああヤバイなそれ。それしかも、ニンニクってさ、チューブのニンニクとあとすりおろしたニンニクってまた違うじゃないですか。チューブすごいでしょ?
優:たぶんね俺そんなに高級な店行ってないんで、チューブだと思うんすよ
大:ストップザシーズン!
優:TUBE!TUBEきちゃった!!(笑)
大:これがやりたかっただけ(笑)やりたかっただけ、ごめんなさい
優:ありがとうございます、なんかもうちょっと話が逸れましたけど、このところ、我々大倉くんと高橋くんでは、やめられない癖の話のメールが殺到していると。まあにおいの話もそっからきましたからね。毎回なぜかトイレの話で大盛り上がり。なんか、スタッフの話だと男子からのメールがすごく増えたと。
大:なんか、やっぱ女子が言うのって恥ずかしいのかな癖。
優:あ~俺らに伝えたくないのかね、隠したいのかな?
大:でも男子ってさ、もうなんか、自分の癖いいたいみたいなとこない?
優:あんのよね
大:癖の言い合いする時あるやん男子集まって
優:俺らがいい例だよ。この番組がまさにだよ
大:そうそうそうそう(笑)
優:はずんじゃってはずんじゃって
大:いやもうさあ人が聞いてるっていうの途中で忘れる時あんのよね、むっちゃ恥ずかしいこと言うてるときある
優:普通に土曜日の夜。男二人で集まって癖の話始めちゃって。よだれのにおいがどうだ、手の平じゃなくて甲でつくんだってね。
大:そうそうそうそう、甲でベッドから立ち上がるんだとかわけわからんことゆってさ。
優:で、わかんなくないのよ。なんかその手の甲で立ち上がんのも100パーやんないけど、なんかその気持ちよさわかる。
大:なんか、それはしないけど他の事でそれに似たことしたりとかする。
優:わかんのよ。で分かる人たちが今全国各地にどうやらいるのよ。
大:殺到してる?
優:殺到してんのよ

メール:とんがらせた口から前髪に空気を掛けて前髪を浮かす癖があります(大:中居くん。中居さんやん。)

大:あ~それってなんかなんだろう、一昔前のなんか感じするよね。
優:これはもうなんかむしろ年季が入ってるというか。だって中居さんもさ、デビュー当初からこれやってない?
大:うんなんか普通にやってるから癖なのかなあ?
優:たぶんねえ、夢がMORIMORIとかそれぐらいの時からやってたよ。俺の姉がビデオ録ってそのやつ見てた時から、いじられてたもん。何やってんのそれって
大:ふってやつね
優:ふってやつ。
大:けどネタでやってらっしゃるときもあったじゃないですか。でまあそれが個性ですけど、あれがでも、俺らそのちっさいときというか中学生の時とかは、ナルシストのなんかこう仕草の典型みたいな感じの受け取り方でしたよね。
優:で、これ男性なんだよねきっと?
大:男性でしょ。いや女性でふうふうやられてもさ(笑)どうしたどうしたってなる
優:それはどう?わかる?
大:やらないけど、俺は、唇とんがらして、鼻に持って行って、上唇のにおいをにおうことは
優:やっぱりにおいなんだ!あっはっは(笑)あでもそれわっかるかもしんない
大:いや、あのね、今のにおいじゃない、リップ塗った時とか。リップと自分の唇の相性みたいな
優:で、なに?ミックスされたにおいってこと?リップと自分の
大:あいい。いいの。
優:あははは(笑)愛おしいんだ。
大:ええなあ
優:自分とリップのミックスのにおいが
大:そうそうそう
優:それでも結構前髪とは違ってきてるけどね
大:全然ね
優:いやでも共感ポイントでいうと大倉さんの方がわかるかも
大:唇とがらせるので、一緒かな?と思ったら、違うかった。
優:唇からの空気にいくのと唾液にいくのと
大:唾液ではないけどさ(笑)ま唾液に近いよね。
優:ちょっと我々二人、ちょっと唾液寄りです。いまんとこ
大:そうね。
優:唾液とオイニー寄りになってますけど。

メール:腕時計をしていたところをにおう癖があります。脇と違ってちょうどいい臭さです。
大:ああ~汗臭いやつかな?
優:ああ~~
大:ちょっと待って脇臭いとかいうなよ~
優:女性だし~ああでも
大:みんな脇臭いよね?
優:女性これで送りやすくしてほしいから、いいいいいい。
大:いやそうね。いやだからその、それはもう、わかる。ちょっとゴム製のさ、ベルトってなりやすいんですよ。
優:わかるわかるわかる。
大:わかる?
優:わかるなんだろうなんだろうどれだろう、俺もにおったことある。
大:うん。それメーカー言えないからあれなんだけど。それつけてるときに、そのにおいになって、ああっ…ってなったときある。
優:あれじゃない?学生時代じゃない?
大:学生時代とか。
優:なんか、学生時代とかさあ、なんか時計とかつけるのかっこいいかったじゃん。
大:そう、それにちょっとちょっと安めのさあ、本物は買えないんだけど。そうなんかちょっとSショックみたいななんかさあ。
優:ちょっと違うやつね。
大:Cショックみたいなそんなん買ったりしてつけてて。
優:汗かくんだよねえなんか、陸上部とかでさあよく走ってて、時計つけてたんですよ。またそういうショック系とかだとさタイムはかれるから。
大:はいはいはい自分でやってね。
優:そうそうそうピって。ばーって走った後ピって止めたりして散々汗かいたりした後ね、俺結構嗅いでたかも。
大:ああ~嗅ぐやろうな
優:う~~~ん酸っぱいのよ。
大:酸っぱいねや。いや~~~今めっちゃ想像できた。
優:ごめんね、ごめんごめんごめん。
大:酸っぱい方か。
優:ちょっとこのコーナーだから
大:酸っぱい方の人か。
優:酸っぱいんじゃないか。ともみさんとかもそう、え、酸っぱい以外ある?
大:酸っぱい以外、汗の臭いで酸っぱい以外つったらなんやろ。ま、う~ん…ちょっと、それはクセがありすぎるな。あははは(笑)酸っぱいで止めとこか。
優:酸っぱいぐらいで。ちょっと鼻につく、鼻をつくにおい。
大:鼻をつくにおい。
優:アンモニア臭みたいなこと?
大:いやそれはちょっといきすぎかな。
優:いきすぎてるでしょ
大:ちょっと、ハンバーガーみたいな。はっは(笑)
優:肉々しい感じの
大:肉々しい感じの汗もあるでしょ。それはまあ人によるけども。じゃあなんか女性ならではの癖とかないんかな。あの、例えばさ、うーん、俺らがこうポジション直すみたいなさ
優:ああ~ありますね、それはクセというか性(さが)だよ、性だもんね
大:性というか、あの危険回避よね。
優:危険回避
大:いろんなことからの危険回避よね。わかる?
優:わかる、わかるよ
大:いろいろあるけど、
優:5時間目とか大変だったよね。
大:大変よ。
優:5時間目大変じゃね?
大:うん大変大変。
優:要は弁当食ってさ、眠いのよ5時間目。
大:わかるわかる。
優:でちょっとこれマネすんなよ学生たち、でも寝ちゃうんだよ。で、5時間目終わった後で挨拶で起立、ってやった時の、ポジション。
大:わかる。
優:もう逃げ腰。
大:そう逃げ腰というか、もう最初っからお辞儀したまま立つからね
優:そうそうそう(笑)直立できない!みたいなね。これはしょうがないんだよ。
大:いやまあ起立はしてんねんけどね。あっはっは(笑)
優:起立違い
大:厳密にいうとね。起立なんだけど。
優:起立したせいで起立できないって理由が生まれてるんだよね。
大:何を言ってんの(笑)だかあれ女性はさあ、あの~、パイがあるわけでしょ。それの、みんなあるあるネタみたいのないの。
優:あ、なんか、自慢げにイシカワさんが渡してきたメールがあるけど。

メール:胸の谷間に指を突っ込んで上下に擦りにおいを嗅ぐ癖があります。ちょっと柑橘っぽい香りがします。(大:ええ?いい香りやん。)友だちに嗅いでもらったら汗のにおいと言われました。

大:なんかだから自分のにおいだから良い風に感じてんねや。
優:これは確かに女性ならではだよね。
大:ならではやし、
優:俺らできないもん
大:おっきい人よねそれ
優:おっきくなきゃできないかい?
大:できないでしょ。だって谷間があるんでしょ。谷間をわざわざ作ってやってんのかな。すごいなんかあの、恥ずかしい癖じゃない?
優:そうだね(笑)
大:わざわざさあ
優:大倉さんそれ目の前で大倉さんそれやってくれてるけどどう(笑)そうやるのかな、今かなり寄せて
大:かなり寄せてるよ。
優:ガッと寄せて
大:俺たぶんあのAカップくらいあるから、胸。
優:あ、大倉さんでAカップなの
大:うんちょっとね。ちょっと鍛えてるから、Aぐらいはある。だから、こうやったらあの谷間ができる。だから指を入れることはできるんだけど、たぶんこれ、普通の状態でやってるでしょ。この女性は。
優:どうなんだろうかそれは。
大:わざわざ寄せるのかなそのために。ぎゅって
優:寄せられる何かをつけてんじゃないの?なんていうの寄せて上げてみたいな。
大:天使のブラみたいな?
優:そうそうそうそう、そういうのつけてるから谷間ができてるんじゃない?
大:なんかでもそれちっちゃい前提でしゃべってあげるてなんか可哀想じゃない?
優:ああじゃあやっぱ元から、何もせずともぷりん!と(笑)
大:でもどうですか大きい女性が好きですかやっぱり
優:ああわたくしですか。あのねぜんっぜんなくてもだいじょうぶ。
大:俺も。
優:これさあ、でもこれどうなの男性多いよね?
大:いやだからどうせ
優:自分のことをおっぱい星人と名乗ってまで、そのリスクを背負ってまで。
大:うん。意外とさあ、たぶんアンケートとったら、おっきい人好きって人それ3割ぐらいやと思うねんけど。
優:うーん。でどうだべなあそれは
大:これ予想だからさ。何とも言えないけど、でも、結構別に、ほんとになんか、重要なポイントじゃなくない?
優:俺はそう全く共感します大倉さんに。
大:むしろ女性の方がたぶん思ってるかもしれない、おっきいのが好きなんでしょ、みたいな。
優:でしょ?みたいにね言われることあるよね。これは大倉くん高橋くん的に言うと、声を大にして言いたいよね。全然、いやあっても別になんともないですよって。
大:まあでも俺らはそうそうね、ある、
優:あるのが嫌だってわけでもないわけ。
大:そうそうそうだから俺らのまあまあまあこれはもうフェチなのかな。フェチというか癖(へき)というかなんやもうそうよね。
優:まあまあ、フェチ癖。
大:好みだから。
優:好みです。
大:で足でしょ?
優:足です。僕胸より足です。大倉さんは
大:おしり。
優:おしりは、ええなんかそう、ぶりん!ってなってるのがいいんでしたっけ。
大:いやもうおしりっていうものが存在してくれてるだけでいいよね。
優:あはは(笑)生まれてくれてありがとうみたいな(笑)
大:ありがとう。
優:あははは(笑)君がいてくれるだけで僕は幸せだみたいな
大:そう。でもおしりのことを歌詞にしたら普通になんかあの、あれ?これおしりの歌詞じゃないなみたいななんか…
優:ああそう深くなっていく
大:人生みたいな。
優:真理になってく
大:そうそうそうそう(笑)それぐらいね、感謝してるし
優:でも、大倉さんはそうやっておっしゃって僕も確かに足はそうですわ。足というものがあってくれるだけでいいんですよ。
大:そうでしょ?
優:うん、あの、変に着飾られるんじゃないし、あれじゃないすか強調されるとひくところありません?
大:あああるね~
優:例えばおしりを、見てね!みたいな。
大:嫌や。
優:写真をどわーん!みせられてもちょっと違うじゃないですか。
大:ただホットパンツは好き。
優:あ~難しいとこだよねわかるわかる
大:ホットパンツていうんやっけ、半ズボンみたいな
優:半ズボンのね、もっと際どい半ズボンみたいな。あの~、あれでしょポッケがもう出てるやつでしょ?
大:あ~!デニムのやつ?いや俺あれは意味わからへんわ。
優:俺も、あれってさでもちょっとはやったよね?
大:なんか、みんな出してる時あったよね。
優:うん、それなんか先取りしてさ、2008年くらいにはいてる人俺見かけて、俺思わず知り合いだから、はみでてるよ!?っていったの。
大:わかってる?って
優:はみだすんだよ?っていわれたよ。
大:あははは(笑)
優:ああそうなんだ、ナウいんだ、みたいな。
大:ナウいって
優:ゆっちゃったよ。わかるわかる。でもそれは、おしりを強調してるんじゃないんだよ。
大:そう。
優:可愛いでしょこのパンツっていってはいてるぐらいがいいんだと思う。
大:そう、でもゆったら、う~ん難しいけど、すごくホットパンツでもそんなギリギリじゃないやろ。例えばあの、もこもこしたパジャマ着る人いるでしょ女性でさ。で、もこもこしたレッグウォーマーをしてるとするでしょ。で、もともと全然気にならない足にレッグウォーマーされてたら、僕はその、足が気になってしまうよね。
優:ちょっと待って?ええ、ちょっと待ってね?
大:そのレッグウォーマーを脱がしたくなるな。
優:整理しよ。え、もこもこした、
大:いやだからどっちにしろ、おしり好きなのに、おしりはもう隠れてるものでしょ。隠れてるもんとしてもう自分は理解してるから。
優:ケツ出してたらちょっと
大:でも、レッグウォーマーはさ、ゆったらさ、あの必要以上に足隠すやんあれ。
優:なきゃなくてもいいものだもんね。
大:そう、レッグウォーマーでも、ちょっと長めの靴下でもいいですけど。なんでそこまで隠す?って。
優:ああ
大:あ゛あん!ってやりたくなる。
優:へえ~。え、それどう、なんだろう、それ。あでもやっぱ奥ゆかしさなのかな。セルフマネジメントなのかな。
大:セルフマネジメント?
優:自分をよく見せる術なのかねそのレッグウォーマー
大:それかただ冷え性なだけなのかもしれないけれども。
優:理由としてはそっちがあってるよね。
大:あってるとおもう。
優:可愛く見えるからつけてるレッグウォーマーってなんだよって感じするじゃんちょっと。寒がりなんでみたいな末端冷え性なんでとか言われるぐらいのほうが、じゃあ俺があっためてやろうかってなるってことでしょきっと。
大:いやまあそういうことじゃないんだな(笑)そういうことでもないねんけど。
優:レッグじゃないレッグウォーマー、俺ウォーマーをとかいう
大:俺ウォーマーじゃない。何をゆうてんの。必要以上に隠されてると僕は魅力を感じてしまうって話かな。
優:あれはじゃあ着物とかは?
大:あ着物も近いけど、ゆったら体型わからない服を着てる人っているでしょ。あの、どれぐらいやろ、膝下ぐらいまで。そういう人の方が気になっちゃう。だから、まあ、中身が気になるっていうか、なぁ~んだろな。なぁ~んで隠してんだ?って。でも見せられすぎても嫌やねん。見せられすぎんのも嫌。
優:見せられすぎるのは僕も嫌。
大:嫌やろ?
優:わかるわかる
大:でも、だからその、え~ピチTも嫌や。ま今どきピチTて言わんか(笑)
優:ピチTてちょっと懐かしい(笑)
大:ヘソ出し時代みたいの。ぴちっとしてもう全部わかっちゃうシルエットが。
優:でも今もいらっしゃるよねそういう恰好される方。
大:そういらっしゃるけど。まあ、セクシーよね。
優:わかるわかる
大:セクシーなんだけど
優:わかるわかる
大:奥ゆかしさはないの。
優:奥ゆかしい方が好きなんだやっぱ大倉さんも
大:そう
優:そこはじゃあちょっと初めてですけど僕も一緒です。
大:やっぱりそれジャパニーズですね
優:ジャパニーズ!
大:イエス!
優:イエ~ス!なんでジャパニーズなのに英語でイエスっつってんのかよくわかんないけど。
大:あっはっはっは(笑)
優:あの、無理なく隠してほしいっていうのはある。で、着飾りすぎてない部分に魅力を感じるってのはありますよね。
大:だから俺アメリカ行った時にさ、なんだったっけな、フーファイターズ、いやあちゃうなそういう系のなんか、ボインの、ボンキュッボンの店員がビールとか持ってきてくれるお店に
優:あ~あるねあるね
大:でもあそこ普通にいやらしい店じゃないから。ファミレスみたいな
優:フーターズフーターズみたいな?
大:あフーターズだ。フーファイターズじゃないフーターズ
優:フーファイターズバンドだから
大:そうそうそう(笑)そう、に行った時に、やっぱそうじゃないのよ。アメリカ人はでもああいう人たちがわかりやすく好きじゃないですか。
優:そうだねえ。オープンな文化だしね。
大:うん。だからそれには魅力感じない。だから僕はそん時日本人なんだってすごく自覚するようになったねその時ぐらいから。
優:わかる。難しいのはさ、でも夏になってさ。露な人たちがたくさんそれこそ渋谷の街を歩いているのを見て、嫌な気はしないでしょ?
大:それはしない。
優:じゃん。な~んだけど、たぶんなんか友達でもいいよねたぶん。そういう人が友達でいて、何人かで飯食う時に、一人か二人そういう子が来ても、たぶんテンション下がるか上がるかつったら、たぶん上がるんじゃないか?
大:それはえっと夏の?夏の話?
優:夏。バーベキューかなんかしてさあ。そういう時にピチTをさあ、着て。ホットパンツを際どいのパーンてはいて。ポッケをはみだして、来るわけよ。露に。嬉しいよね。
大:ビーさんとかで。いいねえ
優:いいんだよねえ。これ俺らのさあ
大:いや矛盾よね。
優:矛盾なんだよ。
大:わかるわかる
優:なんなんだろうね俺らも
大:そやねん矛盾やねんけど、もう今の話を聞いてると、結果なんでもいいってことになる。あっはっはっは(笑)
優:あ~悔しいけどね~
大:なんかさ~悔しいけど
優:なんか男ってバカねみたいなことで片付けられるの悔しいから
大:悔しいでもこだわりは
優:あるんだよ!
大:あんねん!
優:あんねん!

大:ええよそこは関西弁でええよ、あんねん。
優:あんのに、なんか結局言ってくとバカな話みたいになるんだよね。
大:そう、なんでもありかい!ってなってくるんですよ。違うのに。
優:それで我々の話ズレてきてますが。やめられない癖のメールがまだまだいっぱい来てます。

(次週全日本やめられない大賞開催決定、aikoさんのカブトムシ流れる)
大:わっはっはaikoさん(笑)aikoさん使っちゃだめでしょ(笑)
優:少し癖のあるって(笑)

 

(イライラじゃんけん)

優:自称平和主義者を名乗る僕たち二人をあえてイライラさせることでその実態を暴き、ただのひねくれもので喧嘩するような友達もいないだけなことを暴き出していくこのコーナー
大:どんどんひどなってくなこれ

優:罰ゲームは、大倉くんが何時間にも渡ってひたすら納豆を一粒ずつ箸で移動させる。
大:なんなんこの箸シリーズ
優:なんか似たようなの前にもあったよね?
大:あったよなんかちっちゃい豆みたいなの
優:高橋くんが、連日空き巣に入られる。
大:めっちゃ馬鹿じゃないそれ
優:そんなに盗まれるもの多くないと思うよ
大:替えても替えても鍵を
優:まったはいられた!
大:またや!
優:またやぶられた~

 

大:(大倉チーム)『高橋優のエロ川柳 女子アナの尻があったら触りたい』
優:(チリーン)なんで女子アナなの
大:わかれへんなんでかわからへん
優:まあ正直絡むことあるから気まずいですよ。触りたかないですよ別に。
大:今日も絡んできたんですか女子アナと
優:今日はまあラジオパーソナリティの方でしたけど、まあでも尻はどちらかというと私じゃなくて大倉さんでらっしゃいますからね。
大:あ~
優:触りたいってのちょっとちがくないですか?
大:触りたいは違うのよね。
優:なんだろう、見てたい。
大:う~ん。これはねえあんまり詳しくは言わない。
優:うん、伝わりました。
大:浅く言えよ(笑)
優:(高橋チーム)想像してね。『ぶっちゃけ、あたしって顔で選ぶとこあるじゃん。ぶっちゃけ今ダイエットしてるんだよね~と対してぶっちゃけてないのにいちいちぶっちゃけをつける女』
大:あぁ~…まあムカつくか!(チリリリリン)
優:これ多いっすよね
大:多いね口癖よね。
優:ぶっちゃけって言葉はね。
大:ぶっちゃけとかね。逆にね。逆にとかね。
優:あ逆に(笑)逆なないけど逆
大:全然逆じゃない。何の逆?とかいうたら全然ね困った顔されるから言わないけどだんだん気になってくる。
優:なんかあれなんだろうね、話のとっかかりというか注目を浴びることができるのかもしれないよね、逆にって最初につけたりとかぶっちゃけって言うと。何をぶっちゃけてくれるんだろうって期待するじゃないすか。
大:そうなのよ。ぶっちゃけることなんてほぼないもんね。
優:ないよね
大:ぶっちゃけ、ノーブラです。ってこれぶっちゃけ。
優:まあまあね。
大:なにをゆってんだ俺は(笑)
優:まあみんな知ってると思うよ大倉さんがノーブラなの
大:いやいやいやいや俺のことじゃないわ(笑)女性やと思って言ったんですよ。
優:あ、想像すればよかったの(笑)
大:俺の事じゃないよ
優:大倉くんぶっちゃけてくれたのかと
大:それやとしたら思っきりスベったわ。
優:みんなしってますけど
大:誰もクスリともせえへんかった。
優:逆にみんなしてるって思ってたのかな。
大:やめてくれや。

大:(大倉チーム)『彼女が手料理を出してくれたので素直に美味しいというとからの~、そして~、それから~、と美味しいの後のコメントを具体的に4つから5つ求められる』

優:あ~はいはいはい(チリリリリン)これはわかりました
大:嫌やろ?
優:これはちょっとね、なんか陽気なムードのね、陽気なムードがキープされてるんだけど困るやつだよね。
大:困るねん。
優:褒めろってか。
大:これ毎食やられたらもうたまらんで。
優:なんかその褒めてほしい感を出し過ぎるとやっぱ付き合ってくの大変て思う。
大:いやいや絶対大変やと思うよ。
優:さりげない俺の褒め言葉がいつか出るさって思うの。
大:そだからさ、その友達とかと飲んでてもさ、真似してさ芸人さんとかさ、からの~とかって言ってさ
優:からの~のやつ。
大:そうめっちゃスベんねんそれ。
優:わかるわかる
大:めっちゃスベらされんねん。
優:スベらされるんだよね。厳密にいうとからのって言った人のせいなんだよ。
大:そう。ほんで、おもんな、とか言われんねん。
優:それも言う人もからのって言った人でしょ。
大:そう、からの~つって
優:いやも~わかるそのハイレベルな話。ハイレベルなのよ笑いが。そんなとこに行けないよ。
大:いけないの。
優:普通の話し方さしてくれよって思う。
大:すっごいね、高いレベルの、自分でも、その人では回収できないような、ハイレベルなことをやってるの。マネして。そんなに力ないのに。ムっカつくよね!普通にしゃべろうよ!
優:普通~の会話がしたいの俺らは
大:笑いに違う方にしようよ俺らのレベルにあった笑いにしようよ。
優:そうそうほんっとそれ思うの。多いのよ最近みんな。お笑いの人たちが尊敬されてるのは分かるし、お笑いの人たちは面白い。からのからほんと面白いこと言うじゃん。で俺らはそれを笑う側の人間じゃないですか。
大:でスベり笑いをできる人たちだからお笑いの人たちって。
優:そう、鮮やかな
大:でもそれを真似するから
優:俺らの飲み会の場でそれやられてもさ。
大:困るよね。
優:でなんかそれができる感じの人とかいるとなお困るよね。
大:まあね。あとからのって言ってる人がなんか面白い感じになっちゃうよねそれ。
優:ああそうそうそうそう
大:その人の手柄になるよね。
優:その人の手柄になる。でスベっても、その人がないんか~い!で、ははって笑って、その人の手柄になる。
大:そやねん。
優:スベったの俺だけになんのよ。ああもうからのやめよ。からの禁止令。少なくとも俺らの番組の中でからのっていうのやめようね
大:いやまそうね。あれってさ、ゆったら救済方法やんか。ちょっとスベってる人に対して。
優:ほんとはね。
大:だからしんとしたときに、からのって言って、ないよ~っていうなんかそういう笑いやんか。
優:そうそうそう
大:で普通にしゃべってんのにさ、普通にしゃべってることに対してさ、からの~、は?みたいな。ことになる。
優:ねえわ別にもうってね。すんってなる
大:でも、は?ってなるのも言えないこの弱い自分。
優:わかる焦るんだよ心が。逆になんかからのでなんか言わないと言葉がおさまらないのか
大:な、ない、ないないないない!って。面白くはない
優:今の大倉さんは可愛かったけども。
大:それしかない
優:わかるわかるわかる。

優:(高橋チーム)『もう時効だからいうけど、と過去のやんちゃなエピソードを語り始める人』
大:んふふふ(笑)ふあっはっは(笑)もう嫌やな!大して時効でもないねんもう。時効とかつかんねんけどね。大したことない話やねん大したことない話を大げさにするのやっぱイヤよね。わかる。
優:そうそうそうそう。なんか、過去のさ、栄光の話されちゃうとさ、
大:武勇伝ね
優:もう褒めるってことにしかならないじゃん。驚くとか。それ困るんだよね。
大:困る。なんかねえやっぱやんちゃやった人って言いたいんやろうね。
優:そうなの。なんかいいのに乗ってたとかさ、改造して乗ってたとかさ。ケンカしてたらさ、みたいな。相手はもうどんなの持ってた。バット
大:すごいさあ友達っていうか知り合いに、知り合いでもないのか、話してて、でその、なんか武勇伝みたいの聞かされてて。ああそうなんすね~みたいな。で、ちょっとこれ見てよ、みたいな画像見せられて。自分がぼっこぼこ、顔ぼっこぼこの顔見せられて、ケンカ後の。いや、負けとるやないかい。
優:あはははは(笑)
大:かっこよないぞと。
優:負けた武勇伝
大:そう。痛そ~!とか言いながら、かっこわる~、つってそれそれ間違ってんぞと思いながら。

大:(大倉チーム)『あの人がかくれんぼしてました。あしだまなだよ!今日は高橋優くんとかくれんぼをするよ。それじゃあ隠れるよ。10秒後高橋がもういいかいというとこういった。ま~なだよぉ~!』あははは(笑)
優:終わりですか(笑)
大:終わり。
優:(チーン)久々に来ましたね。イライラじゃんけんでしか聞けないこのモノマネ。
大:まなだよ~って最後。いいの?って言ってんのに、まななんだよ~て。芦田愛菜だよ~てゆうてんの。
優:芦田さんもねえ、どんどん大人になられててね。進学されたとかってお話も話題になってますけどやっぱ可愛い。可愛いイメージがありますし、どんなことをおっしゃっててもそのモノマネしてる大倉さんも可愛いのでイライラはしませんでした。
大:ありがとうございます。このクオリティの低さ。

優:(高橋チーム)『私って、よくネコっぽいって言われるんだけど、どの辺がネコっぽいと思う?と聞いてくる女性』
大:あぁ、まあ全然大丈夫かな。(チーン)
優:これ大丈夫?
大:大丈夫。
優:さっきのその色々聞いてくる女性シリーズで今日は攻めていこうかなと。ぶっちゃけと言ってくる女性と過去を語りたがる人
大:イライラはしないけど、なんか普通に考えちゃうよね。
優:どのへんだろうかと
大:あ猫か~って。性格とかなんじゃな~いって。まあ盛り上がりはしないよね。その技術は俺にはないねそれから盛り上がれる
優:それでイライラまではいかない。困る感じ。
大:いやなんかそういう、なんやろ、どうでもいい話題を提供してくれる女性だったらずっと会話続きますよね逆に。
優:あんまり深く考えることなく
大:うん。ああそうなんや~って。なんか似てるって俺言われるかな~っとかって
優:ああ自分だったらみたいな。
大:言われねえな~………みたいな。
優:それぐらいでしたか。
大:そうですね。会話続いてない。止まっちゃったっていう。
優:わかりました。俺だったら悩みそうだなと思ったの。なんか気ぃ遣っちゃうんですよそういう人に対しては。この人が求めてる回答はなんだろうって思って。なんかあれかな~とかって、甘えっぽいところじゃないとかって言ったりするとさ、あ~やっぱり、とかなったりとか
大:それを、二人きりでやるのは全然、二人きりのイメージで話してましたけど。それを大勢の場所でやられると嫌。
優:あ~!
大:わかる?その、わたしわたしって人。おれおれと一緒。
優:わかるわかるわかる。もう、みんなそれを聴いちゃう感じ?
大:そうそうだから私、こう、似てるって言われる。どこだと思うって。…しらねえよ!イライラしちゃった。
優:場を少し濁してしまうというかね。
大:そうそうそうみんなで話そうよと。順番があるでしょと。全部君にね、興味があるわけじゃないよ。だんだん興味が出てくるもんだよ人はね。
優:シチュエーションで言えばもしかしたら
大:にゃー。

 

優:さてさて、熊本地震から一年経ったということで、こんなメールが来ています。

メール:一年前は人生で初めて死ぬかもしれないと心の底から思い恐怖でいっぱいの生活を送っていました。避難所で大倉くんと高橋くんを聞いていて、お二人が届けるメッセージにとても励まされました。あの時は本当にありがとうございました。あの時流してくれた福笑い、LIFEは一年前から私にとってとても大切な曲です。まだまだ復興への道は長いですが、大好きな熊本が元の姿に戻るように私も頑張ろうと思います。お二人も熊本に遊びにきてください。

大:ほんとですね~。
優:ほんとに。こないだ僕行ったんですよ熊本に、ちょっとテレビの収録ロケがあっていったんですけど。熊本城ですね、やっぱ、すごく壊れてる部分がすぐに見えるんですよ。すごい時間かかるんだよねまだ。時間が経つとさ、話題にされなくなるじゃないですか。ついこないだも3月11日があったから似たような話しちゃったけど。こうやって、年に一度でもいい、年に一度じゃなくていい数何度でもいいんだけど、話していくだけでもやっぱ違う気はしますよね。
大:違うよね、違うし、ただそのやっぱり熊本城を先に直すよりも、やっぱりね家がまだなんですか、仮設住宅だったりする方もいるわけで。それが熊本城が直る時っていうのは復興する時なのかもしれないですね。
優:ああ象徴としてね。ようやく熊本城に着工できるとかっていうのもあるかもしれない。
大:そうですよね。
優:みゆさんが我々の楽曲を我々それぞれの曲をとても大切な曲と言ってくれてるのでね、今週は最後に
大:はい、僕らの、関ジャニ∞のLIFEをかけさせていただこうと思うんですけど。僕らもすごい大事にしてる曲で、バンドとしても初めてシングルバンドでシングル出した曲になったのかな。僕のドラマの主題歌みたいなのもやらしてもらったりすごい思い入れがあるんですけど。まあメッセージも強い曲なので、聞いていただきたいと思います。関ジャニ∞でLIFE。


メール:15歳男です。先々週から聞き始めました。番組を聞いての感想は、高橋さんと大倉さんは本当に変わった人だ。ということです。(大:あそうかそうか。あそうだね。)二人に負けないくらい変な癖を持ったリスナーが登場するかもしれない来週が楽しみです。
大:おお、確かにな
優:なんかすごい15歳の少年に冷静なこと言われちゃったけど、バッサリ言われちゃったけど
大:そうね。嬉しい。変わった人で。
優:嬉しいっすか
大:いやなんか普通ほど嫌なことない?
優:まあまあね、電波を通して話している以上は、少しぐらいズレていたいっていうのはあるよ。変わってるよ。
大:普通もなあってなんかさあ。いいんだけど、なんか嫌よね。無個性だと言われてるようで。
優:ちょっとしたところにプライドの何かあるんだよ俺ら。
大:でも、変わりすぎてるって言われるのも嫌でしょ。
優:それもまた違うプライドがあるんだよね
大:うあ~俺らもうややこしいなあ!
優:でこぼこプライドなんすよ我々。
大:はっはっは(笑)

メール:胸の大きさは重要じゃないです。周りの男子も同じと言ってます。大きさよりも、誰の胸なのかが重要だと思います。
大:馬鹿かお前は(笑)
優:なんかちょっと、ポイズンアップル(RN)よく言った感ない?
大:よく言った。よく言った。
優:誰の胸なのかってことじゃない?
大:まあまあでもほんとに言えば好きになった人の胸ですよね。アイドル的に言ってますけど。アイドル的な答えになっちゃってるけど。
優:まあまあまあまあ。ただ、俺敢えて拗らせる方いうと、そうはいいつつも、ちょっとだるっとした服着てきた女の子が、目の前でちょっとぺらっと落ちた書類を屈んで拾おうとしたときはどうだ。
大:ベタすぎるやろ(笑)もテレビで散々やったやつやろそれ!擦り倒してるやつやそれ。
優:だって気にしないって言うから!
大:まあね。
優:関係ないって言うけど
大:そら見るよ。自分にないもんなんだもん。
優:そうなんだよね。
大:だから誰の胸って言うのもすごいわかる。クラスのマドンナの胸、すごく価値があるもの。
優:でも、でも目の前で、ゆるっとした服着た人が
大:ゆるっとした人が、かがんだのみたことないから!
優:あははは(笑)ないですか
大:俺かがんだの、かがんで、それを見えちゃったら嬉しいけど、それはすごくなんか、一日の、あ、ちょっとラッキーみたいなことになるけど、
優:ラッキー!
大:んん、なんでテンション上がった?それを胸を抑えられた時のあのアンラッキー感。
優:そう、なんかもうエロいんだお前はって言われたのと一緒だよ。お前は見るだろ。
大:お辞儀する時にさあ胸にさあ手を当ててさあするやん見える人。着ろよ!!!服を着ろよ!!!Tシャツ着ろ!
優:そういうの着たなら見せてよと。
大:タートルネック着ろ!
優:タートルまでいっちゃった(笑)首まで隠せと。
大:そうそう。
優:わかります。逆に考えますもん、見せてくれたのではなかろうかと。
大:なるほど。
優:ひらりと。
大:んなわけあるか。
優:ヒラリズム。
大:んなわけあるか。
優:うふふふふ(笑)
大:来週楽しみですね。
優:癖の話スペシャルということで
大:じゃあ今週はこの辺で
優:メールもお待ちしてますね
大:おやすみなさい
優:おやすみなさい

ANN大倉くんと高橋くん 20170408

・ヤスくんきっかけで優くんのファンになった話

・大倉くんのジュニア時代から今の悔しさの話

・銭湯の話

・癖の話(主によだれの話)

・ぞうさんのお布団

・和式トイレの話

・蜘蛛女の稽古が始まった話

の、部分の文字起こしです。 

 

大:さあこんばんは!
優:さあこんばんは~
大:こんばんは、やってまいりました
優:今週もはじまりました、大倉くんと高橋くん。
大:いいですねやっぱり、生放送が続いていると。
優:続いてるね、二週連続生放送ですね
大:こういうのがやっぱりね、俺らのルーティーンになってたわけだからさ、こういうのをやってもらわないとさ。
優:ええええ。(笑)だ、誰におっしゃったんですか今。
大:いやわかんない誰かに。収録が続くとさ。
優:そうね。まあツアーも、わたくしのツアーもひと段落したということで
大:横浜終わり。
優:横浜終わり。
大:あと残すところは
優:あと大阪城ホールだけなんですけど。
大:あと2公演てことですか?
優:あと1公演です、大阪城ホールで。4月16日がファイナルということで。
大:4月16ってことは…え~一週間後か。
優:そうですね。
大:一週間後の日曜日。そっか~
優:大倉さんも先週来ていただいてありがとうございました。
大:いやいやありがとうございましたほんとに感動した。
優:いやほんとに嬉しかったです。その言葉を励みに。
大:高橋優ってやっぱり、あの~音楽的には素晴らしいやつだなって。
優:(笑)ありがとうございます、ありがとうございます音楽的には。
大:や、ほんっとに。
優:的にはね。
大:めっちゃリスペクト。やっぱり、やっぱり高橋優さん、音楽的には素晴らしいと。
優:音楽的には(笑)はい、ああ、ありがとうございます。
大:素晴らしい音楽人だと。
優:音楽人(笑)ありがとうございます、嬉しいです、それはもう何にも代えがたい
大:僕はもう、やっぱり、あの、なんだろ、ヤス、ヤスから紹介してもらったんすよね、優くんって。
優:あ、もとはと言えばね
大:うん、ゆったらもう、全然、面識とかもないし、ヤスとも面識なかったと思う
優:うんうん覚えてるよ俺。
大:の時に、高橋優っていうシンガーソングライターがいるよって。で、めっちゃいいから。で大倉絶対好きやと思う~いうて。で、あの~、俺の、その~アコースティックギターをかき鳴らしながら歌う人とかっていうのの原点は、ゆずさんなんですよ。で、ゆずさんでギター始めたんです。今はドラムやらしてもらってますけども。
優:はいはい、弾けるもんねギター全然。
大:音楽の入り口が、ギターでゆずさんだったんですよね。で、ヤスもそうなんですよ。年代的にそうなのかもしれないし、その~、ゆず全曲集みたいなのを二人とも持っていて。
優:ありましたね~歌本的なやつね
大:そう!めっちゃ分厚いやつね、3センチぐらいある
優:いや~僕も見たことありますそういうの。
大:もう全曲弾けるようになって。
優:ゆずか19かね。
大:そう!
優:世代的にはそうですよね
大:19も持ってた19も持ってた。
優:ありましたありました、うん。
大:紙ヒコーキ飛ばしてね。
優:はいはいはいはい!
大:やったりして。でそれが、なんかあの~、近くの、地元の近くの公園で歌ったりして。別にストリートライブ、で誰かくるわけじゃないし、誰も立ち止まらないし。ただ公園であの、友達と歌ってるよみたいな、ところから始まり。だそこが、ヤスとの、ま共通の、なんか、あの~なんなんだろう感覚というか。丸もそうやねんけど。みんなゆず、ギター始めたのとかってゆずか、
優:あ、丸山さんもそうなの?アコギやられるんですか
大:そう、みんなギターだから。でゆずさんっていうのがあって。で、その中での感覚だから、結構やっぱり、丸はちょっとね、そこから外れていくんだけど、あの~違う方向にね
優:でも音楽が好きでらっしゃるんですね
大:音楽の嗜好が違っていくんだけど、俺とヤスってずっと結構一緒で。なんかいいね!っていう曲似てて。だから優くんを薦めてくれたの。で優くん薦めてくれた時に、あいいね!って。すごく、あの、刺さるっていうような感じ。
優:嬉しい。
大:の、があって優くんと、優くんに曲提供してもらい。でいい曲かいてもらい、象っていうね。でその後、え~、このラジオが始まり。まあ、優くんの、え~、優くんの音楽人という、高橋優からは遠ざかったんですね。
優:えっ?
大:え~、まあ友人高橋優なる、として、の、まあここ1年2年
優:もう今3年目に突入したという
大:ね、ま過ごしてたんですけど。
優:はい。
大:あらためて、なんか、いや久しぶりにというか、あの何年ぶりに、音楽やってる高橋優、ミュージシャン高橋優、音楽人高橋優と
優:そうですか。
大:なんかあの、ライブ見さしてもらって、あの~、…ひさしぶり!みたいな(笑)
優:ああっはっは(笑)ま元はといえばね。そっちから知ってくださったわけですからね。
大:そうそれがスタートだったから。
優:覚えてますよ僕。
大:いやすげーなって。やっぱり
優:一番最初にライブ来てくれた時のこと。リキッドルームとかだったと思う。ライブハウスに来てくれたんですよ、お二人で。
大:はい!
優:大倉さんと安田さんで
大:行きました。
優:でその時には、もうほんと、全然ほんと楽曲提供もなかったですから、
大:なかったし、
優:唐突にしかもさあ、あの安田さんもそうだし大倉さんもそうだけどさ、ほんとにフラッとくるよね。あの時もなんか、なんかチケット買ってきてくれたんじゃなかったっけかな?
大:うんあのね、どうにか、あの~え~ツテで、どうにかならないかっていうので、で、別にあのタダとかじゃなくて、お金も払うし、全然いいから、高橋優くんのチケットをとってほしいと。で、二人で見に行く、で、別に、お会いするような仲じゃないから、いやいいんですと。
優:面識なかったですからね
大:面識ないから。いいんだけど、でも、どうせならっていうことで、まあ、こうセッティングしてくださって、ライブ後にね。で、やってくれたんやけど、そん時にやっぱり、あの~、このちっちゃなライブハウスに、あの~会ったことある芸能人の方が多数いらっしゃったの。
優:んあーそうそう、あの時いらっしゃってたね。
大:あ、あ、あ、久しぶりみたいなことになってて。あ、こんなにも期待されてる方なんだ、みたいな。
優:あーいやいやいや。なんか当時、多かったんすよね(笑)
大:なになになに(笑)いなくなったの?いやいらないよその情報(笑)
優:芸能人(笑)
大:いなくなんの、いやどんどんいなくなるの?あなた一年ごとに。なんで?なんで嫌われていくのあなた?(笑)嫌われてない、別に嫌われてはないんでしょ。
優:嫌われてはいないと思うんすけど、なんか、なんだろうね、当時はみんなそこそこに忙しいぐらいだったような気がする、来てくれてた人たちも。
大:うん、だって、あんとき誰だったけな、城田優とかだったけな。
優:そうそうそうそうなんかね。要はその佐藤健くんとか、
大:そうか、たけちゃんの
優:同じ事務所つながりからの、あの~何人かの俳優さんとか女優さんとか来られてたんだけど。ま、当時と今とでもっとみんな人気者になって。
大:なんかねえ、きっと~、なんだろう、ライブハウスでやっている高橋優を知っている、高橋優はあの~、こういういい歌を歌っている、ただ、あの~これもうすごくありがちなことだけど、こん、こん、こんな素晴らしいアーティストだけど、みんな知らないの?っていう、ちょっと優越感みたいな。だから、もうなんか、もうアリーナでやってんの?みんな知っちゃってんの?もうなんか、もう俺の高橋優じゃねえな、なんかもう大衆のもんになったな、みたいな、なんかそういうのって絶対に、なんかみんなあるはずなのよ。
優:ああ~わかるわかる。
大:俺だけが知ってる、なんか、いいやつがいるんだよとか。ゲームで例えるとなんかすっごいマイナーなゲームだけどめっちゃ面白いゲームがあって、それやってる。知らないって?ああ知らないだろうねって。めっちゃ優越感。知らない、めっちゃ面白いんだけどね。っていうような感じで見てて、きっとみんなそうなの。あぁ、アリーナかあ…
優:いやいやいや恐縮ですけどね。僕は全然まだまだ
大:高橋優、アリーナ埋まるぐらい有名なっちゃったんだなあ…
優:いやいやいやそんなこと(笑)
大:さみしい、さみしい、みんなさみしいの。
優:みんな寂しいんすか(笑)
大:寂しいの。ライブハウスみたいなところでやってる高橋優を見てる、あの、いや、知らない?高橋優知らない?高橋優知らないの?ていう感覚。
優:いや嬉しい、嬉しい嬉しい。でもなんか、あれです、そういう当時から繋がってる方々とかね、見に来て下さる方々ってやっぱ謙虚な方が多くて。いやほんと行きたかったんだけど、とかって今でもメールくれますね
大:ああそう。
優:ほんとに、スケジュールさえ合えば
大:だからそれはたぶん、あるんだろうけど、なんかね、あの、どうしても、スケジュール曲げに曲げてでも、いや、高橋優のライブは、俺行くから!ていうのは、なんかその
優:ライブハウスとかだとね
大:そうそう優越感っていうのは、なんかあると思うんですよ。
優:でも、あれなんじゃないすか?関ジャニ∞もね、今でこそすごく、ドームでツアーとかですけど、そういう変化の時期ってあったじゃないですかきっと。最初からドームができたというわけじゃなかったはずですよきっと。
大:うんうんうんうん、できなかったもちろん。
優:ファンの方とかね、
大:できなかったよ~
優:あー関ジャニ∞がみんなに知れ渡っちゃうな~とか聞こえたもんですか。
大:いや、その声は聞こえなかったけど~、たぶん~俺の、一人目になってくれたファンとか。

優:う~ん?
大:例えば、えっと~ジャニーズって不思議で、えっと~今ABCテレビってあんのかな?
優:ありますよね?
大:関西のキー局で、ABCテレビ大阪のね、ABCテレビの、えっと~昔のABCテレビの局、福島駅からね、あの歩いていくんですよ。うあ~どれぐらいかな10分かからないくらい。でみんなそのオーディションを受ける人たちがそこに向けて、あのABCテレビの局の中でオーディション行われるわけなんですよ。で、そこに向かってるんだけど、なんかそのオーディションとしては、えっと堂本剛くんの番組のオーディションとか、例えば。だから、なんかジャニーズの何かをやっているみたいなことはなんかわかってる女の子がいるわけですよ。で、そのオーディションに向かっている中で、で一回目のオーディションがあって、なんかその凄い人数あつまる100人とかね?200人とか集まってるオーディションがあって。そういうのがえっと2回3回と続いてる中で人数も減っていくんですよね。でそんなかで、女の子とかもいるんですよ。その、ファンぽい女の人たちが。が、あの~なんでかわからないけど、声かけてたりするんですね。
優:え、大倉さんに?
大:とか、違うあの~、候補生らしき人たちに。でそれは、もう、ファンなんですよ。ゆったら一人目のファンなんですよ。僕小学6年生でした。
優:覚えてんの?
大:覚えてる。
優:ええ、もう顔とかも覚えてて、じゃあはっきり。名前とか。
大:ん~はっきり、まあまあもう小6やから、もう20年前ぐらいやから、ぼやっとはしているけれど、あの、形というか、ぼやっと形とか、こうもらってる手紙の内容とかみたいの覚えてて。
優:でももう手紙とかしたためてる
大:手紙、そう。名前なんていうんですか?みたいなとこから始まり。でそういうのもらうようになったりして。ていう人たちは、もうゆったら、あの~、そのライブハウス心理ですよね。知ってましたよ、みたいな。
優:まさしく売れる前から私は目を付けてましたよと。凄い話だねえ
大:それはもう、めちゃくちゃ不思議でしたよ。なんで?これだけで俺?で、初めてそのWinkUpというね、アイドル雑誌に載った時に。載ったならわかると。まだ、あの、わかるというか可愛いと思ってくれたっていう理由がね?あるけど、こう通ってた中で、なぜこの何十人いる中で俺だったのか、みたいな。でみんなそれぞれいて。俺が一人の時に3、4人いる人ももちろんいたよ。もうかっこいい人とかね。
優:あ~もう追いかけられちゃってるんだ。
大:とか、今、そん時の、第、もう記念すべき一人目のファンの方、きっと、ファンじゃないと思う。
優:いやいやいやいやファンだと思いますよそりゃ。
大:いや応援してくれてると思う。
優:まあでも逆に今でもファンであったならその人がハッピーだよね。
大:いや、そう、すごい嬉しいし、心ん中では、心ん中ではその、なんか思って、応援してくれてるかもしれないけれども、何だろう、今、全然、絶賛ライブ毎回いってます、大倉、やれてんじゃねえか、みたいな、あの~距離感にはいないと思う。
優:いやでもそれ難しいよね。当時の大倉さんが好きだったってことその人は?もう今の、30過ぎた…(笑)
大:途中からね、もう途中からいなくなったから。
優:あ、こなくなったんだ。こなくなったとこまで大倉さんはしっかり見届けたんだ逆にその人のことを。
大:やっぱねえ、少ない、ファン、でいてくれてた時って、やっぱその、恋愛するわけにはいかないから、そんな関係にはなれないけど、やっぱ覚えてるもんで、
優:そうなんだねえ。
大:感謝ですよ?こんなのについてくれてる
優:いやいやいやいや
大:で俺ほんとにファン少なくて!
優:周りに比べて?
大:そう!ずっと!…ずっと。ほんとに、あの、デビューするまで。
優:関ジャニ∞として。
大:はい。もう、みんなよりも全然。
優:なんで少なかったの(笑)
大:いや、ブスだったんじゃない?単純に(笑)シンプルにブスだったんじゃない(笑)
優:いやいやいやいや、そんなことないっしょ(笑)
大:俺整形してないんだけどさあ。変わってないはずなんだけど。きっと、なんか心の、心模様って体、顔に出るって言うでしょ。心がむっちゃブスだった。
優:あっはっはっは(笑)そんなことないでしょ。
大:いや純粋なのは純粋でいるつもりだけど、なんかやっぱりさ、悔しい思いとかもあったし、え~っと同期が活躍してることに関して。
優:大倉さんとの同期というかその例えばその列に並んでたとか、声掛けられだした頃に同じだった人たちってどういう人たちがいるんですか、悔しいんでしょ
大:安田くん丸山くん錦戸くん、同期です。
優:もう今や同じグループとして活躍している
大:はい。でも、え~その、人たちの、バックで踊ってた時があった。
優:そうなんだね~!
大:もう胸が張り裂けそうなぐらい悔しい。
優:やっぱそういうもんなんだね。俺そういう話すごい好き。
大:好き?
優:好き。
大:あそう。
優:それってでもあれか、みんな知ってることなの?大倉さんを好きな人はもうそんな過去はみんな知ってる?
大:いや~どうなんだろうね。その昔からファンでいてくれてる人は知ってるかもしれないけれど、もしかしたら関ジャニ∞ってなって知ってくれた人は知らないかもね。
優:えその悔しさっていうのはさ、やっぱ何?年、でも年もちょっと大倉さんの方が若いんだよね?
大:ま一番ね。
優:安田さんとかより
大:でも一個下だから、まあ同年代だからほぼ変わんないよね。
優:なのに、なんかその差をつけられてる、みたいな。向こうは脚光を浴びて、自分はそうじゃない、ってジャッジするのはやっぱりその偉い人なの?
大:まあ、偉い人でもあり。まあジャニーさんがこう、ね?チーム作ったりして、でそこにはぶれて、違うとこにいって。で、あの~、もっと先輩の人がいて、ずっとやり続けてて、その人と、えっと~、まあシンメトリーつって、あの~逆に踊る人。その~、その~ええなんだろ、二人一組みたいになるのよダンスって。あの~、自分の、全く同じ逆側にいる人。
優:左右対称。
大:左右対称にいる人。でその人、と、チームみたいなのなんか、ジュニアって。なんか、その、あ~…
優:バディーみたいな
大:そう。例えば大倉田中みたいな。じゃあ大倉田中3番ね、みたいな。でそれ3番っていうのは、0、1、2、3っていうその、等間隔に番号が付けられてるのステージに。それは、えと、すごく人がいっぱいいるから、えっと~、その、自分が立つ立ち位置の番号があるわけよ。で、それがどんどん変わっていって、2番になったりっていうのでフォーメーションが作られるの。で、その3番同士っていうのがなんかチームメイトみたいになっていって。でそれが、俺にとっては3年先輩とか。全然俺より入所がね、3年先輩の人と組んでたりして。それを、3年先輩の人と組んでるんだけど、その前で歌ってるのは同期だったりするの。もう、悔しい。
優:そのさ、シンメトリーになってる相方の人も悔しいよね。
大:なんかちょっと、悔しいとか通り越してんの。
優:そうなの?
大:仲良くしてんの。でも、前で踊ってるけど、その人たちにとっても、前で踊ってる人たちにとっても先輩だから。何々くん!とかっていう感じで慕われてるわけ。でもうそれでいいの。でも俺それじゃあ嫌なの。
優:おお!いやいやでも話聞いてる限りでは大倉さんに共感するけどねそんなシチュエーションだったら。
大:何?って。でもそれを、何?っていうわけにいかない同級生たちに。でも心の中でもう抱いてる葛藤なだけであって。くっそ、くっそ。
優:あはは(笑)くそって思ってたんだ。
大:くっそ、絶対に目立ってやるとか。
優:ああでもいいじゃんそれは、渦巻いてるじゃん。
大:なんかその、渦巻いてる時に思ってるなんかそのとがってるような気持ちみたいなのは、あるんだ!って、今思う。
優:あ、そうなんだ。
大:うん。
優:確かにこういう話あんまり聞くことなかったから、大倉さんにもそういう時代があったんだ、という驚きが。
大:うん、俺どお見えてる今?
優:いやなんかさ、もっと平和ななんか…あの、上手くいってきた感じなのかなって
大:全然。俺平和な感じを~、たぶんずっと出し続けてるんだと思う。31年間。違うの。
優:内心は。
大:メラメラしてんの。
優:いやいやいやそれはでもかっこいいっすよメラメラしてるほうが。
大:そうお?
優:あのねえ、大倉さん覚えてるかな?初めてねぇ、村上さんと安田さんと大倉さんと僕とで4人でお食事した時あったんですよ。全然、プライベートですけど。でもそん時に、しきりに、あの~村上さんが、いや境遇が似てるって言ってくれたの僕に対して。
大:俺らと。
優:そう、遅咲きみたいなことだったりとか、え~なんて言ったっけな、そう、結構理解してもらえなかった時間が長かった。
大:うん。
優:辛い時期を過ごしてるっつて。で、あーこの人たちも悔しいとかあったんだ、僕からすればね、もう関ジャニ∞なんてもう最初っからやっぱすごいと思ってたから。
大:あーなるほど
優:でもねえ、大倉さんそういう時あんまり話さないんですよ。
大:話さない。
優:ね。ああいう時村上さん熱いでしょずーっと。いや俺らもそんなもんやで!とかっていうのよ。でも大倉さんなんかもう、じゃあ、ウーロンハイ。みたいな。
大:や、あのねえ、人が熱くなってる時って、なんかちょっとクールになっちゃう。熱い熱いってさあ、もう、めんどくさいやん。
優:確かにね、男4人でね、みんなでおお~!ってなっても。
大:そうそうそうそういうバランスもあるのかな。
優:でもすごく共感しました今の。
大:あほんとですか。
優:だからなんか自分の音楽を聞いてくれたりしてるのも、やっぱ熱い部分みたいなのもなんかこう、共鳴してるのかなあって
大:ああそう、だから絶対的に共感してるところがあったんだと思う。
優:それすごい、嬉しい。嬉しい始まりです今日は。
大:嬉しいけど、いやもう
優:なんか僕に今日食糧持ってきてくれたし大倉さん
大:まあね。あの~いやいや腹空かしてんじゃないかってことじゃないから
優:急にねえ大量のねえ、保冷剤付きで差し入れ持ってきてくれた。そんな優しい大倉さんと、今週もそろそろ行ってみましょう。

大:オールナイトニッポンサタデースペシャル大倉くんと!

優:高橋くん!

 

大:改めましてこんばんは、日頃あんまり家から出ない上にウォシュレットを強にするだけでトイレからすら出られなくなる関ジャニ∞大倉忠義です。
優:やめてよ、先週話したからねこの話。
大:話したね。
優:同じく家からあんまり出ない上に最中を与えるだけで30分はその匂いを嗅いでいられる高橋優です。
大:なによそれ
優:だから、社交的キャンペーンやめてからさ、お酒も今禁酒してるから和菓子にハマっちゃって。
大:なるほど。そうなんだけどさ。
優:食べたらなくなっちゃうから。
大:もう情報がおかしいって。最中の話なんかどうでもいいの。もっと惹きつける何か考えて。

 


メール:大倉くんの胸が張り裂けそうに悔しかった話共感します。サッカー部で後輩にレギュラーを奪われた時はくそ~と思ってボール拾いをしてました。

大:いいねえ。
優:シチュエーションは違えどね。
大:結構ねえ、そういうのがいいんだよね。
優:今ねぇ、大倉さんにCM中に聞いちゃったけどさ、それで挫けそうにならなかったのかなっていう。
大:瀬戸際よね。挫けたいし、

優:挫けていく人もたくさん横目にしているんでしょ?
大:いる、辞めていく人もいるし。ただ辞めていく人たちはみんな、そのなにかを言い訳にして辞めてたというか。その現状をちゃんと認めて、俺はこのままいっても売れないから辞めるじゃなくて、俺はもっとやれるんだよって。で、こんなところで燻ってるような人じゃないんだってゆって辞めていくの。かっこわるい。
優:わかる。かっこわるいよね。
大:認めて?って。あなた辞める理由は、諦めたからでしょ?諦めたとは言わないの。
優:言わないよね。でもそのフィールドでさ、何の結果も残せないでさ、違うところに行ってもって思うよね。
大:そんなところでさ、中途半端に辞めるとさ、それがさ、そこでやめてもいいんだっていうような、あの考えというか人生になってしまうでしょ。だってそれが、あの人生にとって一番の、一番初めのチャレンジなんだからその10代というか、ジャニーズっていったらさ。
優:大倉さんが悔しかった時期っていうのは15、6ぐらいの時って話だもんね。
大:10代だから。そのまあサッカー部の子もそうだけど。その子が、角でボール集めんと辞めてたら、悔しい思いしなくて済んでたんやと思う。もう奪われたから、もういいや俺辞めるわ、ってやってたら、きっと、その決断が正しいというか、それがもうフォーマットになってしまって、もう次の時、社会人になってチャレンジするってなった時も、俺それ超えられないと思うんですよ。その、ボール集めてたっていうのは、すごい、いい経験なんですよ。くっそって。
優:悔しいんだよね。
大:そう。
優:他の人はかっこよくボールを蹴ってシュートとか決めてる時に。
大:手で集めて。でもうくっそ~って思って、爪立ててサッカーボール握ってるけど
優:危ない危ない危ない
大:全然割れねえ!みたいな
優:割ろうとしてんの?
大:いやあ、そう、割れたら俺の気持ちわかるのにぐらいな、割れねえし、
優:表現したいけどね
大:悔しいわ~
優:気持ちの当て所がないからね
大:そうないから。でもそれ経験してるのがいいってことなんですよ。
優:うんうん。続けてくと良くなるよね。
大:そうそれパワーなんですよ。なんか人の。
優:いや、激しく共感します。
大:なんか、努力することって、すごく嫌で、苦しくてしんどくて、
優:うんざりするしね。
大:そう。ただ、この悔しい気持ちって、努力するよりも何倍も苦しいんですよ。だから、努力するパワーになれるんですよ。この人は、わかりますって。ボール拾ったのわかります、って言って。この人は、なんか耐えられてると思うこの経験してることによって。あれよりマシだとか。でこれ送ってきてるってことは相当強烈な思い出になってるわけだから。
優:そうだね。大倉さんの経験に共鳴して今送ってくれたから
大:そう、そこまでの気持ちって同じ気持ちかどうかはわからないけれど、俺は、その、え~すごく、その、アリーナで、先輩の、えっとステージの、ええ~繋ぎかもしれないけれども、繋ぎのところでメインで歌ってる、歌うところがあって1、2曲ね、俺の同期が。それを、え~リハーサルしてるのを、え~っとステージの一番端っこの、その人たちの曲では出なくて、次に先輩たちが出てくる時に出る準備をしているところを、階段で見てた。その同期の姿を。かっこいいよ。それだってアリーナ向かって歌える。
優:照明浴びてねえ。
大:もうスポットライト浴びるっていうのがまず一つの夢だったから俺途中までの。スポットライトまず浴びたい!って思ってやってたのに、スポットライト浴びてる。
優:自分と同じタイミングで入ってきた人たちが。
大:そう。俺浴びたことない。は~。くっそ、くっそって。くそ~!って思いながら見てるけど、俺は!所詮バックでしかない!ていう。
優:俺は健全だと思うね、その、くそ~の気持ちが。
大:それは、だから、今でもやっぱり現れることがある。
優:今でも?その悔しい気持ちとか?
大:悔しい気持ちっていうのがある。ただ、大人になるにつれ誤魔化すのがうまくなってくるから、気持ちをね。いやいいんだよって。これでいいんだ~みたいな。でええねんってなってくる気持ちを持ってたらアカンってこう軌道修正したりして。だからいまだにぐちゃぐちゃよ。
優:ああでも30代のさ、俺らぐらいの時って瀬戸際じゃない?もうちょっと悟ってきたみたいなってさ
大:誤魔化せたりもするから
優:経験してきた、そうそうだから悔しい気持ちとかもよくない?とかってさ、そう言っちゃう人もいるじゃん。でも嫌だよね。
大:いや、だから全然俺は悔しくないっていう人もいる。
優:いるよね。
大:同じ経験しても。
優:うん。なんか、こうすることに考え変えることにしたんだとか。
大:ただ表には出さないようになったかもしれない。その、感情とか。
優:中身はまだそうなんすか、悔しい
大:悔しい時もすごくあるよ。
優:え~
大:もちろん
優:どんな時に大倉さん悔しさを感じるの今は。
大:いやいや、まだまだ上があるのに、なんか、今で良かったみたいに一瞬でも思った自分がいた時とかに、その、まだまだこの、っていうのに気付いた瞬間に、俺、馬鹿か。みたいな。アホちゃうかと。
優:どんどんあれだよね、年も重ねてくると周りで言ってくれる人も少なくなってくしね。
大:うん怒ってくれる人もいなくなるし、言ったら。でだから、う~ん気分を損なわないようにしてくれる人が増えていくというか。いやそんなんしていらんと。でも、そのやっぱりリアルを言ってくれる人も少なくなってきてるわけで。でもそれってやっぱり、どの業界でもそうで、年を重ねるにつれ、もうわかってくれないんだっていうかその、この、言えないっていうのと同時に年下も増えていくわけで、で、あと、こんだけ年取った人に、持ってる頑固さについて言っても、きっとわからないだろうと、直らないだろうともう一種の諦めになっていく瀬戸際があると思うんですよ。その、俺らは中途半端なとこに今いると思うんですよ。
優:今この世代そうだと思うのよ。
大:だから、こんときにちゃんとしとかなきゃなって思うのよ。
優:わかる。でも悔しがっていたいって、変な感じだけどさ、そっちが健全だと思うよね。
大:そうね。
優:今でもライブやってやっぱ悔しい思いになることいっぱいあるんだけど、やっぱそうで、20代の時とかはさ、どんどん、いや優くんもっとこうなったほうがいいあれやめたほうがいいってみんな言ってきてたけど、少ないんすよそうやって言ってくれる人。その分、有難いことにさ悔しい経験たくさんさせてもらったおかげでさ、あの、悔しがり方たくさん知ってるからさ。過去の自分とかも言ってくるわけよ。お前それかっこいいと思ってたかほんとにみたいな。もそんなのの連続じゃないですか。
大:そうなんですよ。
優:でも、それがある方が、自分がちっちゃかった時に、自分が若かった時に、あの人かっこいいなって思うオッサンってさ、大体そうじゃなかった?なんか、いつまで経っても悟ってイエーイってやってる人よりも、イエーイとやりながらもやっぱこう転がり続けてる人とかさ。
大:うんうんなんかやっぱヒリヒリしてる部分を持ってる人というか
優:そうそうそうそう
大:やっぱそこに魅力を感じてたんだなと思たよ。それは、若い時にはそのヒリヒリは何かわかってないよ。だけどそういうところに魅力あるんだなっていうのは今わかる。
優:その工夫をやめちゃってる人なんだよ途中で諦めて、諦めた上に、なんか俺は別にここじゃなくたってできるしっていうのが上手になっていきすぎるとさ。
大:だから俺かっこ悪くてもいいと思うんすよ、かっこ悪く生きててもいいと思うんすよ。
優:まあその悔しがりながらとかね。
大:そうそれを周りにわかられてても、そのほうがどちらかというと人間的というか。それを誤魔化しながらどうにかその、自分の体面だけを気にしてってやってる人の方が、僕はなんかあの、怖いなって思う。感情を殺してじゃないけど誤魔化して生きてる人みたいな。
優:まあね、難しいだろうね。で今4月だしさ、新生活とかさ、新しいなんだ?クラスとかになってさ。そういう価値観とかまさに試される時期でもあるような気がするんですよ。
大:ああそうか。ま春はね、変態が現れるっていうし。
優:いや変態も現れるけど(笑)
大:なんなんだろうね、春変態現れるっていうよね。
優:春変態現れるよね、変わった人が表に出る時期あったかくなってきて
大:うんそう、人がさあ、精神的にちょっと、あったかくてさあ、気候いいのにさあ、何か、人間の、その精神的なものが、ちょっと狂う時期なのかもね。始まり終わりもあったりするやん。なんかいい時期なのに。
優:3月4月でね桜も咲いてね、ぽかぽかしてきてるから。
大:12月1月のそん時じゃなくてさ。
優:みんな外で始めるから
大:そう。
優:なかなか見ないタイプの人も外出てね。
大:そう寒い時にさあ家ん中で全裸の人がさあ、春んなってあったかいから夜外で全裸んなって歩いたりね。
優:電車の中でこうなんかぶつぶつぶつって言ったりする人がよく見かけられるの春だったりするけどね
大:春だからねあったかくなって
優:いやいや何の話してるかわけわかんなくなってくるけど。ああ曲かかっちゃった。なんかあのねイントロ中に言える自信ないけど、先の事ばっかり考えすぎたり、過去の事ばっかり考えすぎると、言い訳がましくなりがち。
大:ああなるほど。
優:今みたいなことにすごい考えると、悔しさとかもどんどん出てくるし、もっとやろうっていう気持ちになる。歌始まっちゃった。
大:始まっちゃった。

 

 

(初めての一人暮らしで風呂トイレ台所無しの物件を借りてしまい、 近所の銭湯に通っているリスナーさんとの電話)

大:じゃあ銭湯通ってんの?まじで?でも銭湯通うは通うでめっちゃいいもんじゃない?俺銭湯好きやねんけど。どう?

リ:初めて行ったけどよかったです
大:いいよね?初めて行ったの?サウナとか水風呂とかいろいろあるでしょ?楽しいやろ?良かったやん。
優:新生活としてはいいんじゃないすか?
大:でも、まあ~めんどくさいよね、
優:住めば都っていうよね。
大:まあめんどくさいよでも。
優:近くないの?まあまあ歩くの家からその銭湯?
リ:7分です
大:いや~それもう微妙やな、
優:めんどいねたしかに
大:歩いて7分?チャリで?
リ:歩いて7分です
大:歩いて7分て!なんでそんな刻んだん!?めっちゃ詳しくゆうたな!そっか7分か!
優:おおよそ10分
リ:計りました
大:計ったか!あ~
優:住み始めによくあるよね
大:だって俺、あの歩いて20秒の風呂に入らないからね俺。
優:あははは(笑)建物内のね。
大:そうそうそう
優:なんなら部屋についてるの
大:部屋についてる20秒のお風呂にも入らない。臭いんだからもう今日頭とかほんと
優:そうなの大倉さん。昨日入ってないの?
大:そうなの。めんどくさいの。
優:めんどくさくてお風呂入ってないの。ああ大倉さん曲です
大:ジャニーズっぽくないこと言ったらすぐ曲かかるシステム。
優:じゃあほなさんのリクエスト曲は?
リ:WANIMAのやってみよう
優:ありがとうございます
大:とりあえずやってみようやな。
優:やってみようだね。新生活まあいいこともあるさ。
大:応援キャンペーン俺ら始めたからさほなちゃん。またなんか言ってよ。困ったことあったら。
優:進展あったら言ってね。自転車気を付けて運転してね。
大:サウナを使って、水風呂にぷかって浸かったらすっきりするぜえ~

優:WANIMA聞こ

 

優:さて、このところ大倉くんと高橋くんでは、やめられない癖、の話が盛り上がってきてますけども
大:はい(高音)
優:そもそもは、私高橋優がインタビューとかで自分の発言に笑いを付け足す足し笑いの癖があるという話から
大:んふ、ってやつ
優:そうそうそうそう喋った後にんふふ、ってやつね。その話をしたところ大倉さんがベッドに手のひらでなく手の甲をつく癖があって、っていう話になって
大:わかる~
優:リスナーの方からもメールを募集したところ
大:わかる~
優:先週は大倉くんが変な姿勢じゃないと寝られないこと、私高橋優は自分のよだれのにおいフェチであること…俺そうは言ってないよ?
大:嫌や~それ~
優:自分の体から出るにおいは愛おしいと大倉さんがおっしゃって、僕もわかるところがあるということを言ったんですよ。
大:なるほどまあでも間違いではない
優:そうですよね?
大:においフェチなんでしょ?
優:なんかにおいフェチなところ、においフェチではあります
大:自分のにおい?好きでしょ優くん自分のにおい。
優:ええ~?いや~それは、
大:嫌いなところ
優:パートによる。
大:ああそうかそうか。
優:嗅ぎたくない!って思う時あるよ。
大:ああそれは俺も
優:俺よだれのにおいとか不思議って思うの、何このにおい?って思うの。
大:ああまあそうね~
優:いいにおいではないじゃん。
大:うん。でも、これって、みんなそうなんだって思うと、なんか面白くない?
優:みんな一緒なのかな?よだれのにおいって
大:だって唾液なんだからさあ、人それぞれちょっと強弱はあるにしてもさあ。
優:強弱(笑)
大:においの強弱あるにしてもさ。きっとたぶん一緒でしょ。なんか、て思うとさあ、なんか、普通にさあ、ポケ~っとテレビ見ててもさあ、この人もよだれのにおいすんのかあ、とかて思って見ちゃったりしない?
優:おお~なにそれもう人類愛みたいな
大:うん、人間愛ですよ。

優:人間愛になってる
大:人間愛ですよ
優:壮大になってきた
大:だからみんな愛すべき人だなあって。
優:おお、すごい広いねえ(笑)
大:そうそうそう。
優:みんな愛せますか?
大:助けてあげたい…
優:助けてあげたい?まあその話から、メールが来ています。
大:きてんの?珍しいな
優:すごいたくさんきてんだよこの癖で。

 

メール:よだれのにおい嗅いでしまうのわかります。くしゃみをした後におさえてた手のにおいを嗅いでしまいます。
大:あの~そうっすね、わかりますだから唾液のにおいでしょそれは。
優:あの、たまにさ、自分のにおいを人に嗅がせる人もいるでしょ?
大:えっと~、にぎりっぺ的な?
優:ま、ぺもそうですけど。
大:にぎりっぺ以外になにあります?
優:いやだから、俺なんかの番組で、ご結婚されたばっかりの芸能人の方が、おしどり夫婦みたいに出られてて、最近の結婚生活どうって聞いたら、その、もう旦那が、とにかく自分のよだれのにおい、いろんな体臭のにおいを嗅がせてくるんですよ~みたいな、ていうノロケだったのね。
大:あああるほどね。嗅がせたい系のね。
優:そう。でそういうのってあるのかなってカップルとかになってさ
大:ア~ハン
優:嗅いでみ~、俺の足のにおい嗅いでみ~的なこととか

大:ア~ハンア~ハン
優:やられますか大倉さんは?
大:いや~嗅がれたくないねえ。
優:そう、俺ねえ、嗅がれたくないのよ。すごい。よだれの話とかになるけど、自分で自分のにおい嗅ぐ分にはいいけどさ、一気にやんなんの人の、俺汗のにおいとかさ。
大:人のにおいはちょっとうわ…人ににおわせんのはちょっと嫌だな~
優:嫌でしょ?ライブとかでさ、例えばこう早着替えしなきゃいけないめっちゃ汗かいてたりする時にさ、マネージャーとかにさ、自分の汗びしょびしょのやつをパッてパスしなきゃいけないシーンとかありません?俺あれだって今だって俺慣れないもん。恥ずかしいもん。悪いなって。
大:汗びっちょびちょのやつ?
優:ほんとごめん!って思ってマネージャーに対して。
大:いやだから僕は、J、J事務所で働いてるわけじゃないすか。所属してるわけじゃないですか。じゃあ演出としてね、その~例えばえっと偽物の花、花びらみたいな、一輪の花にキスして、投げるみたいな演出があったんですよ去年の夏ね。
優:おお~いいじゃないですか
大:でもね、あの~、ちゃんと愛をこめてするんですけど、唾液のにおいがついてにおわれて…くっせ~とか思われんのとかぁ~…ほんとにぃ~唇の表面だけつけてぇ~渡してぇ~ってやってる自分が女々しくてぇ~
優:あはははは(笑)なにそのあはは(笑)
大:やだなっと思ってなんか女々しくてぇ~
優:いやいやいや女々しいのかなあ
大:恥ずかしくてぇ~
優:ええ~
大:なんかねぇ~すごくねぇ~
優:それはつけたほうがいいんじゃないの?
大:いやそのひと夏はねぇ~俺は女々しくて情けねえなって思って終わったんですよ~
優:もらえた人はやっぱにおうんじゃないですかもちろん、大倉さんから一輪の花もらったら。
大:うん、俺も、もし好きな人のライブ見に行って、ちゅっとしたものをこうバンって取れたら、もう真っ先ににおうと思う。
優:におうよね、そりゃ
大:におい好きだから。どんなにおいでもいい。
優:でまたその憧れの好きな人だったらいいよね
大:全然いい。だけど、なんか自分の香りを、なんか伝えるというか知られるの恥ずかしくて。
優:わかるわかる。これ難しいけど女性ってさあでもある種フェロモンみたいなもの感じ取る力が男性より長けてるって話あるんですよ。だから、汗をね、汗のにおいとかちょっとあるぐらいのほうがモテるって聞いたことあるんすよ。
大:えっ!ちょっと汗臭いくらいが。
優:そうそうそう、フェロモンが出てると
大:えっ!
優:だから、俺がって大倉さん(笑)大丈夫?
大:びっくりした。
優:びっくりしたんだ。
大:びっくりしたし今ちょっと気持ち悪くなった、汗のにおいちょっと思いだして
優:僕も自分の汗のにおい大っ嫌いだから、
大:嫌やね。
優:基本的に処理するんですよ。
大:処理?
優:処理、あのすぐシャワー浴びたり
大:あの、ナニトフォーみたいな。
優:ええ?(笑)
大:ナニトフォーみたいな
優:エイトフォーじゃないの、ああそうか
大:あ、言っちゃったよ
優:言っちゃだめだ(笑)そういうのを、できるだけ洗い流したい。
大:ああ。そうね。
優:だけど、それをやらない方が喜ばれる場合もあるとかって
大:そうなん
優:だから大倉さんの今の話だとそれこそ憧れのミュージシャンの人とかね、例えばアイドルとか大倉さんが観に行く側だったとして、チュッてキスしてその人の唾液がついてるかもしれない花びらだったら真っ先に嗅ぐんでしょ?
大:うん、嗅ぐと思う。
優:うおーって強弱の強のにおいでもいいですか?
大:うん~まあいいと思う、ちゅーすると思う
優:あはは(笑)
大:強の方か。ああ強の方か~くそ~つってちゅーする。何言ってんだ。
優:そりゃでも大倉さんの花受け取った人もそうするんじゃないすか
大:そうかなあ許してくれるかなあ。
優:大倉さんが強だったとしても。
大:強でも。いいかなあ。
優:俺大倉さんのこと臭いと思ったこと一回もないよ
大:良かったそれ(笑)よかった、いやいやもう今シンプルに良かったそれ。何の話それやめてよ
優:なかなか面と向かってそういう話することないじゃん。
大:いやないけど、しなくてもいいよ別に。
優:もし俺がにおったら言ってね、俺ほんと嫌なの自分のにおい人に嗅がれて臭いからって
大:からしレンコンみたいな?
優:からしレンコンってなんだよ。
大:例えばの話。そっかそんなにおいしたらいうよ、俺は、優くんからしレンコンのにおいするよってそれは言うよ。
優:からしレンコンのにおいってなんだよ。
大:あははは(笑)
優:やめなさいよ。あなたは。


メール:小さい頃から寝るときにハンカチを自分で舐めてそのにおいを嗅がないと寝られない
大:やっば。いいのきた。うわやっべ~
優:すごいねそんなことあんの?
大:癖がつぇえ~な!
優:もうだから今の流れで言うと自分のにおい愛おしいんですよ。
大:いやもう千鳥さんですよ完全に(笑)もう寝るときの癖がつええ~!つええ~な!
優:これはすごいね。そこまではしないよ。
大:いやでも、なんかそういうのをこう送ってくれるから、送ってくれたら俺ら嬉しい。この、ま、あ、そういうのでも、いや、そういうのOK?みたいな、すごい際どいレベルの話だから。
優:そうだね。
大:いいよ全然。いいいいいいいい。
優:俺らが共感できるかはさておき。送ってほしいよ。
大:俺なんか、なんか忘れたけどよだれとか関係ないけど。ぞうさんの布団っていうのがあって、大倉家に。
優:大倉家に?
大:なんかぞうさんの布団がなかったら寝られへんみたいな。
優:なにそれ
大:(笑)なんか、布団とか全然変えても、中に持ってる布団というか。なんかタオルケットみたいな、ぞうさんのタオルケット。「ぞおさんのおふとんなかったらねられない~!」みたいな、ぞうさんの布団っていうのがあったのを思いだした。それ受け継がれてた。
優:あ、もう代々大倉家では。
大:はい。ただよしゆうたこうじに。こうじもうぞうさんの布団大好き
優:大倉忠義さんが一番最初なんですか?
大:たぶんそう。でもたぶんそれの、俺の執着よりもこうじのほうが多分高かったと思う。
優:え~今でもあるんですかね大倉家にはじゃあそれは?
大:いやもうない。ないけど、あと俺のそのえ~とこのちゅぱちゅぱ、乳首代わりの、あの、赤ちゃんがくわえるヤツ。おしゃぶり
優:おしゃぶり(笑)
大:おしゃぶり、乳首代わりってやだな(笑)
優:あははは(笑)乳首代わり
大:赤ちゃんがずっと、笑うとこじゃねえ(笑)普通のやつ、おしゃぶり、ちゅぱちゅぱするやつ?みたいなのを、
優:おしゃぶりね
大:おしゃぶり。乳首代わり、に吸ってるやつを、あの~俺が吸い過ぎてたんだって。お母さん曰く。で、俺はずっとそれを吸ってたからあんたは出っ歯になったんだって言われたこと。なんだその話。
優:いやでもいるよね
大:だから乳首吸い過ぎて出っ歯になったと変わらないの俺。
優:乳首代わりだからね(笑)
大:そう、乳首大好きなんだな~って。きっと、潜在的にね。
優:大倉さん今日大丈夫?お酒飲んでないよね?
大:大丈夫だよ、乳首大好きだったんだ!あ~、なんかあったんだなあ~って。
優:まあまあ子供の頃の話ですからね
大:まあね!まあオトコはね。
優:まあでもあれ、要はちゅぱちゅぱが、おしゃぶり取れても取れなくても寝るときに親指咥える人っていない?
大:ああ~乳首代わりに?
優:いやだからそれなんでも乳首代わりっていっちゃったらそうなんだけどさあ(笑)
大:やばくねそれ?親指乳首代わりにしてたら。
優:あれでもさあ俺何人か出会ったことあるよ、男の人でも女の人でも。結構ずっとその乳首舐め、乳首じゃない乳首じゃない乳首代わりの(笑)親指!
大:セッ〇スやんけそれ!
優:いやいやいや(笑)
大:もはやセッ〇スやないか
優:大倉さん今日ほんとお酒入ってない?大丈夫?
大:入ってないよ。ずっと乳首吸ってたらセッ〇スやない
優:セッ〇スじゃないの
大:違うの?
優:指しゃぶりっていうよね?
大:怪しくなってきたよどんどん。
優:なってないって癖の話ですから
大:何をゆうとんねや
優:次の話題いきましょ
大:何を話しとんのや

 

メール:トイレで大をする時体育座りをする

大:ええ~。なんだそれ。和式じゃないのに?洋式で?マジで?洋式でやってんの?こうやって?
優:ああ今大倉さんも目の前でやってくれてますその体勢。
大:嘘でしょ?たぶん広がるは広がるわ。
優:ふ~ん。…広がる?
大:まあまあまあ何かが広がっているわ。
優:何かが広がる。例えば最近だと洋式が多いけどさ。和式と洋式だったらどっち好き大倉さん?
大:洋式~
優:やっぱそうだよね。
大:いや和式もいいのよ。和式の方があの、なんていうんだろうなストレスなく、あの~スポンって出る。
優:え~やっぱそうなの?え~なんかそういう人がさ、番組スタッフ内にもいたけど、俺断然全てにおいて洋式の方がいいって思っちゃう。
大:いやただウォシュレットに慣れ過ぎてて、ウォシュレットしたら、あの、あまりにも拭く回数が少なくなるでしょ。綺麗になるから。
優:先週もその話を
大:そうそうそれでエンドレスになるって話をしましたけども
優:エンドレス洋式(笑)
大:逆に、和式は、あの~、俺のね、え~…具合を話すのは嫌なんだけど、逆に、拭くの、拭くエンドレスになっちゃうの。
優:うん?
大:拭いて拭いて、あの~だから、ちゃんと拭かなきゃいけないでしょ。和式の時って結構トイレもそんなに環境もいいところじゃないから、ええっとトイレットペーパー固かったりするの。いって~なみたいなやつで拭かなきゃいけないから、こう、一回拭いてああちょっと、ってなってて、でもっかい拭いて、わ~いってっ!ていうのを、なんかもう十回くらいやって。
優:なんでなんでなんでそんな拭くの?
大:取れないから…たぶんウォシュレットに慣れ過ぎて
優:あははは(笑)
大:ウォシュレットに慣れすぎてんのよ
優:十回!
大:いや十回は言い過ぎかもしれない。いや十回以上もあるかもしれない逆に。
優:ええ?
大:そう。
優:ああまあね、体調によってはね。
大:いや体調というかなんなんだろうな、慣れなのかなあ。それなかった時なんて別にそんなにしてなかったはずなのに。なんなんだろうな~とか思いながらやるから、和式はねえ結構な僕ストレスになるんですよ。
優:ストレスになりますよね。いやだから洋式の方がいいんですけど。和式の方がぽろんってなんか皆まで出え!とかさ、いうことをいう人いるでしょ。
大:あ、そうそっかあ。だから俺ね、ん、まあまあこれ汚い話かもしれないけど、なんか俺海外とか言ったら絶対お腹壊すのよ胃腸弱いから。
優:そういう方結構いらっしゃるよね。
大:料理も合わないし水も合わないしさあ。じゃあさあもうなんか結構なんか見たことない色のさあ、うんこ出たりするわけ。
優:色?
大:色ってそんな赤とかじゃないけど。そうそうなんか、なんだあみたいな。で、しかも、もうお腹も壊すから、痛くなってんの拭くのも。
優:ちょっと荒れちゃってんだ。
大:荒れる寸前みたいな感じになってて。もう、拭くんやったらシャワー浴びよっかなみたいなことになるもんね。
優:え?
大:あははは(笑)
優:…あれ?ちょっと聞き捨てならない
大:いやトイレとバス横でしょ?
優:ああ~ユニット
大:ユニットバスでしょ外国って。もう拭いてんのとか馬鹿らしくなってきて、でっかいウォシュレットしてやろって
優:シャワーという名の(笑)
大:そうそうそう(笑)かっこよくなってないわ(笑)
優:すごいねやっぱ止まらないねこの話は
大:なんだろうね
優:癖の話。最終的に結構うんこの話になっちゃうけど
大:めっちゃ汚い話してた

 

大:さ、え~とですねどんな癖があっても、君が好きということで。西野カナの君が好きを聞いていただきたいと思います。決してそういう曲ではありません(笑)

 

(エンディング、蜘蛛女のキスの話)
大:やばいです。
優:やばい。もう準備に入られてる。
大:はい、3日目です稽古。
優:うわ~どう?体力を使っている?
大:めっちゃむずい。
優:むずいんだ
大:どうしよう。
優:ええ(笑)どうしよう
大:逃げたい。
優:そんなに?
大:あはは(笑)なんかね、でもやったことないことにチャレンジできてるから、
優:初挑戦なんですね
大:はい、すごく刺激的です。
優:あれなんでしょ、ミュージカルと違ってもう完全
大:ストリートプレイで。お芝居だけで、二人芝居で全部
優:すごいね
大:するんだけど、なんか、今までにないような役に対して考えていくみたいな、こうなんかところから始めてたりしてなんかすごい新鮮です優くん、ちょっとお知らせの時間がないから

 

大:おやすみなさい
優:おやすみ
大:ばいばい

 

久保みねヒャダ きららさんについて

2017年3月18日OA 久保みねヒャダにて能町さんのツイートからザ・ノンフィクションのきららさんの話になった部分の文字起こし

 

ヒ:これまず千葉がね?
能:あそうだね、千葉くんが
ヒ:カラオケの時
千:そうですね4人でカラオケに行かせていただいた時に
ヒ:千葉だけ見てて。
能:そうでしたね。まあそのきららさんがどういう人かというと、38か9か?そんぐらいですよね年齢は。で、もともと男性だったんだけど、女性になりたいというかなろう、なっているというか。
ヒ:まあ名前は変えましたからね。
能:そうですね過渡期みたいな感じなんですけど、まあ一応女として暮らしていて。でもとにかく金がなくって。
ヒ:え―今回のキーワード、クズ米
能:クズ米。
久:クズ米。
能:あの、家畜の飼料用の傷ついたお米みたいなやつをね
久:まだなんか精米されてなくってほぼ玄米の状態で、どうもね米を研いでないっぽいから
能:たぶん研いでないよね~
久:仕上がりが黒い
能:真っ黒だった
久:でも外に持っていくお弁当は見栄っ張りだから白米。でも白米だけの
ヒ:二段弁当なんですよね。
久:二段弁当、タッパーに。
能:まあなんか不器用の塊、不器用と頑固。でまあいろいろあったんだけど、唐突に地下アイドルになりたいって目覚めてしまって。で結局なんかショーパブ的な飲み屋みたいなところには一応入れるんですよ。
ヒ:バレルです
能:バレル、新宿バレル。
ヒ:でそのバレルで安定して20万稼げるようになった、借金も返済できるようになった、でサンサーラが流れてきたら
能:良かったねだったのにほんとは。
ヒ:ええ。地下アイドルの恰好をしたきららさんがいて、「いやバレルとはちょっと距離を置きたくて~」
能:そう…なんでそうなっちゃうの~
ヒ:で、「それで、今ブログのアクセスがこんだけあるんで~」みたいな。でもう、ずっとついてた、自殺未遂までしたんですよねきららさん。自殺未遂までして泣きながら駆けつけた女性ディレクターがぶちぎれて、「調子乗ってんじゃないすか!」って
能:そう、そうそうそうあれは~すごかったね
ヒ:「今調子に乗らないとだめだと思うんで」
久:「調子に乗らない理由を言い訳にしたくない」って。いや、あそこですごく私試されるような気がして、まあちょっとそんなこといわずに働けよって気持ちにすっごいなるじゃないですか。その時に、私ハッと、きららさんは何か才能があって、それに向かって頑張って生きる人と一切思ってないんだっていう、自分に対するこう気づきがあって、ただ私は、同情して、真面目に働けばいいのにって、下に見てた部分をすごく最後に、自分の方が現れてくる感情であって気付いて。その、何か自分らしく生きるってことがちょっとテーマにあったじゃないですか、なんかしっくりくる生き方っていうワード。その、きららさんにとってのしっくりくる生き方を、最終的には選んでる作り方には番組はなってるけれど、見てる方がしっくりこないっていう、でも私たちが納得するためにきららさんは生きてるわけじゃないから、ああなんかすごい自分の、エゴと、向こうの行きたいこととのもうやつで、うああ~って色々なっちゃって。
ヒ:押し付けちゃいましたよね。
久:押し付けちゃったなってすごい。ただ私同情してただけだったんだなみたいな。
能:いやでも、あれを見てどう思うのが正解かもよくわからない
ヒ:その複雑な感情をひとつにまとめあげるのがやっぱ最後のサンサーラ
久:そう、とりあえず♪生きて~
ヒ:生きているんですよ
能:間違いなく生きていますからね
ヒ:意味はわかんないけど♪サンサ~ラ~
久能ヒ:♪アアア~~~
ヒ:まとめられるんですよね。もう生きることはサンサーラなんですよ、意味わかんないけど。
能:ほんと意味わかんないな
久:ノンフィクションが投げかけるものはデカいですね。日曜の午後にね、でかい投げかけが。